挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
ランドシン伝記  (アーカーシャ・ミソロジー) 作者:キール・アーカーシャ

 第1章  エストネア逃亡-編

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

22/66

第9話 ケット・シーの森

 第9話 ケット・シーの森

聖騎士「では、参りましょう」
 そう言って、聖騎士はシオン達のパーティを先導して、街道を
行進していった。
 シオン達は聖騎士達の中央を歩いており、それは-ある意味、
彼らが逃げ出さないための措置とも言えた。
シオン(・・・・・・さらば、気ままな旅よ)
 と思い、シオンは一瞬、街の方を振り返り、そして、再び
歩き出すのだった。

 ・・・・・・・・・・
 ヴィル達は獣道を抜け、山麓(さんろく)に出ていた。
ヴィル「よし、ここまで来たら、(いにしえ)の森は後-少しだ。みんな、
    気を抜くなよ」
 とのヴィルの言葉に、皆は返事をした。
トゥセ「ところで、団長、その(いにしえ)の森って、あの山を
    越えた所なんですよね」
ヴィル「ああ。そこまで行けたら、追っ手も何とかなると思うぞ」
 その時、風が止まり、鳥達の声が聞こえなくなった。
『ヒィヤァァァァァ』
 との少女の声が響いた。
そして、黒い波動が周囲を通った。
トゥセ「な、なんだッ、今の・・・・・・。やばいだろ、この魔力ッ」
ヴィル「戦闘態勢に入れッ!ハンターだッ!カシム、敵が何処(どこ)
    居るか分かるか?」
カシム「は、はい。今のは向こうの探知能力でしょう。この
感じ、少女の能力者ですね。距離は、近い・・・・・・。
数キロと言った所でしょうか?待って下さい・・・・・・。
空?ッ、空を移動していますッ!まずい、(すご)い速さで
近づいて来ていますッ!」
ヴィル「走れッ!」
 とのヴィルの()け声で、全員は一気に走り出した。
カシム「敵は上空に居ます。なるべく、木の(かげ)に隠れるように、
    移動して下さい」
トゥセ「んな事、言われても・・・・・・」
 そして、トゥセ達は必死に上から見えないように移動する
のだった。

 一方、上空では、黒い大ガラスが何羽も飛んでいた。
 その大ガラス達の上では、黒ローブに身を包んだハンター達が
抜刀していた。
 すると、一人の男がフードを取った。
 そこからは好青年そうなエルフの顔が見て取れた。
エルフ「ファントムさん。もう少し、高度を下げた方が、見つけやすい
    かと思いますが」
 と、エルフは-ボスに対し言うのだった。
ファントム「(あせ)るなよ。敵には遠距離-攻撃の能力者が居るって
      話だ。カード使いのな。ハハッ、それに、どうせ
      向こうから姿を見せるさ。アリスの波動を受けて、
      平静で居られる奴など、お遊びギルドには居は
      しまいさ」
 と言って、拘束具を付けた少女アリスの方を見るのだった。
エルフ「確かに、そうかも-しれませんね」
ファントム「フフ、ヴィル、そして、ヒヨコ豆-団。さぁ、僕を
      楽しませてくれ」
 と言って、笑うのだった。
 そして、大ガラスは-とてもカラスとは思えない-おどろおどろ
しい鳴き声をあげるのだった。

 その頃、ヴィル達は大分、移動をしていた。
ヴィル「止まれ。集まって、身を隠すんだ」
 そう言って、ヴィルは大木と岩の陰に皆を集まらせた。
カシム「気配-()ちの術を使います。これから、一切、言葉を
    発さないで(くだ)さい」
ヴィル「だそうだ。皆、絶対に守れよ」
 とのヴィルの言葉に、皆は無言で(うなず)いた。
 そして、カシムの術が完成するや、ヴィル達の気配は薄れて
いった。今、ヴィル達は自然と同化しており、彼ら-は森の一部と化していた。

