battle-end&just-a-little-epilogue:日本の救世主…渡部 慎一
調布飛行場を飛び立って約1時間。敵の艦隊は未だに見えて来ない。
俺は、ホバリングしながら待ち続けていた。いわゆる“待ち伏せ作戦”だ。
最初は、特攻で行こうかなと思ったが、待っても中々敵が出てこないので待ち伏せに変更したのだ。
それから数時間経った時、前方からいきなりアメリカの艦隊が数体、一直線にやってきた。俺はバルカン砲を数百発乱射した。
(ダダダダダダ…)
(チュドッ!!チュドッ!!チュドッ!!…)
百発百中…までとはいかないが、かなりの数の相手の艦隊を撃破した。
続いてロシア軍もやって来た。それらもバルカン砲でかなりの数を返り射ちにしてやった。
(これは…勝機があるかもしれない。)
俺がそう思ったその時…
(グウォウォウォウォ…)
と、けたたましい爆音と共に、とてつもなくデかい米露タッグ艦隊が目の前に現れた。デかい艦隊はいきなり俺を攻撃してきた。
(ババババババババ…)
ガトリング(連射銃)だった。バルカン砲より、遥かにレベルが高いガトリング。神風の機体は言うまでもなくダメージを受けた。
(くっ!…こりゃ、相手にならん!どうすれば…うんっ?!)
俺が苦し紛れに見たオペレートシステムの中に、見慣れないボタンがあった。それは…
“自爆ボタン”
と、書かれてあった。多分、これは“これ以上、何も出来なくなったらこれで自滅しろという暗示だろう。
(これ以上、コイツと戦っても勝てない。なら、この艦隊と一緒に…)
俺は、決心してそのボタンに指を近付ける。
(ゴメンな…もう二度と帰ってこれないや…さよなら、元気でな。)
妻と息子に届かない気持ちを胸に抱きつつ、俺は目を閉じてボタンをゆっきりと押した…
(チュドーーーーーーーーーーーン!!!)
(渡部の墓の前に総理と渡部の妻が拝んでいる)
「渡部君…よくやったよ…」
「あなた…命がけで日本を守り抜いてくれて…本当にありがとう…」
(渡部の墓石に切り刻まれた文字)
“神風が運んでくれた大日本帝国の救世主”
(おわり) |