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〜紅〜
作:花崎緋媛



File2:支配者


〜ユウキの教室の前にて・・・〜

「な?朝の事はごめんっ。許せ!!じゃなくて・・・許してください!」

「・・・」

「・・・許さなきゃお前の秘密をミカにばら・・・ぐふぁっ・・・!」ユウキはリョウマのみぞおちに右フックを・・・あたしは・・・どうすれば・・・

「やめときなよ。リョウマさん。・・・俺と喧嘩すると・・・その綺麗なお顔がグチャグチャになってモアイ像みたいになるよ?」・・・とにこやかに怖い事をサラッと口に出す。

表情と言ってる事が矛盾してる・・・。怖い・・・。

「ま、いいか・・・。今のフックでチャラにしてあげるよ・・・今度俺を脅すと墓場に埋めるから。ね?センパイ。」

「あっはっはははははは・・・」ううぅっ・・・空気がイタイ・・・。

「じゃ、じゃぁ、屋上見に行こうぜ。」とリョウマ。するとユウキもそうですね。と屋上へ向かう。

・・・怖い・・・。どうしよう・・・行きたくない・・・。

『クスッ・・・ほら。言っただろう。「怖くない」という言葉は弱虫が強がるときに使う言葉だ。まぁ、いい。お前もまだ17つの小娘だ。私もそうだが・・・貴様より知能は上だ。それはさて置き・・・早く屋上へ行け!』

「ねぇ、昨日の夢は現実だったの?」

『・・・夢・・・?お前は夢など見ぬはずだ。教えておいてやろう・・・。私はお前のもう一つの人格でもあるが・・・それ以前に夢魔族だ。人間どもの悪夢を喰らい、生きている。だから貴様は夢など見るはずないのだ。・・・貴様のみる夢は・・・悪夢だらけだ。ククッ・・・貴様の夢は格別の味だ・・・』

・・・夢魔族・・・悪魔?よくわからない・・・。
「おい、どうした?ミカ。」随分と遅れをとったので心配してリョウマが見に来たようだ。

「・・・あ、ごめん。ちょっと考え事してた。」

「そっか。それよりな、現場見てきたんだけどよ、血の池地獄だったなぁ。ブクブクとはなってないけど・・・ま、要するに血の海?」

「!」あたし、走り出してた。屋上に向かって。

「ギィッ」屋上の扉を開けるとたくさんの警察が指紋取りや理事長、校長、教頭先生から聞き込みなどをしていた。

「・・・あっ!!!!」あるものをみて私はビックリした。

「ミカ、どうしたんだよ。いきなり走り出して・・・。しかも「あっ!!!」って何?」

リョウマが息を切らして一気にしゃべる。でも・・・今のミカの耳にはそんな言葉など入っていなかった。

「あ・・・あ・・・あぁ・・・きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


・・・それからしばらくたったと思う。・・・多分あたしは気絶したんだと思う。・・・ショックで・・・。ベッドに寝てる・・・保健室か・・・。

「リョウマ、ユウキ。ごめんね。心配かけて。」ベッドの周りにはリョウマ・ユウキ、そして保健室の先生がいた。

「・・・いいよ。それより・・・どうしたんだ?いきなり叫んでいきなり気絶って・・・」

「・・・なんでもないよ。あまりにも血の海がグロくて・・・怖くなったの。」

「・・・なんだ。そんなことかぁ・・・。ビックリしたよ・・・。」

「ふっ・・・人騒がせな猛獣だな・・・射殺せねば・・・」ユウキ怖っ・・・。

でも・・・本当はグロかったから怖くて・・・とかそういう理由じゃない・・・。
だって・・・あの現場には・・・ある物だけ残って・・・ある物がなかった・・・。
そしてそれをあたしは覚えてる。あの現場にあったもの・・・血の海・・・。現場からなくなった物・・・死体・・・。