ファントム「・・・・・・少し移動して隠れたか。厄介だな」
エルフ「アリスさん-の探知をもう一度、使いましょう」
 と、好青年そうなエルフは提案した。
ファントム「ああ。許可する」
エルフ「アリスさん、アリスさん。もう一度、敵を見つけて(くだ)さい」
 とのエルフの言葉に、顔も拘束具で覆っている少女アリスは、
(うなず)いた。
エルフ「じゃあ、口の所の拘束具を取りますからね」
 そう言って、エルフはアリスの口元の拘束具を取り外した。
 すると、アリスは口元に微笑(ほほえ)みを見せた。
 しかし、冷気が-その肌に触れると、身をよじらせ、口を
だらしなく開けた。
アリス『ヒィ、ヒヤァァァァッァア!!!』
 とのアリスの叫びと共に、黒い波動が周囲一体を覆って
いった。
 その波動はヴィル達の所にも到達しており、ヴィル達は
その-おぞましい波動を浴び、必死に声をあげたくなる衝動を
押さえていた。
 それから数分後、波動は消えていった。
エルフ「アリスさん、どうでした?」
 エルフはアリスに拘束具を戻し、尋ねた。
 しかし、アリスは首を横に振った。
ファントム「チィッ、逃げるのは得意みたいだな、
      この-うざったいヒヨコちゃん達は」
エルフ「仕方ありません。目視で探させます」
ファントム「ああ。やれ」
 そして、エルフは指笛を吹いた。
 すると、空から小さなカラス達が-黒い雲のようになりながら、
やって来た。
ファントム「散れ」
 とのファントムの命令を受け、エルフはカラス達を森へと
偵察に行かせるのだった。
ファントム「これで、時間の問題だな。ハッ、ヒヨコじゃあ、
      カラスには勝てないなぁ。クックック」
 と、ファントムは低く笑うのだった。

 一方、カシムは大量のカラスが放たれた気配を感じていた。
カシム(マズイ・・・・・・。獣使い・・・・・・。いくら気配を断とうと、
    直接-見られたら、どうしようも無い・・・・・・。
    どうする?どうすれば・・・・・・)
 しかし、カシムには-どうする(すべ)も無かった。
 すると、数羽のカラスが近くに降り立ってきた。
カシム(マズイ・・・・・・)
 すると、トゥセがカードを(ふところ)から出していた。
 それをカシムは止めた。
 トゥセは何か言いたそうな顔をするが、大人しく従った。
 そして、長い長い沈黙が訪れた。
 カラスは周囲をうろつくも、森の中は上手く飛べず、
(いま)だヴィル達に気付いては居なかった。
カシム(頼む・・・・・・このまま去ってくれ・・・・・・)
 と、カシムは祈るように思うのだった。
 しかし、祈り虚しく、一羽のカラスが近くの木に止まり、
周囲を見渡した。
 そして、カラスは確かにヴィル達の方を見た。
カシム(ああッ・・・・・・)
 カラスは急いで飛び立とうとした。
 その瞬間、小柄の何かが-高速でカラスを襲った。
 見れば、カラスは(のど)を食い千切(ちぎ)られ、地面に倒れていた。
 その横には血で口を濡らした一匹の茶色い猫が居た。
その茶猫はヴィル達の元へやって来て、首を動かした。
 その動作を見て、カシムは気付いた。
カシム(この猫?私達を助けようとしている?もしや、
    安全な所に、連れて行ってくれようと・・・・・・?)
 そして、カシムはヴィルの方を向いた。
 すると、ヴィルも意図に気付き、(うなず)いた。
 そして、ヴィルは-ゆっくりと前を進み、皆に付いてくるように
手で示すのだった。
 それに対し、トゥセ達も-ゆっくりとヴィルの後を追った。
 それを見て、茶猫は満足そうに、道案内を開始するのだった。

