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番外編その17 裏側 1番目
自分で自分の答えを導き出した美咲。
待っていたのは、幸せな世界だった。
だが、そんな美咲とて、自分だけの力で答えを引き出すには、まだまだ足りない物があった。
きっかけ、である。
そのきっかけを作ってくれたのは、意外にも健太ではなかった。
そのきっかけを作ってくれたのは……。
この話は、美咲が自分で答えを導くに至るまでにあった、過程の話である。
よって、この話自体には健太は関わりがない。
何故なら、この話は、健太と吉行が話していた時の裏側の話なのだから。














美咲が答えを導き出した、その日の昼の話だった。

「……ハァ」

自分の席が窓側ということもあり、美咲は頬杖をついて、窓から外を眺めていた。

「……」

考えているのは、自分のことを縛り付ける、『家族』というしがらみ。
確かに、木村家にいる生活はとても楽しい。
だが、月宮家にいた時の幸せな生活も忘れてはいなかった。
その幸せは、とある一つのきっかけにより壊れてしまったのだが。

「……私は、どうしたらいいんだろう」

このことは、美咲の学校にいる人には誰にも言っていない。
何故なら、言っても無駄だと考えたからだ。

「どうしたの?美咲ちゃん」
「杏子ちゃん……」

そんな美咲に話しかけて来たのは、親友でもある杏子だった。
杏子は、心配そうな顔で、美咲の顔を覗き込んできた。

「なんだか学校に来てからずっと、思い悩んでいるような感じだけど……」
「……なんでもないよ。なんでも」

取り繕うかのように、美咲は言う。
そんな美咲の姿を見て、杏子が不審に思わないわけがなかった。

「そんなことないよ」
「どうしてそんなこと言いきれるの?」
「だって、いつもの美咲ちゃんじゃないもん……親友だから、それが分かるんだよ」

杏子の言った『親友』という言葉を聞いて、美咲の体は一瞬ビクッとはねる。
何故なら、そんな言葉、久しぶりに聞いたからだ。

「……そっか。やっぱり、杏子ちゃんは、分かってたんだ。私が何かについて悩んでるって」
「うん。しかも、それは結構重大な……この先の人生が決まってしまいそうな、そんな大きな
 悩みじゃないかな?」
「……凄い。そこまで分かっちゃうなんて」

まさかそこまで考えがいくとは思っていなかった美咲。
そこまで分かっているのなら、杏子には話してもいいだろうと、美咲は考えた。
そして。

「……なら、私の話をするね。私がどんなことで悩んでいるのか……」
「うん」

杏子の肯定の意を確認すると、美咲は話を始めた。
















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