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時は戦国
作:田中 遼



第十話  兄妹の両親



「・・・・・・・・??」

風丸は繰り返した。

「お前、知ってるんだろ!?」

「・・・・・・?お前・・・・・・」

「あの爺のやってる“呪い”の事だよ!」

元はパッと目を逸らした。胡蝶は首をかしげた。

「・・・・・・あの爺、俺と兄上の事でも何かほざいた様だな。なんと言った?」

「・・・・・・“近々、余所者が滅びをもってくる”と一昨日・・・・・・・」

「・・・・・・元、お 前 は 信 じ て い な か っ た 。そ う だ ろ ?」

元は草を弄びながら黙っていた。

「・・・・・・“呪い”に気づいていたわけだ」

「・・・・・・あの爺は・・・・・・“術”を使って・・・・・・俺たちの両親を殺しやがったんだ!」

胡蝶と風丸が同時に反応した。下のほうをさまよっていた視線が急に上がり、元を見た。風丸が先に言った。

「俺たち?」

元はめんどくさそうに視線を逸らし、山のほうを見やった。

「胡蝶は俺の妹だ」

胡蝶がようやく言葉を発した。

「・・・・・・・“殺した”?」

「・・・・・・・・」

逸らした元の顔がぐっと険しくなった。胡蝶は何も言わない元の服を引っ張った。

「お兄ちゃん、どういうこと・・・・・!?だって“お袋も親父も地震で死んだ”って・・・・・・・!」

「・・・・・・・・」





四年前――――――――



夕方の事である。家に彼の父親の姿が見えなかった。

「おとうは?」

「何か“山神様”に呼ばれたらしくて・・・・・・・」

「ふ〜ん」

「元、胡蝶の面倒をしっかり見とくれ!!」

「ヤダね!」

元は家から飛び出した。が、飯時ということもあり、彼の遊び友達は誰一人いなかった。

「ちぇ。おとうもいないし飯はまだだし・・・・・・・・」

元はすぐ近くの山に登ることにした。

頂に立つと、夕日に赤く染まった村を見下ろす事になった。茜色の屋根や畑に見入った元は、自らの腹の虫の音で我に返った。

“そろそろ帰るかな?”

と、眼下の村がざわざわと騒がしくなっているような気がした。

“・・・・・・・・?”

耳を澄ましても何も聞こえない。胸騒ぎを抑えられない元は、山を駆け下りた。

家に近づくと、子供の泣き声が聞こえてくる。一番聞きなれた声だ。

“胡蝶!?”

道の真ん中で胡蝶が大声で泣いていた。その頬や服に赤いものがべったりと付いている。

「胡蝶!!大丈夫か!?」

だが、どうやら何処も怪我をしていないようだ。

「おい、どうしたんだ!?」

「おっかあが・・・・・・!おっかあが・・・・・・!」

「え!?」

元は胡蝶を脇にやり、また走り出した。

「おっかあ!!」

家に飛び込むと、血のにおいが鼻をついた。

「!?おとう・・・・!?」

暗がりに立っているのは紛れもなく父親だったが、何かおかしかった。体中から発散されている禍々しい“気”に、元は後ずさった。

「・・・・・・・おとう・・・・・・?」

彼はゆらゆらと元のほうに歩いてきた。


その右手が光に照らされたとき、元は息をのんだ。


血の滴る刀が握られていたのだ。


その左手が光に照らされたとき。


元は体が動かなくなってしまった。




彼の母の生首がその手からぶら下がっていた。


・・・・・・・・・・読んで下さってる方々・・・・・・・・この小説、どんなモンでしょう?


ちょっと感想が欲しいなと思ふ今日この頃・・・・・・f(^_^;






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