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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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新しい村作りと調査隊の帰還



 新しい村の施設として、井戸、トイレ、社が完成した。

 次に作られたのが、集会所となる大きな建物だ。

 雨さえ凌げれば、色々な問題が減るからだろう。

 俺もそれに協力しようかと思ったが、別の仕事があった。

 水路作り。

 井戸はあるが、畑の事を考えれば水路は必須。

 道に平行して水路は作るが、排水用は別方向に作るとの事で、方向を示された。

 俺はその示された方向に排水用の水路を作っていく。

 数日後に、川に到達。

 昔に比べれば、格段に作業が速くなったと実感。

「ため池はここで良いのか?」

「はい。
 お願いします」

 順番的に逆な気もするが、水を貯める池を掘り、排水用の水路を繋げる。

 もちろん、排水を浄化する為のスライムプールも作った。

 後は、水を引き入れる為の水路だが、これに関しては俺は作業しなくて良いらしい。

 どうしてだろうと思ったら、新しく来る村人にさせる為らしい。

 なんでもかんでも用意すると、施されて当然と思うようになるので、よろしくないのだそうだ。

 そうなのか?

 うーむ。

 まあ、自作する喜びをこっちで独占するのは良く無いかと納得する。

 じゃあ、何をしようかと思えば、俺の作業は終了らしい。

「良いのか?」

「はい。
 ありがとうございました。
 後は残りの者でなんとかなります」

 これまでの作業で、何人か入れ替わりが行われているが、現場に居るのはハイエルフ八名とリザードマン五名。

 護衛としてクロの子供達が十頭と、いつの間にか来て居た何十匹かのザブトンの子供達。

 まあ、大丈夫か。

「わかった。
 それじゃあ、後は頼む」

 俺は定期連絡に来たクーデルに抱えられ、大樹の村に戻った。

 まあ、向こうで作業をしている間も、日が暮れる前に戻っているので懐かしさは無い。

【万能農具】があるので、夜通し作業をしても大丈夫なのだが、夜はしっかりと休んで欲しいとの意見に従った結果だ。

 そう思うなら、夜はもう少し寝かせて欲しい。



 村に戻って、やる事はいつもと同じ。

 収穫時期になっていた作物を収穫し、新たに畑を耕す。

 新しい村の為に、種や苗を用意した方が良いだろうから、いつも以上に頑張る。



 なんだかんだで、北に向かった調査隊が戻って来た。

 同時にラスティ、ハクレンがドラゴンの姿で、倒されたブラッディバイパーを抱えての往復を開始した。

「何匹居るんだ?」

 村に十七匹のブラッディバイパーが持ち込まれた。

 場所を取って仕方が無い。

「腐ったりしないのか?」

 討伐に行っていた期間を考えると、倒してからすでに数日以上は経過しているだろう。

 しかし、肉は新鮮な状態に見える。

「ブラッディバイパーの肉は、なかなか腐らない事で有名なんだけど?」

「生命力が強いからなかなか腐らないのよー。
 頭を残せば、身体が生えてくるしねー」

 そう言われても、知らないので「はぁ」としか返せない。

「全滅させたのか?」

「小さいのは残しておいたから全滅はさせてないわ。
 これで、毎年……は無理だとしても、何年かに一回は狩れるかな」

「えっと……残しておいて、友好的な巨人族は大丈夫なのか?」

「残さないと、巨人族が食べる物がなくなっちゃうでしょー」

「……ブラッディバイパーを食べてるのか?」

「ブラッディバイパーの子供を食べてるのよ」

「……」

 食べ残しが、大きくなって暴れているって感じだったのだろうか?

 深く考えないようにしよう。

「ともかくだ……北のダンジョンの調査は完了で良いのか?」

 俺は調査隊に入っていたハイエルフの一人に聞く。

「はい。
 友好的な巨人族から、迷宮内部の詳細な地図を頂きましたし、内部の危険勢力はほぼ制圧。
 ブラッディバイパーの大物は全てああなっていますから……」

 なるほど。

「それでだ。
 他に報告する事は?」

 俺の質問に、ハイエルフの顔が引き攣る。

 出発前に、密命を与えたハイエルフだからだ。

「ラスティ、ハクレンは問題を起こしてないか?」

「ダ、ダンジョンの一部を崩落、崩壊……させましたが……巨人族の方々は、大丈夫、気にしないでと優しい言葉をかけてくれました」

「つまり?」

「も、問題なしですが、巨人族の方々に何かしてあげる事があればと思います」

「……後で、巨人族に作物を差し入れておこう」

「ありがとうございます」

 うん、今度からラスティとハクレンには遠慮して貰おう。

 それはそれ、これはこれとして……

 調査隊に参加した村の者達に、褒賞メダルを一枚づつ渡した。

 うん、こういった使い方が出来ると良いよね。

 ラミア族には作物をと思ったが、どうも褒賞メダルに興味があるようだったので、使い方を説明してラミア族全体に五枚渡した。

 村の外だと無価値だから、注意して欲しい。


 調査隊の帰還を祝い、その日は宴会。

 ブラッディバイパーの肉が大量に使われた料理が出され、夜が大変だった。


 翌日、ラスティはドライムの巣にブラッディバイパーの肉の差し入れに行き、ハクレンはスイレン、セキレンの巣に持って行った。

 ビジュアル的に、ドラゴンが大きなヘビを持って移動する姿は……強そうだった。


 差し入れや食べた分で減ったが、まだまだあるブラッディバイパーの肉をどうしたものか?

 一匹まるまるをクロ達用に……宴会の時に食べてたけど、まだ食べられるかな?

 大丈夫?

 あ、焼けと?

 はい、焼かせて頂きます。


 一匹をザブトン達に……こっちは生で大丈夫と?

 ザブトンを始め、子ザブトン達がブラッディバイパーに群がる。

 俺の想像以上の数が居て、少し驚いた。

 ……

 あっという間に骨になった。

 骨になった頭部に、大きくて綺麗な石がある。

 魔物や魔獣にある魔石だそうだ。

 そう言えば、大きな猪にも魔石があったが、これまではクロ達がボリボリと食べてたな。

 食べれるのだろうか?

 疑問に思っていたら、ザブトンが魔石をゴリゴリと食べた。

 食べれるらしい。

 音が痛そうなので、俺は遠慮したいが。


 ともかく、邪魔になると思ったブラッディバイパーは数日で消化された。

 骨は……耕そうと思ったが、倉庫で保管だそうだ。


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