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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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吹雪の日


 朝。

 雪が降って来た。

 これは……吹雪だな。

 牛や馬、山羊、鶏などは小屋に退避させているので安全だろう。

 俺達は屋敷の外に出れないだけ。

 静かに室内で作業する。

 ……

 ウルザ、グラル、室内で暴れない。

 ハクレン。

 一緒になって遊ばない。

 まったく。

 退屈なら、何か仕事を……逃げたな。

 見事な脚力だ。

 しかし、クロとユキに捕まったようだな。

 クロがこっちを見て、どうしますかと聞いてくる。

 捕まったら仕方が無いよな。

 ウルザとグラルには晩御飯の為の下準備の手伝いをしてもらおう。

 逃げなかったハクレンは……自主的にウルザとグラルの見張りね。

 頼むけど、食材で遊んだら怒るからな。

 じゃあ、俺は仕事に戻って……

 なんだクロ、ユキ?

 ウルザとグラルを捕まえた褒美が欲しいのか?

 仕方が無い、膝枕をしてやろう。

 大きいから順番だぞ。

 よーしよし。



 仕事にならない。

 ちょっと気分転換。

 屋敷内を見回るか。

 クロとユキも同行してくれるのか。

 ありがとう。


 アルフレートがティゼルと一緒に遊んでいる。

 そのまま、仲良く育って欲しい。

 傍に控えている鬼人族メイドに挨拶し、次へ。


 ルーは……室内に篭って魔道具の研究。

 爆発の危険があるから、立ち入り禁止ね。

 ……

 そういった研究は外に逃げれる日にやってくれないかな。


 ティアは編み物。

 マイケルさんに頼んで買ってもらった毛糸で、何かを編んでいる。

 マフラーだと思うのだが、穴が空いているから違うのだろう。

 なんだろう。

 ……

 不用意に何かを決め付けない。

 間違っていたら、ティアが機嫌を悪くするからな。

 素直に聞こう。

「何を編んでいるんだ?」

「これです」

 途中のを広げてくれたけど、わからない。

 ピンチだ。


 フローラは……発酵小屋に篭っているらしい。

 それは構わないが、吹雪に閉じ込められてないだろうな。

 食料、水は持ち込んでいる?

 いや、そういう問題じゃなくてだな……

 吹雪が収まったら、様子を見に行こう。


 アンは料理研究か。

 トラインは?

 お昼寝中か。

 ウルザ達がうるさくして悪かったな。

 そのウルザ達が手伝いに来ていると思うが……あ、あっちね。

 ウルザとグラル、そしてハクレンの三人は大量のそら豆の入ったザルを取り囲み、さやから豆を取り出す作業に没頭している。

 邪魔するのはよろしくない。

 静かに退散。


 後は……

 ヒイチロウ。

 ライメイレンとずっと一緒だな。

 ライメイレンはヒイチロウを可愛がるが、可愛がるだけでなく厳しい時は厳しい。

 安心して任せられる。



 フラウは、ちょうどフラシアベルを寝かせた所で、まったり中。

 ホリーの入れたお茶を楽しんでいた。

 起こすと怒られるので静かに。

 ハンドサインで会話。

 うん、ホリーも参加できるのか。

 凄いな。

 えーっと……二人目の話はまだ早いんじゃないかな。



 屋敷を見回ると、風呂場が賑やかだったので覗いてみた。

 始祖さん、ドライム、ビーゼルが湯船に浸かりながら、酒盛りをしていた。

 クロの子供の数頭も一緒になって湯船に浸っている。

 お風呂が嫌いじゃない子達だな。

 吹雪の中、お風呂で一杯とは……羨ましい。

 俺も参加した方が良いだろうか?

 クロとユキがどうしますかと聞いてくる。

 ……

 ウルザやグラルに仕事を振ってしまったからな。

 俺がここでお風呂の酒盛りに参加するのは、無理だ。

 残念。

 仕事に戻ろう。



 工房に戻る。

 今日の俺の仕事は木材加工。

 実は数日前から、ビッグルーフ・シャシャートの遊戯エリアに設置するスマートボールを作っている。

 スマートボールは斜めに設置した台に少し大きめの球を転がして、四×四に並んで空けた穴にボールを入れて、完成したラインの数で景品を渡すもの。

 もちろん、簡単には並ばないし、並ばせない。

 障害の為の釘が打たれているし、ボールはスプリングで打ち出すので力調整が大事なのだ。

 このスマートボール。

 残念ながら通常サイズではなく、かなり大きい。

 組み立てれば縦は五メートル、横は三メートルぐらいになるかな。

 ボールも通常のスマートボールのサイズではなく、ボウリングの球を使う。

 このサイズになったのは、スマートボールを弾くスプリングが原因。

 スプリングの縮小が出来ず、スプリングに合わせて作った結果がこれだ。

 輸送には困りそうだが、このサイズだと周囲で見やすいから良いかもしれない。

 と思っていたのだが……

 実験段階で問題が発覚。

 スマートボール台に無数に打たれた釘がボウリングの球の勢いに耐え切れず、曲がったり折れたりするのだ。

 一回や二回ならなんとかなるが、スマートボールのゲームの性質上、何度も打ち出すしなぁ。

 石で作ったボウリングの球が悪いと判断。

 石は重いからな。

 軽量化を考え、木で球を作る。

 同じ大きさの木の球を作るのは難しいが……多少の差は球の個性という事で許容してもらおう。

 クロ、ユキ、ずっと一緒にいてくれるのは嬉しいが、そのボールで遊ぶのは止めてくれないかな。

 ……

 ビリヤードも楽しいかもしれないな。

 今度、作ってみよう。

 っと、クロ、ユキ。

 そのボールは回収。

 遊ぶならこっちの失敗作で。





 夜。

 ウルザ、グラル、ハクレンが頑張った豆を使った料理が並んだ。

 美味しく頂く。

 アン、明らかに失敗した試作料理を俺の前にだけ置くのはやめような。

 みんなの前に置こうよ。

 色々な意見を聞きたいだろ。

 ははは。

 愛してるよ。

 でも、それとこれとは話は別だ。

 あとフローラ、食後で構わないから風呂に入るように。

 うん、美味しそうな匂いがする。



 食後。

 吹雪はまだ止まない。

「よーし、みんなで遊ぶか」

 ウルザ、元気な返事だが、家の中で体力系は駄目だぞー。

 カルタはこの前やったからな。

 トランプでババ抜きとか簡単なヤツをやろうか。

 フローラは風呂に入ってから、ちゃんと洗うように。



 夜。

 ようやく吹雪が収まったようだ。

 静かになった。

 かなり積もっただろう。

 明日、天気が良ければ雪ダルマとか作ってみようかな。




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