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拾った女の子
作:た〜



女の子、決意する。


『貴方、人に恵まれてるわよね。私といい彼といい』

 出し抜けにゆず未はそんなことを言った。彼、と言うと杜月とつきだろうか。だとしたら随分と評価されたものだ。自分と同列に誰かを語るところなど、僕の記憶する限り記憶に無い。
 僕と女の子は、検問が遠目に見える地点まで近付いていた。指示の確信すら多少半信半疑だったものの、確かに途中で職質されることも無いならパトカーが横付けしてくるようなことも無かった。万事、上手くいっている、といったところだろうか。
 むしろ怖いくらいだよな、と、不安を掻き立てるようなことを言ってしまい後悔したのだが、僕の隣にいる女の子は思ったより動揺しなかった。というか握られている手が何だか嬉しいらしく、緊張感がどんどん失せていったようだ。それはそれで危ういと思う。
 ま、とにかく彼女を敢えてこの時点で不安にするわけにもいかないか、というわけで今も手を繋いだままなのだ。何だろう、このお飯事ままごとの恋人同士みたいな時間。そのような経験があるわけでもないけれど。

『そう、かな。まぁゆず未が言うんだ。そう言うことにしておこう。さて、これからどうしたもんだろうか』
孤絵このえさんの父親はね、今、貴方のお友達が足止め中なのよ。だから、向こうがどのような人相書きで貴方達を捕らえしているかさえ判断できれば、検問は越えられる。多分、想像以上に簡易に』
『その人相書きの見当は付かないわけか。実際に検問に掴まっていた辰巳の情報は・・・あったらそんな事言うわけが無いな。わりぃ』
『だから、孤絵さんに聞いてみたいのだけれど、どのような事を言いそうな人なのか。彼女の、父親が』
『読めるか? としても、代わるのは怖いな。すぐに壊れそう、とまでは行かないけれど、危ないんだよ』
『だから、止めるの? 貴方、状況を考えて、自分の立ち位置を考えた行動をするようにした方が良いわ。それに貴方が思うほど、その子だって弱くない。だって、どうしたって女ですもの。弱いわけが、無いわよ』
『ちょっと、待ってくれ』

 ここは電話の受話音を的確に聞くため、大通りに通じる路地。僕は電話しながら大通りを背中に背負い、女の子は僕の目の前にいる。
 何で会話が止まったのか分からないような眼差しで、じっ、と顔を覗いている。
 彼女は、この季節だというのにずっと震えてきていた。しかし、その震えも今は治まっている。

「一つ、聞きたいんだが」
「なに?」
「お前、父親の事を説明できる状況に、あるか?」

 語尾を強めた。

「どんなことを話せばいいの?」
「人となり。性格と、外への対応。主だったもので言えば、ソレだ」
「・・・助かる?」
「ん?」
「ミズグチさんは、それで助かる?」
「最低限、お前が今日は助かるよ」

 彼女に言葉の幼さが減っている。不安が解消されつつあるのか、精神的な不安定さが収まってきたようだ。今なら、大丈夫だろう。少しでも説明という客観で、父親を見るようにさせてやりたいとの思惑もある。多分、大丈夫だろう。あとは本人の決断に任せよう。見極めは、行なった。
 しっかし何だ、僕は。保護者か?
 しばらくして「分かった。」と、小さくない声で決意した。


 そして女の子は、携帯を見据えた。


>あーあ、30話越えて、31話に来ちゃったよ。
水口)一話一話が短すぎんじゃね?
>だってまとめて書くからさ、区切りのいい所で一話、とかしないと話が一話中で二転三転しちゃうわけよ。
水)あー、でもそれは・・
茅野)お邪魔するわね。
水)人の話の腰を折るなよ。
茅)お邪魔する、って言ったじゃない。ちゃんと貴方に。
水)入場の挨拶じゃなかったわけか。
>うん、そうみたいだな。しっかし、ゆず未さんの本領発揮は次回ですよ? まだ出番には早いんじゃないかなぁ。
茅)あら、後書きじゃなかったらずーっと通話での登場なんだから良いじゃないの。
>え、もしかして生身で出たかったりする?
茅)あら、その言い方だと出す気は無いみたいね。いえ、別に良いけれど。
水)え、せっかくだから出番の請求位しとけば良いのに。
茅)基本的に私は外に出なくても満足できているから。それより、貴方が私に逢いに来てくれない?
水)遭いに、かな。
>おい、水口。ちょっとは遠慮してやれ。
水)ま、この話が一段落したら顔を出すよ、一度くらいは。
茅)じゃあその時に御褒美を貰うことにしましょう。
水)あんまり過酷な要求するなよ、以前だって・・・
茅)過去を蒸し返すようなところも、ちょっと小さい感じが身近に感じて、大好き。
>あーあ、本当に何でも良いわけなぁ。水口なら。
水)そう、みたいだな。何を間違ってるんだか。
茅)その、変なものを見るみたいな目線、正直すぎるわね・・・。

とにかく、拾った女の子、31話目完。
コメント率、読者数の比で大体6千分の1〜。
ははは、誰か感想、ってか批評残して欲しいなぁ。このままじゃ作者が暴走する一方だ。
孤絵)それはそれでいい、ってことじゃない?
許容範囲広い読者様に感謝やね。
孤)でも今回のあとがき、ながいね。
そろそろ終わりと思うと、名残惜しいから全員にもっと話させたいのさ。
孤)・・・じゃあ談話編みたいなのつくっちゃえば?
ごめん、たぶんそこまでは誰も望んでない。
孤)ぅっぅぅっぅ。
だ〜から、泣くな。ともかく、31話、終わり! 次回を、読みたい人はお楽しみに!











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