 一方、ハンター達は戸惑(とまど)っていた。
エルフ「・・・・・・妙ですね。カラス達の報告が無い」
ファントム「一度、全員、戻せ」
エルフ「了解」
 そして、エルフは指笛を吹き、カラス達に戻るように命じた。
 大勢のカラス達がエルフのもとに戻って来た
 そして、エルフは-カラスの隊長達から報告を聞いた。
エルフ「ファントムさん、数十羽が戻らないそうです」
ファントム「何?数十羽?偶然じゃあ-ないなぁ」
エルフ「はい。ただ、戻らなかった場所が-それぞれ別なんです」
ファントム「どういう事だ?何かの能力か?いや、そんなワケ
      は無い。そんな大規模な術式を使えば、必ず探知
      出来ているはずだ。つまり・・・・・・」
エルフ「恐らく、私と同じ獣使いの仕業(しわざ)でしょう。それなら、
    魔力を感じなかったのも-うなずけます」
ファントム「Shit(シット)ッ!うぜぇな。誰だ?誰が奴らに協力する?
      チィッ!降りろッ!直接-探せッ!皆殺しだッ!」
 とのファントムの命令にエルフは大ガラスを降下させるのだった。

 ・・・・・・・・・・
 ヴィル達は森の中を茶猫に導かれ進んで居た。
 そこは奇妙な空間で、木々も丸みをおびている感じで、
どこか童謡(どうよう)の世界を感じさせた。
 すると、茶猫は止まった。
カシム「皆さん、もう平気です。ここは魔力的に閉ざされて
    います」
 との声に、トゥセ達はプハッと、口を開け呼吸をするのだった。
トゥセ「しっかし、何とか逃げれたのは良かったけど、ここ、
    何処(どこ)だよ?」
ヴィル「うーん。俺には少し、心当たりが-あるけど」
アーゼ「団長、心当たりって?」
ヴィル「いや、前に通りすがりの吟遊(ぎんゆう)詩人(しじん)
    聞いたんだけど、(いにしえ)の森の(そば)には、
    ケット・シーの森があるらしい」
カシム「ケット・シー。猫の妖精王の名前ですね」
 とのカシムの言葉に、茶猫は(うなず)いた。
 そして、茶猫はニャアと鳴くと、再び先を進んで行った。
 ヴィル達は森の奥をさらに進んで行くと、猫達が周囲に
現れだした。
トゥセ「おいおい、猫って、森に-こんなに居たっけ?」
 見渡せば、木々の枝の上にまで猫がおり、ヴィル達は完全に
猫に囲まれていた。
 (しげ)みの奥からも猫の(ひとみ)が-ぎらついており、トゥセ達は
落ち着かなかった。
 すると、急に視界が開けた。
 そして、そこは猫の国だった。
 様々な種類の猫が、童謡に出て来るような可愛(かわい)らしい草木の
家に住んでいた。
 さらに、奇妙な事に、二足で歩行している猫もちらほらおり、
トゥセ達を驚愕(きょうがく)させた。
トゥセ「おいおい・・・・・・こりゃ、どういう事だよ。なぁ、
    ジイさん、あんた猫だろ?何か分からないのか?」
 と、トゥセは、ゴブリンの憑依している黒猫に尋ねた。
黒猫「ウム・・・・・・どうも、この黒猫ちゃん-の言うには、
   ここは猫の王国らしいぞい。あの茶猫は-ここの王
   であるケット・シー様の使い-らしいぞい」
トゥセ「ま、マジかよ・・・・・・」
アーゼ「だ、団長の言った通りでしたね・・・・・・」
ヴィル「ああ・・・・・・。しかし、ケット・シーさんが俺達に
    何の用なのか」
トゥセ「ま、まさか、俺達を食う気じゃ・・・・・・」
アーゼ「馬鹿トゥセ。縁起でもない事、言うな」
トゥセ「だ、だってよぅ」
カシム「ともかく進みましょう。大丈夫、向こうに敵意は
    ありませんよ」
 そして、ヴィル達は進むのだった。

