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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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とあるハイエルフ



 褒賞メダル。

 村長手彫り。

 色々な物に交換できるとの事ですが、これは交換せずに保管すべき物でしょう。

 交換など言語道断!

 部屋に飾りましょう!

 いえ、讃えるべきです!

 なにせ、村長は私達に安住の地を与えてくれた方!

 人間だけど、人間じゃない!

 あの方は神様です!

 私達が手も足も出ないインフェルノウルフやデーモンスパイダー、吸血鬼、天使族を従える神様です!

 ああ、讃える方法を知らない私の罪をお許し下さい。

 せめて、この身を捧げる事ぐらい。

 出来れば子供を産みたい。

 ああ、駄目駄目駄目。

 不遜な考えを持っては駄目!

 神様のお情けを頂くだけなのです!

 ……くっ、今日もライバルが多い。

 同じ信仰を持つ者として殴り合いはしませんが、威嚇はします。

 シャー!

 シャーッ!

 威嚇し返されました。

 怖いです。

 でも、負けません。



 翌日、リアから注意を受けました。

 褒賞メダルを保管せず、出来るだけ使いましょうとの事だ。

 なんという事でしょう。

 一体、どういう考えなのか。

 私と同じ疑問を持った者が、リアに聞きます。

 その答えによると、村長を除いた事前会議での結果だそうです。

 事前会議。

 極秘会議とも呼ばれています。

 村長の前で醜い言い争いをしない為の会議で、呼びかけなくても集まって開催されるそうです。

 私も参加したいのですが、その為にはリアを倒さねばなりません。

 今の私の実力では厳しいでしょう。

 むう。

 諦めません。

 努力です。

 話がそれました。

 リアが言うには、褒賞メダルを活用しないと村長が悲しむとの事です。

 なんという事でしょう。

 しかし、保管しておきたいという気持ちもわかるので、一枚は手元に残して二枚は使いましょうと決まった。

 仕方がありません。

 二枚、交換しましょう。

 交換する気はありませんでしたが、交換するならこれと一応は考えていたものがあるのです。

 それはお布団。

 村長が使っている物と同じのが欲しいのです。

 ですが、いきなりウキウキと交換に行っては、褒賞メダルを大事にしていないと思われそうなので、様子を見てからにします。

 ……

 ドワーフ達が、一斉に三枚を酒に交換しました。

 驚きました。

 あんぐりです。

 ドワーフのお酒に対する情熱は知っていますし、ある種の尊敬はあります。

 ですが、いきなり全交換は……

 私はよほど変な顔をしていたのでしょう。

 ドワーフの一人が、こっそりと教えてくれました。

 ドワーフの代表ドノバンさんが、ドワーフ全員に一枚づつ保管用に褒賞メダルを渡し、手持ちの三枚は好きに使うように言われたそうです。

 ドワーフの酒好きは村長も知っており、ドワーフ全員が二枚しか交換しないと違和感を持つかもしれないとの配慮らしいです。

 なるほど。

 素晴らしい。

 リア、私達にも一枚づつ……無理ですね。

 ハイエルフの数は多く、代表分として渡された十枚では全員に配れません。

 悔しいですが、どうしようもないので諦めます。

 気分を戻し、二枚の交換です!

 ドワーフ達のお陰で、交換しやすい空気が出来ました。

 ならば今がチャンス!

 リストを見て、吟味した感じを出しつつ……

「それじゃあ、私は布団を……」

 言おうとした所で、言葉を飲み込みました。

 聞き捨てなら無いセリフが聞こえたからです。

「チェスとか囲碁って、新しいのを村長が作ってくれるの?」

「家具とかも村長手作り?」

 ……

 はい、方針変更。

 お布団は惜しいですが、村長手作りの物を自分の物に出来るのなら、褒賞メダルとの交換も惜しくありません。



 私の部屋には宝物が三つあります。

 一つは褒賞メダル。

 一つはチェス盤とコマ。

 一つは大きな棚。

 最後の棚は普通の棚ですが、村長と私が一緒になって作った棚です。


 褒賞メダルは今年だけで、来年は未定との事ですが是非とも来年もお願いしたいです。


 しかし、獣人族の娘っ子共め。

 まさか、褒賞メダルを使って村長の子種をお願いするとは……思い付きもしなかった。

 残念ながら叶わなかったが、油断はしちゃ駄目のようね。

 今後も動向に注意しておきましょう。


 さて、今日は村長のお宅に行く番。

 ふふふ。

 頑張りますよ。

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