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迷想
作:さきと





どれだけ思う 空高き星の瞬きと
触れては消える 薄明の御霊のよう
早々流れ流れ 茜の海 凍て雲より来たる
暮れ泥み迎え 明日へと続く終わり

ああ

言葉と紡ぐなら
せめて今だけは無くさぬように
見上げた月は何を知る?
離れていく影は繋ぎ止められず
声は消え 涙を呑む



「愛していいの?」
小さく重ねた想望と謬想
誰に問うでもなく ぽつりぽつり
きっと貴方は気付かないでしょう
ならせめて
迷いの夜 訪れない兆しの先
どうか深い眠りを



救われたいと願う 赦しの秘跡を探し
行き交う人の波 埋もれた影法師
足を止め振り返る 見知らぬ背中
幾度貴方の傍を通り過ぎただろう


ああ

虚空に鏤められた
鮮やかな迷い星 七彩と照らし
見下ろす欠月は何を思う?
終わった夜 その続き まだ信じた
痛みに崩れても



「ねえ 見て……」
指差した先 咲き乱れる瑞花
誰に問うでもなく 静々と
きっと貴方は知らないでしょう
ならいっそ
孤独に沈み 全てを断ち切る前に
覚める事無い夢を



数えきれない涙の跡に
何を見付けたのだろう?

繰り返す約束 繰り返す裏切り
徨彷うままに 歩き続ける
明けない街を



ああ

想いを紡ぐなら
せめてこの心だけでもいい
白銀の月夜 独り裏嘆く
失い 無くすくらいならもう
塞ぎ込んでしまいたい



「愛したいの」
それだけでいいのに 心が
痛みを畏れ 拒み進めず
もう貴方には届かないでしょう
ならせめて
哀しみに壊れてしまう前に
最後の夜を

ください
















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