「帰ろうか。ミカ。よし、今日はミカん家でスキヤキパーティーだっ!!材料はまかせろ!!」

「・・・ちょっと、なんでリョウマが勝手に決めんのよ。」もう!ホンット勝手なんだから・・・。

「くすっ・・・ごゆっくり。俺はお先に帰らせてもらうよ。・・・バカップルがいるとうっとうしいからね。じゃ、先生、うちの猛獣がお世話になりました。」

そういいながらユウキは帰ってった。って・・・バカップルって・・・

「んじゃ、私も職員会議でなきゃ。なんでも屋上で多量の血痕が見つかって・・・なんでも被害者が消えたらしいからねぇ・・・。さ、私もバカップルがいると殺したくなっちゃうからさっさと会議に行っちゃおうっと。・・・会議が終わるまでには帰るんだよ^^でないと・・・埋めちゃうから。」

「えっ・・・そういえば・・・血の海しかなかった・・・あんだけ血ぃ流すほどの怪我したら親が気付くだろうし・・・どこ行ったのかな・・・。」

どうしよう・・・私に殺意がなかったとしても・・・私が殺したんだ・・・この手で・・・
そうだ・・・。あれは夢じゃない・・・。昨日の夜の事だ・・・。夢なんかじゃない・・・。

「なぁ。ミカぁ。先生も会議に行っちまったぞ?早く俺たちも帰ろうぜ?」

「リョウマぁ・・・怖いよぉ。」私、リョウマの制服の裾をつかむ。

「大丈夫だよ。きっと犯人もすぐ捕まるって。安心しろ。俺がついてる。バカップル同士でいたらさ、捕まらないって。」

・・・こんなにうれしい事言ってもらってるのに・・・好きなヒトにこんなこと言ってもらってるのに・・・うれしいけど・・・うれしくないよ・・・。だめだよ・・・。犯人はあたしなんだよ・・・。もし・・・もしリョウマにあたしが犯人ってばれたら・・・やっぱり通報されちゃうのかな・・・?やっぱり避けられる?・・・絶交・・・?
やだよ・・・そんなの・・・絶対やだよ・・・!!

「どうしたの?ミカ。早く帰ろう。」

「あ、そ、そうだね。うん。」

〜帰り道〜

「ねぇ・・・リョウマ?あたしが・・・もしあたしが・・・ひところしたらどうする?」

ストレートな質問だった。もう少し具体的に聞けばよかったんだと思ったけど・・・あまり詳しすぎると・・・勘がいいリョウマには気付かれてしまうかもしれなかった・・・。

「ミカが?人殺し?ははっ。無理だな。第一凶器ももてねぇだろ。臆病だからなぁ。」

ちがう・・・あたしが聞きたい事はそんな事じゃ・・・

「もし殺したとしても・・・俺は共犯者になるぜ!なんせ・・・バカップルだろ。俺たち。・・・でも・・・ミカはそんな事する奴じゃないし。共犯者にはなれねぇな。はははっ」

・・・リョウマ・・・。ありがとう・・・。でも・・・そんな事する奴なんだよ・・・あたしは・・・。

『ククッ・・・。「そんな事する奴じゃない」か・・・。このガキもいうものだな・・・。バカはバカらしく貴様の死まで幸せに暮らしておればよいものを・・・このガキ・・・貴様の共犯者になるつもりか・・・ククッ・・・。』

「やめてッ!!あたしから出てってよ!!リョウマのこと・・・悪く言わないでっ!」

「・・・?どうしたんだ?!ミカ・・・?ミカ?」リョウマの目の前のミカはすこし様子が変だった。

「クククククッ・・・。なんでもないよ。リョウマ。ほら、あたしの家でスキヤキパーティーするんでしょ?早くいこっ?」

「・・・そうだな。行こうか。あ、俺、家に帰って材料とってくるわ。」

じゃぁなっとリョウマは家に帰っていった。

「ククククッ・・・。やっとてにいれたぞ。ミカの体・・・。今日から私がミカだ。貴様は一生私の中で生きるがよい。私の命尽きるとき・・・貴様の命も尽き果てる・・・。そうだ・・・朝と昼は私がこの体を支配しよう・・・。夜は・・・貴様の好きにするがよい・・・。」

クスクスクスッ・・・。今日から・・・紅 美樺くれない みかは私だ・・・。


「クスクスクスクスッ・・・・・・・・・・・。」














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