剣心たち元気かな~
「君ってさ、具現化系?」
「あっ、ちょっ、俺またババ引いた!」
「くっくっくっ◆」
「くそ~ヒソカ、今に見てろよ」
「ねぇ、ちょっと、話聞いてる?」
「ほら、ギタラクルの番だぞ。早く引け!」
「……殺されたいの?」
「え?」
あれ、何か物騒な声が聞こえた。何?なんでギタラクルさんそんな機嫌悪いの?
今三人でババヌキしてる。
「ごめんなさい、殺さないでください」
とりあえず謝っておいた。そしたらギタラクルさんため息をつく。
「だからさ、君の能力って刀を具現化するだけ?しかもまだ能力解いてないし」
そう、俺はまだ斬魄刀を具現化したまま背中に背負ってる。なぜかって?懐かしくて!
かつての俺の斬魄刀、名前は青海波。いいやつだった。あ、思いだしたら泣ける。まぁ、具現化したまんまでいるのは、この先またバトることがあるかもしれないし、武器があるのは便利じゃん。
「ねぇ、やっぱり殺されたいの?」
「……えっ?なんでそうなるの?」
「さっきから俺のこと無視してばっかり」
「あ、ごめん」
それは悪かったな。無視してたわけじゃなくて、物思いにふけってたんだけどね。
「えっと、俺の能力の話だっけ?」
「僕も君の能力気になるな◇」
ヒソカが薄気味悪い笑みを浮かべて言った。
「俺としてはお前らの能力の方が気になるんだけど」
「……」
「くっくっくっ◆」
……何なんだ、いったい?
「俺の能力は刀を具現化するだけじゃないよ。まぁ、詳しいことは秘密ってことで」
「ふーん」
ギタラクルはやっと俺の手札から一枚引いた。
「……じゃあさ、一人目の敵を倒した時のあれ、何?」
ギタラクルさんは揃ったカードを捨てながら聞いた。
「あれって……どれ?」
なんか変なことしたっけ?始解はしてなかったよな?
「俺の家、暗殺一家なんだよね。だから子供のころからいろんな暗殺術身につけてきたけど、あんな動きは初めて見た。あの一瞬で移動したように見えた動き」
暗殺一家……なんかどっかで聞いたことのある響き。まぁ、いいや。よくわかんねぇ。てかギタラクルさんすげぇな。「一瞬で移動したように見えた動き」だって。「ように見えた」。もうわかってるんじゃね?
「あれは瞬歩っていう一種の歩行術。……四楓院夜一という瞬歩の達人から、昔直々に手ほどきを受けたからな、それなりに得意なんだ」
ま、夜一さんにも一護にも鬼事で勝ったことなかったけどね!
「ふーん」
「くっくっくっ◆」
あ、俺が引く番だ。後三枚なんだけどなぁ。
なんかクリアするの早すぎたっぽい。すっげぇ暇だ。誰か他にこねぇかな。
「なぁ、ギタラクル」
「イルミ」
ん?何って言った?
「イルミだから、俺の名前」
……ん?
「だから、俺の名前、ギタラクルって偽名なの。本名はイルミね。けど試験中はギタラクルって呼んでよ」
「……なんで偽名名乗ってんの?」
「それは秘密」
「顔の形変えてたのは?」
「それも同じ理由だけど秘密。……そういえば顔変えとかないと。忘れてた」
ギタラクルさん両手に鋲を持って……うわぁ~見たくなかった……顔中にぶっさし始めた。なんでそんなことすんの?痛くないの?何この人!
「カタカタカタカタカタカタカタカタ…………」
そんでなんでその顔だとまともに喋れないの!?
「なんかその顔のギタラクル見てるとヒソカがまともに思えるよ」
「おや、ボクはまともじゃないみたいな言い方じゃないか◆」
「まぁね」
「つれないなぁ◇」
俺が瞬歩のことしゃべっただけで隣で興奮してるんだもん。こいつまちがいなく戦闘狂だ。更木隊長みたいな!けどそれに大蛇丸的な(もしくはそれ以上の)変態要素もプラスされてる!
