殺人アリス(11/15)PDFで表示縦書き表示RDF


殺人アリス
作:夢見獏



月星殺編5 放火


 いらっしゃいませ。今夜のショーは、見物ですよ。さぁ、どうぞ。


 空沢風そらざわふうの次に、江戸前庄治えどまえしょうじが犠牲に。しかし、これは鈴宮彰すずみやあきらの作戦の内だった。そして、シャルウィVS彰の戦いが始まった。

 ナイフを捨てると、ベッドの上にあった日本刀を手にした。
「へぇ・・・日本刀か。武器マニアか?」
「まぁね。アリスの父親が、各国から集めて回ったんだってさ」
「ふぅん・・・さて、始めようか」
「・・アンタ、そろそろ本性現したら?」
「クク。バレたか。そうだよ、俺は警察官じゃねぇよ。立派な犯罪者だ。ま、役演じてんのも、それなりに楽しかったけどな」
【シャルウィ。これ終わったら、覚悟してろ】
「うっ・・・ゴメン。でも、こいつのことは知らなかった」
【言い訳なんて聞いてない。とにかく、さっさと終わらせろ】
 アリスの久々のマジギレである。気品あるアリスが怒るときは、滅多にない。それには、シャルウィも驚いた。
「・・・はぁ、じゃ、来い!」
「ふ・・」
 まず彰は、アリスの足元に2発撃った。それを正確に弾を投げたナイフで切り裂いた。
「へぇ・・正確過ぎるくらいだね」
「まぁね。ほら、終わりにしよ」
「!」
 彰が足元に目を向けると、そこには大量のダイナマイトが落ちていた。チリチリと火花を散らせながら、紐は短くなってゆく。
「ふはは!バッカじゃねーの?こんなとこで爆発させたら、テメーも粉々だぜ?」
「アタシの心配ならしなくていいわ。もし死んでも、すぐに複製できるから」
「ま・・・マジ?」
「マジ」
「ひっ!た、助けてくれー!!!」
「なぁに?今更命乞い?バーカ。助けるわけないじゃん。惨めぇ!」
【シャルウィ!やりすぎぃー】
「え?いいじゃない。こっちのほうが、やりがいあるもーん」
【ふぅん】
「ふふ。じゃーね、嘘つきな鼠さん」
「うわぁぁぁ!!!!」

         ドッカーン!

 すごい爆音に、屋敷が一瞬揺れた。爆発後、部屋は煙に覆われ、床や壁は真っ黒に染まった。
「あはは。生きてるね」
【シャルウィ。最初っから、アイツの体中に爆弾仕掛けてたでしょ?で、足元のは、ダミーでしょ?】
「そ!まんまと騙されてくれて助かったよ」
【はぁ・・・疲れた。早いとこ済ませちゃお】
「そうだね」
 シャルウィは携帯電話を取り出すと、グロールやその他のメイドたちに連絡を入れた。
「もしもし?ここ、爆破させるから、早いとこ逃げて。死んでも、責任は取らないから」
【え?それって・・・この屋敷を壊すの!!!】
「うん」
【ダメ!!ここは、私のたった一つの思い出の詰まった屋敷なの!絶対にダメ!!】
「大丈夫。爆破後、屋敷だけ綺麗に元通りにしてあげる」
【そう・・・ならいいけど】
「よし。じゃ、非難するよ」
 シャルウィは、アリスの体で屋敷を出た。その様子を見ていた佐奈は、沙希を置いて外へ出てしまった。
「待って!どこに行くの!?」
「あら?佐奈ちゃんじゃない。何?出てきちゃったの。いいの?沙希ちゃん置いてきて」
「え・・?」

          ドッカーンッ

 佐奈の後ろで屋敷がすごい音で吹っ飛んだ。脂汗が頬を伝い、佐奈は恐る恐る後ろに振り返った。屋敷は凄まじい勢いで燃え上がり、炎に包まれた。
「あ・・・沙希!」
「ふふ。デッドエンド」
 呆然とする佐奈の後ろで、シャルウィは微笑みを浮かべた。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう