第4話
季節は移り変わり、今はもうすっかり冬。
雪がちらつき、白く染まる城下町を今日も裸の王様がマント一つで歩き回っていました。
あたりに降り積もる雪もマントに少し残っている程度で、王様の肉体を白く染める事は出来ないようです。
その姿を見た子供が王様に質問しました。
「王様、寒くないの?」
王様はにこやかにサイドチェストのポーズを決めつつ答えます。
「少年、この肉はどうだ?」
少年は王様の圧倒的な肉量の重圧に気おされながらも質問を繰り返します。
「寒く、ない……の?」
「んんん! これならどうだ!」
王様は得意のフロントトラットスプレッドのポーズのまま少年ににじり寄りました。
あわやという所で異常事態に気付いた近所のおじさん五人が王様を食い止め、その隙に隣の奥さんが少年を救助。
少年はすぐにカウンセラーの処置を受けて事なきをえました。
その様子を水晶球を通して見ている人物がいました。
「ふん! 森も川も姑息な手段を取ろうとするから敗れ去るのだ」
城の裏の山を支配する山の魔王でした。
それまでの魔王と比べ、肉のボリュームとカットのキレが段違いです。
山の魔王がゆっくりと立ち上がりました。肉の圧力に周囲の空気が歪んでいるように見えます。
「肉のついた男ならば真直ぐ正面から行くべし!」
そう言うと山の魔王は家を出てわき目もふらず直進、そのまま崖から落ちて死にました。 |