もういいよ。別に。いろんなん人間がいるもんさ。十人十色。千差万別。これがヒソカのアイデンティティ。
はぁ、誰か早く来ないかなぁ。
時間ぎりぎりでゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、それからトンパさんがクリアしたときは本当にうれしかった。まったく、みんな来ないからひやひやしたもんだ。けどよかったね、ぶじみんなそろって三次試験突破だ。
忍者をやってた人生で、十二歳の時に受けた中忍試験の二次試験が、たしか巻物を二種類そろえろっていう内容だった。その今回のハンター試験四次試験はそれに似てる。集める物が巻物じゃなくてナンバープレートで、チーム戦じゃなく個人戦ってとこが違うけど。
忍術って便利だったよな。結界だとか火遁だとか、サバイバルには役に立つ術がいっぱいあったからな。ま、念でどうにかこうにかすればいいんだけどね。
俺の念能力は全部で七つ。俺のオーラって結構すごいらしいんだよね。大した制約をつけなくても便利な能力を使えるし。けど無限ってわけじゃなかった。だから使えそうな七つを厳選した。本当はね、もっといろんな能力を作りたかった!錬金術とか、魔法とか、影分身とか、変化とか、かめはめはとか、オーバーソウルとか……そう言うのをあきらめて選んだ七つの能力!けど、こんなサバイバルにはあんま役立たない!結界とかあったら安心して眠れるのに俺使えない!そんな能力作っとけばよかった!まぁ、いいけど。
てかこの試験、念能力者ってすくないくね?もっといっぱいいると思ってた。俺とヒソカとギタラクルさんだけ?うーん。ハンゾーは使えないっぽかったし。
いいや、よくわかんねぇ。
さてさて、俺の引いたくじに書かれてた番号は……144番。うん誰だかわかんねぇ。
自分のプレートとターゲットのプレートが三点ずつで、それ以外を一点として換算。六点分のプレートを集めることがこの試験突破の条件。
いいや。適当に三人狩ろう。
俺は円を広げていった。俺の円の及ぶ範囲はだいたい五十メートル。達人の域だってどっかの念能力者に言われたけど、そうなの?ま、いいや。
んで、俺の円にひっかかった人は全部で五人。だ~れっかな?
とりあえず一番近くにいた人と背触してみました。
……トンパさんじゃん。
「どうもこんにちは」
背後から挨拶すると、トンパさんはびくって体を震わせた。
「お前!101番!」
完全臨戦態勢になったトンパさんは、不敵に笑った。
「のこのこと出てくるとは馬鹿なやつ!俺のターゲットはお前なんだよ!」
……まじで?って、トンパさんすでに殴りかかってくるし!俺はあわてて避けた。
「びびって泣くようなお前がここまで残ってこれるとは強運だとしかいいようがねぇが、それも尽きたな!覚悟!」
うぉい!別にびびって泣いたりしてないけど!何勘違いしてんだよ!別にいいけど!いややっぱり良くないけど!
「このっ!ちょこまかちょこまかと!」
俺、トンパさんの攻撃をひたすらよけてる。ん~、ごめんねトンパさん。ここでリタイアしてください。
一歩踏み込んだ俺の拳がトンパさんの腹にめり込んだ。
「ぐへっ!!」
あ、やっぱり腹にしたのはまずかったかな。変な声をあげて吹っ飛んだトンパさんは口から変なもの出して気絶した。
「思い知ったか!これぞ二重の極み!」
なんてね。うそうそ!本当に二重の極みだったらトンパ死んでるって!てか剣心とか佐ノ介とか弥彦とか元気かな!剣心も白ひげの親父同様に俺にいろんな教訓与えてくれた尊敬してやまない存在だった!うん!俺の夢はあんな三十代になることだ!
トンパさんが俺のターゲットじゃないのはわかりきってた。だって俺より早く会場入りしてたし。ま、これで自分のプレートあわせて四点。あと二点分。
さ~て、次はだれを狩ろうかな。
てかゴンたちどうしてるかな。会いたいなぁ。
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