第17話:春のお見舞い
此処は近所の病院。俺は先日から入院している
症状はムチウチ。素敵な名前だ
幸い軽い物で、入院する必要までは無かったが、母が念のためにと知り合いだった病院の院長にお願いして5日間の入院となったのだ
さて、入院。部屋も沢山空いていたので、個室と相成った訳だが……
「あはははは!!」
「……………」
「くは〜ひゃははは!!」
「……………」
「うひゃうひゃひゃ!!」
「やかましい!!」
春菜が毎日病院にやってくる。何の嫌がらせだコノヤロウ
「なんだよ! わざわざ見舞いに来てやってん………ひゃはははははは!!」
春菜は夏紀姉ちゃんが毎日貢ぎ……もとい買って来てくれた果物やプリンをバカ食いしながら、これまた夏紀姉ちゃんが貢ぎ……買ってきた漫画を読んでいる
「お前なぁ〜。お前の場合明らかに見舞いじゃない物が目当てだってんのが見え見えなんだよ」
「違うって! メロ……兄貴も大切だよ!!」
「も、かよ。しかも小説の主人公が俺より先に出て来たぞ?」
「え? メロンだよ? メロン伯爵?」
「分かってるよ! 皮肉だよ! メロスだよ!」
「あ〜メロスね、メロス。ウルト〇マンだっけ?」
「お前もう帰れ……」
「なんだよ〜せっかく見舞い持って来たのによ〜」
「お見舞い?」
たく、我が妹ながら人が悪いな
春菜は持ってきたボストンバッグに手を突っ込み、見舞い品を出す
「ほら、アロエの鉢植え。健康に良いんだぜ〜」
「わ〜い。しっかり根が張っていて、立派なアロエだね〜ってお前マジ帰れ!」
翌日
「うひゃははは!」
「………………」
「ひゃーは! 汚物は消毒だ〜」
「お前、それ笑える漫画じゃねーだろ!?」
翌々日
「く〜く〜く〜」
「………………」
「う〜にか〜おか〜け」
「何かこぇーよ!? つーか家に帰って寝ろよ!!」
退院日
「退院おめでとう兄貴!」
「……ああ、ありがとよ」
結局毎日来やがった
「家に兄貴が居ないとさ、やっぱり寂しいよ」
「春菜……」
ふ、何だかんだ言っても可愛い妹か
「さ、早く帰ろうぜ! 兄貴。兄貴のPL3パスワード登録してるからゲーム出来ないんだよ」
「……俺、此処に住む」
今日の切なさ
俺>>父>>>>>>春
つづくか?
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