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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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保温石採掘


 グランマリアに抱えられながら、俺は温泉地に。

 これまで何度も運んで貰っているが……

 太陽城からはやはり高いな。

 高度、二千メートルだっけ?

 スカイダイビングの高さか。

 ……ん?

 ああ、空を落下して楽しむ……待て。

 安全、安心が第一だ。

 わかった。

 今度、細かく説明するから。

 今は無し。



 無事に温泉地に到着。

 三人の死霊騎士が出迎えてくれる。

 膝をつかなくて良いから、立って立って。

 まずは太陽城の事を説明。

 なんだかんだの後に支配下に置いた事が伝わると、素直に驚いてくれた。

 そして、三人揃っての戦勝の舞を披露してくれる。

 それ、練習してたな?

 息がピッタリだぞ。

 この前、武闘会の合間の出し物に影響を受けた?

 なるほど。

 気持ちはわかる。

 ただ、俺を取り囲んで踊るのはどうだろう?

 普段は剣なのに、なぜか槍を持ってるよな?

 俺、生贄のポジションじゃないか?

 気にするなとの事で気にしない。


 次に保温石を採掘し、運ぶので少し騒がしくなる事を伝える。

 こちらも問題無いだろうと思ったのだが、死霊騎士達は見てわかるレベルで動揺していた。

 なにか問題が?


 最初からいる死霊騎士に先導されながら、俺とグランマリアは保温石の採掘現場に向かう。

 百聞は一見にかず、との事らしい。

 先導してくれているが、これまで村で使用する分を採掘する為に何度も来ているので、迷わずにいける。

 死霊騎士は二回ほど迷ったな。

 そういえば方向音痴だった。

 お前は拠点防衛向きだな。

 そう言えば、俺の渡した盾を使ってくれている。

 なかなか頑丈で使い勝手が良いとの事。

 他の二人が羨ましがっているらしいので、暇を見つけて作ってやろう。

 同じギミックが良いのか?

 やはり違う方が楽しいだろうな。

 雑談をしながらだが、油断はしない。

 この辺りにも魔物、魔獣は出る。

 まあ、死霊騎士達が温泉地に滞在するようになってからはほとんど遭遇しなくなったが……

 なので、無事に採掘現場に到着。

 ……

 保温石の採掘現場は、当然ながら保温石が剥き出しになっている。

 冬でも、周辺は暖かい。

 太陽城ほどではないが、冬を忘れる事ができるのだろう。

 採掘現場には、とある魔獣の親子がいた。

 でっかいライオン?

 四足で立つと……三メートルぐらいあるな。

 クロの子供達が戦闘時にでっかくなったぐらいのサイズだな。

 一頭、タテガミを持つのがお父さんだろう。

 タテガミを持っていないのがお母さんかな。

 でもって、そのお母さんの後ろに小さいの子ライオンが三頭。

 お父さん、お母さんライオンが大きいから錯覚するが、子ライオンもそれなりに大きい。

 しかし、顔付きや手足の長さから子ライオンだとわかる。

 最近、産まれたばかりなのだろうか?

 見知らぬ俺やグランマリアに対して、警戒はあるが敵意は感じ無い。

 死霊騎士がライオンの傍に近づき、宥めると警戒が解けた。

 でもって死霊騎士が、俺達とライオンの間に立って庇う。

 いや、ペットを飼うのを反対したりしないが?

 ああ、構わないぞ。

 できれば温泉地の警備に使えると助かるな。

 でもって、子ライオンの一頭をモフモフさせてもらえると嬉しいのだが……

 あ、いや、死を覚悟したみたいな顔をされて前に出られても困る。

 撫でるだけだから……

 おお。

 なかなか。

 グランマリアも撫でてみるか?

 ……

 グランマリアには残り二頭の子ライオンがじゃれ付いていた。

 悔しくなんかないやい。



「このライオン?
 種族とかわかるか?」

「いえ、すみません。
 ですが……普通に大きなライオンなのでは?」

「だよな。
 まあ、詳しそうな……ルーやフラウに会ったら聞こう。
 魔物だとリアやヤーの方が詳しいかな?」

 このライオン一家のエサは、死霊騎士達が倒した物を運んでいるらしい。

 そういや、いつもは山のようにある魔物や魔獣の死骸が少なかったな。

 このライオン達の胃袋に送り込まれたのか。

 食べさせすぎてこのサイズになった……わけじゃないよな。

 まあ、健康そうなら問題ない。

 しかし、そこに居座られると採掘の邪魔になるな。

 なんだかんだでお父さんライオン、お母さんライオンは大きい。

 温泉地に移動する?

 なんだか追い出すみたいで悪いな。

 ライオンの話では、温泉地の方が食料が手に入りやすいとの事。

 温泉にも入れるしと。

 そりゃそうか。

 しかし、申し訳ない。


 お父さんライオンの背中に子ライオンが三頭乗り、そのまま駆け出すのかと思ったら背中に大きなコウモリの翼が生えた。

 え?

 驚く俺に一礼し、ライオン一家は温泉地に飛んでいった。

 ……

 うん、普通のライオンじゃなかった。



 気を取り直し、当初の予定通りに採掘現場を確認。

 この辺りの保温石の埋蔵量だが……

 詳しくはわからない。

 ただ、露出している分だけでもトン単位になると思う。

 太陽城の希望する量は、十分以上に確保できるな。

 後は採掘。

 一応、手順は考えている。

 俺が【万能農具】で大きく掘り出し、他の者が余計な部分を削除。

 いつもの方法だ。

 問題となったのは、ここから太陽城への輸送手段。

 空を飛ぶ城なのだから、移動用の飛行船みたいなのがあると思ったのだが無い。

 ゴウの話だと、持ち主が資金難の時に真っ先に売られたとの事。

 となれば飛べる者が手で運ぶしかない。

 ラスティに一気に運んでもらう予定。

 太陽城関連では、ハクレン、ラスティを色々と便利に使ってしまった。

 今度、希望する料理でも作ってやろう。



 さて、さっさとやってしまおう。

 太陽城から降りる為に支援を呼んだ時、採掘を手伝う者を運んで来て欲しいとラスティに頼んでいる。

「そう言えば、グランマリアが来てくれたが……どうやって決まったんだ?」

「もちろん、クジ引きです。
 自身の恵まれた運に感謝です」

 そうか。

 グランマリアにもなんだかんだと世話になっている。

 今度、希望する料理を……甘いお菓子がいいのね。

 わかった。



 俺は採掘、グランマリアは周辺警戒。

 ラスティが採掘を手伝う者を運んでくるまで、頑張った。





 運ばれた保温石を見て、ベルが一言。

「この城が建造された時にこの量があれば……世界をとれたのに」

 ベルのテンションがハイだな。

 ガソリンが満タンになった時の充足感だろうか?

 いや、まだ精製作業が必要だったな。

 所定の場所に運べば、後はゴウが精製する手筈と。

 燃料が充足すれば、ゴウもベルのように人間の姿になれるらしい。

 ちょっと楽しみだ。

 他にもいるらしいし、クズデンを助けてやって欲しい。

 ベル。

 ブツブツと武装を考えるのは止めるように。

 物騒な。

 暇なら畑作業を手伝え。

 城内の畑を外に出すんだろ?

 育ててる最中の畑を潰すのは駄目だから、しばらくは我慢だぞ。


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