砂浜でマッチョな警官たちに亀がいじめられていた。殴る蹴る蹴る殴る。中には甲羅をひっぺ返そうとしてる警官もいる。
ちょうど通りかかった浦島太郎という若者が警官に尋ねた。
「もしもし、おまわりさん。このへんでナイスな釣りスポットってないスかね?」
警官たちは、なんだこいつと思いつつも職務なので質問に答える。
「こっからさきにあるブラック岩というとこがよく釣れるらしいよ」
「それはどうもありがとう」
浦島は去ろうとした。
その時、亀は叫んだ。
「助けて!」
浦島は振り返った。
「誰?」
亀が「オレだよオレ」という顔をしている。
警官たちは、てめえ助けを呼んだらオレたちが悪者みたいじゃねえか、みたいなツラをしながら、更に亀を殴る蹴る蹴る殴る。
浦島は叫んだ。
「おい! ポリ公!」
警官たちが一斉に浦島の方を向いた。
警官たちはことごとく麻薬をやっていたのでラリって目つきがかなり怖かった。
浦島はひるまず続けた。
「オレも蹴っていい?」
警官たちは目が点になってる。
「え?」
「いや、最近リストラされてストレスたまってんねん」
「ふーん。そういうことね。いいよ」
浦島を加えてみんなが亀を殴る蹴る蹴る殴る。
さすがに亀はキレた。
「いいかげんにしろ!」
急にパワーを出して、警官たちを持ち上げ次々と海へ放り投げていった。
ジョーズに追われる警官たち。
浦島は口をパクパクさせた。
「なぜ助けてくれないんですか!」
亀は浦島のほっぺたをひっぱたいた。
頬を押さえながら浦島は泣き声だ。
「だって、オレ、弱いんだもん。警官に殺されちゃうよ」
「情けない」
亀は浦島の脇腹を蹴飛ばした。
「ぐはっ」
浦島は白目を剥いてひっくり返った。
「な、なんでお前、警官にいじめられてたんだよう」
「はは。いや、麻薬のね、密売がバレてもうて」
「自業自得やんけ!」
亀は激怒した。「なんだと!」
倒れた浦島のケツを思いっきり蹴飛ばした。
「ぐぎゃ!」
「ったく。これじゃあ、竜宮城には連れてってやれねえなァ」
浦島はケツを押さえながら尋ねた。
「竜宮城って何?」
「キャバクラだよ。乙姫ってママが経営してる」
浦島はめっちゃ行きてェと思った。
「つ、連れてってください!」
「ふーん。いいけど。でも、条件がある」
「な、なんスか」
亀は咳払いをして言った。「お前、乙姫を殺れるか?」
「は??????」
乙姫を殺す?
「あいつ、めちゃめちゃオレをこき使いやがって腹が立ってしょうがないんだ。麻薬の密売だってあいつの命令だぜ?」
亀はいかにもいまいましいという表情をしている。
「おいお前。乙姫を犯せ。ほんで殺せ」
「そ、そんな。ボク、ム所に入ってしまいますやん」
「心配すんな。出てきたらお前、幹部やぞ」
「ひー。そういう世界なんスか!」
亀はポケットから煙草を取り出し火をつけた。
「まァ、お前のやる気次第やけどな」(了)
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