 ヴィル達は小さな王宮に案内された。
 そして、ヴィル達からすると小さな扉をくぐり、ヴィル達は
中へと入るのだった。
 すると、中は想像以上に広く、二足で立つ猫達が出迎えてきた。
 そして、猫達は小さなラッパを吹き鳴らし、ヴィル達を歓迎
してきた。
トゥセ「あ、やべ。何か、感動してきた。こんな待遇、今まで
    一度も無いわぁ」
アーゼ「ああ・・・・・・そうだなぁ・・・・・・」

 茶猫は進み続け、とうとうヴィル達は王の間に案内された。
黒猫「いよいよ、ケット・シー様の-おはします王の間じゃそうじゃ」
 との言葉に、ヴィル達は固唾を飲んだ。
 そして、いよいよ中に入ると、そこには大きな黒猫が居た。
 その大きな黒猫はローブをはおっており、さらに、玉座に
腰を()けていた。
ヴィル(あれがケット・シー、猫の王・・・・・・)
 と、ヴィルは思うのだった。
 すると、ケット・シーはヴィルの方を見た。
ケット・シー「その通り。僕が猫の王、ケット・シーだよ」
 と、人なつっこく言うのだった。
ヴィル(まさか、思考を読まれた?)
ケット・シー「まぁ、近いかな。一応、君達が悪い人じゃ
       無いかを知りたくて、心を読ませてもらっている。
       でも・・・・・・君達は良い人だね」
 とのケット・シーの言葉に、ヴィル達は戸惑(とまど)うのだった。
トゥセ(え?心を読まれるってやばくね?って言うか、
    こういう時に限って、エロい女の裸が頭に
    浮かんじまうッ!ヤベェ、消えろ、消えてくれ。
    って、増えてくぅ)
 と、トゥセは-もだえていた。
ケット・シー「あぁ、もう読んでないから安心してよ、トゥセ(くん)
       存分に卑猥(ひわい)な妄想をしてくれて構わないよ。
       君達の(とし)じゃ、それが健全だしね」
 との猫の王の言葉に、ヴィル達はトゥセの方を見た。
トゥセ「・・・・・・ありがたき-お言葉・・・・・・です」
 と、トゥセは-しょんぼりしながら答えるのだった。
ヴィル「あの・・・・・・猫の王-ケット・シーよ。どうして、私達
    をハンターから助けてくださったのでしょうか?」
ケット・シー「ああ。それは君達を失わせるワケには-いかなかった
       からだよ。君達は希望なんだよ。今、この
       世界は代理戦争の状態なんだ」
ヴィル「代理戦争?」
ケット・シー「そう。傲慢(ごうまん)な神々が、ヒトや魔族、果ては
       モンスターまで操って、戦争を起こしている
       んだ。ただ、その事を操られている(がわ)
       気付いて居ないけどね」
ヴィル「そんな事が」
ケット・シー「あるよ。何故、戦争は起きると思う?何故、
       宗教は争うと思う?それは-その背後に霊的な
       作用が-あるからだ。霊的に和合(わごう)してないから
       争う。まぁ、分かりやすく言えば、隣国が戦争を
       不必要に繰り返すのも、過去の戦死者の怨念が
       解消されておらず、その憎しみの念に人々が
       流されているから-だったりする」
ヴィル「はぁ・・・・・・。それと俺達が-どう関係するんでしょうか?」
ケット・シー「ヒトと魔族も-それに近い。この両勢力の間で
       幾度(いくど)となく戦争が起き、多くの死者が()まれた。
       その死者達は-修羅(しゅら)の国で今もなお、殺し合い
       続けている。霊体をボロボロにしながらね。
       でも、すでに死んでいるから-それ以上、死ねず、
       死ぬ程の傷を負っては再生し-を繰り返して
       いる」
ヴィル「えぇと、つまり、その死者達の苦しみが現実に影響を
    及ぼしていると?」
ケット・シー「そう。でも、それだけじゃ無い。それに加え、
       神々が-その憎しみを利用して、新たな戦争を
       起こそうとしている。愚かな事にね」
ヴィル「なる程。しかし、そんな途方も無い(はなし)、俺達のよう
    な小市民には-あまり関係無いように思えるのですが」
ケット・シー「そうでも無い。君達は運命から外れている。
