今、巷で話題のものがある。「漆玉」だ。ぬぺっとしていて大きさはピンポン玉ぐらい、色は恨みつらみを詰め込んだような黒。それを握りつぶすと友人家族が全部消えるというものだ。入手方法は誰かが捨てたのを拾うか、いつの間にか持っているか。もちろん、都市伝説の類だったが、ある日バラエティー番組でお笑い芸人が漆玉を手に入れたといい、それを握りつぶしたところ相方がすこんと消えたのだ。もちろん、次の日からは週刊誌などはその話題でもちきり。ちらほらと漆玉を拾った、握りつぶして家族が消えた、なんて噂も聞こえるようになった。みんな、自分も漆玉を手に入れてみたいと思っていた。
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N3188D
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2649文字(約6分)
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通常小説[短編作品]
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その他
シリアス ダーク バッドエンド 文学 SF ホラー オカルト 少年
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漆 消失 帰り道 疑惑 喪失
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次一郎はその日、学校から帰る途中自分か何かを握りしめていることに気がついた。「おかしいな、何を握ってたんだっけ。」何を握ったか覚えていないという事実にほんの少しだけ手のひらに汗をかく。恐る恐る手を開く。「あっ!漆玉だ!」手から転がり出てきたのは漆玉だった。漆玉は握りつぶすものだ。しかし |