       神々の(つむ)ぎし運命から。その運命の(あやつ)り糸から
       君達は逃れている。そう、普通の人が普通に
       感じるための意識、集団共有-無意識の(うず)から、
       君達は今、外れ出ている。分かるかい?
       その意味が?多くの人々は-当たり前の生活を
       送り、当たり前の倫理観や常識に従う。それを
       疑う事すらしない。そう、獣人に関しても」
ヴィル「・・・・・・つまり、魔族とヒトが争うように仕向ける存在
    が-居ると?その存在が全ての元凶だと?」
ケット・シー「そんな単純な問題じゃない。確かに、仕向けた
       存在は居るが、それもヒトや魔族の憎しみを
       利用しているに過ぎない。彼らは-既に出来上がった
       倫理観、常識を固定化させようとしている。
       魔族を殺す事に罪悪感を持たせないようにする、
       などと言った具合にね」
ヴィル「なる程・・・・・・。なら、どうすれば、ヒトと魔族は分か
り合えるのでしょうか?俺は-それが知りたくて、ずっ
と旅を続けて来ました」
ケット・シー「・・・・・・それは難しい質問だね。とても、とても、
       難しい。かつて、(くう)(ろう)(おう)ソルガルム、
黒の(じょ)皇帝(こうてい)シャーリア、そして、ミロクが、
それを解決しようと努力した。そして、
それは-いったんの(みの)りを見せた」
 そう言って、ケット・シーは-ため息を()いた。
ケット・シー「だけど、彼らが居なくなれば、世界は元に戻って
       しまった。悲しむべき事にね。僕達、異質の
       存在はミズガルズから追いやられて、こうして
       ランドシンに住み着いたのさ」
ヴィル「かつての英雄達ですら-なせなかった・・・・・・」
ケット・シー「でもね、彼らは今、この世界には居ないが、
       それでも彼らの思想は残った。彼らの意思を
       受け継ぐ者達も居る事はいる。でも、世界は
       ()だ救われていない。何故だと思う?」
ヴィル「・・・・・・人々が変わろうとしないから・・・・・・」
ケット・シー「そう。その通りだ。世の中には理不尽や間違った常識が-
       まかり通っている。でも、ヒトは、
       いやヒトだけじゃない、魔族も、それ
       以外のあらゆる知的-生命体は、それらの(あやま)
       に気付いても無視するか無かったことにする。
       いや、そもそも気付こうとする事すら放棄する。
       周りの意見に合わせ、個我を失って生きている」
ヴィル「猫の王-ケット・シーよ。どうすれば、良いのですか?
    どうすれば、人々を変えられるのですか?」
ケット・シー「それは僕には分からない。ただ、ただね。
       ヴィル、君は-かつての英雄達とは違う。
       君には-それ程のカリスマは無い。でもね、
       逆に言えば、君は一般人に近い立場なんだ。
       僕は思うよ。君こそが、その答えかも知れない-
       ってね。君達こそが、いつか人々に、真実を
       導いていくんじゃないかと」
ヴィル「私達が?」
ケット・シー「そう。君達は波紋に-なり得る。よどんだ泉に
       投ぜられた一つの聖石。君達は-これから多くへ
       旅するだろう。そして、そこで君達と出会った
       人々は、良い方向へと変わって行くだろう。
       ヴィル、そして、その仲間達よ、忘れないで。
       女神や魔神は君達を邪魔するだろう。でもね、
       僕達のような精霊や土地神は-きっと君達を
       祝福するだろう。君達は孤独じゃ無い。
       いつだって、君達の成功を願っている者が居る
       事を忘れないでくれ」
ヴィル「・・・・・・はいッ」
 そう言って、ヴィルはケット・シーに-ひざまずくのだった。
 そして、トゥセ達も、それに-ならうのだった。

 ・・・・・・・・・・

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