これはマンガ『HUNTER×HUNTER』の二次創作小説です。主人公の能力などでクロスオーバー的要素があります。そーいうのが受け付けない人は回れ右!
はじめましてこんにちは
「ステーキ定食弱火でじっくり」
ザハン市とかいうところのとある食道『メシヤごはん』で俺が注文したメニュー。変な合言葉だなおい。
奥の個室に通され、目の前のテーブルには豪勢なステーキ定食一人前。うまそう。よし、食べよう。いただきます。
って食ってたら部屋全体ががたんと揺れた。どうやらこの部屋、エレベーターになっているらしい。
ふうん……まぁいいや。食べよ。
俺は今、ハンター試験なるものを受けようとしている。あ、ちなみに俺の名前はハヤトね。ハヤト・タケダ。十五歳。
早めにばらしておくけど、俺の精神年齢は百歳以上だから。
え?なんでかって?実は俺、不老不死なの。
うそだよ。
うーん、一言で言うなら、転生ってやつですかね?俺ってば記憶持ったまま何度も何度も転生して、そのたびにいろんな世界回ってきたんだよ。全部似ているようで全然違う世界だから、毎回すごく新鮮で楽しいんだけどね、ただね……死ぬのが辛くて辛くて……
痛いよ?苦しいよ?せっかくできた仲間たちとも永久にお別れだよ?悲しいよ?はかないよ?空しいよ?
それを何度も経験してきた俺の気持ちわかる?しかもどの世界でも俺ってば短命だったし!たいてい二十歳に届かないうちに死んできましたよ。……はぁ。みんな良い奴らばっかだったなぁ。
俺の第一の人生は一番まともっていうか、一番命の危険が無い世界だった。それなのにどじな俺は十七歳で車にはねられて死んだ。ごめんなさい父さん母さん妹!
第二の人生は死亡フラグたちまくりの世界だったね。だってポピュラーな職業が忍者だよ?けどそのぶん周りはいいやつばっかりだったけどね。例えば、ナルトっていうやつはそれなりにつらい子供時代を送っていながら夢を追い続けてたし信念は貫いてたし仲間思いだったし!ま、俺は十六歳で敵に殺されましたけど。
第三の人生もまた妙な世界だった。世界のほとんどが海っていうね。しかも大海賊時代とか呼ばれるような時代だよ?海賊って……。けど、実際は海賊っていうほど怖い人たちじゃなかったけどね。うん、みんなつよくて優しかったよ。白ひげ海賊団の船長さん、俺もみんなも親父って呼んでたけど、その人なんか本当に懐の深い人だった。あんな人になりたかったよ。けどその人生も二十歳で海に落ちて死にました。俺、カナヅチだったんです。
第四の人生も危険極まりなかったね。てか生まれた場所がすでにあの世っていう!まぁ、俺死神っていう職業についてたんですね。死神の組織があってね、護廷十三隊っていうんだけどね、そこの十一番隊四席にいました。そんで、あっ、そこでは結構生きたな。てか周りがみんなとうに百歳超えてるような人たちばっかりだったし!だから、歳の取り方が違うんだよ。この世界は例外ってことで。
第五の人生、ここもまぁ、うん、危険だったね。俺十七歳でホムンクルスに殺されましたから。ほら!ホムンクルスとか出てくる時点でやばそうでしょ?俺の仕事は国家錬金術師っていうそれなりに偉い仕事だったんだよ。国家資格だしね。左手と右目を失ったのは十三歳のころだったっけな。その世界での親友っていうのが同じ国家錬金術師のエドとその弟のアル。あいつらはな、もう本当にかわいそうで、けど二人でいつも支え合って、喧嘩もしてたけど仲良しで、俺はあいつらと友達になれて幸せだったよ。うん。
ほかにもいろんな人生歩んできたよ。魔法学校に通ってみたり、スーパーサイヤ人になってみたり、エクソシストになってみたり、マフィアと仲良くしてみたり……まぁ、いろんな人生歩んできた俺が思うことはね、死ぬって辛い。一度経験してみ。わかるから。死ってさ、死ぬほど辛いから。
そんなこんなで昔のことを思い出しつつ時に涙を流しながらステーキ定食完食いたしました。
ごちです。うまかったです。
丁度いいタイミングでチンって鳴って扉が開いた。着いたみたいだ。
どこだろ、ここ?
エレベーターを下りると豆みたいな人がナンバープレートを差し出してきた。101番だって。うん、覚えやすい。
巨大な空間にはたくさんの人が集ってて、なにやらぴりぴりとした雰囲気だ。当たり前か。みんなライバルだもんな。どうやらここが試験会場らしい。なんかわくわくする。第二の人生の時に受けた中忍試験を思い出すね。まぁ、あのときは受験生のほとんどが子供で、こんなむさくるしい状態じゃなかったけど。
あぁ、ナルトに会いたいなぁ。あいつ俺が死んだあとちゃんと火影になれたかな。あ、やべ、思い出したら涙出てきた。
あわててごしごし拭って顔をあげたら、なんか変なおっさんが近付いてきた。
「やぁ、君試験受けるの初めてだろ?」
誰だろ。
「大丈夫かい?びびっちまったか?まぁ、仕方ねぇな。初めてなら」
びびった?誰が?何に?あ、涙見られたか。はずかし。
「まぁ、これでも飲んで気を落ち着かせろよ」
おっさんはそう言って缶ジュースを差し出してきた。
うーん……もらうべきか?貰わないのは失礼だよな。うーん。
「ありがと。えっと……」
「あ、俺はトンパって言うんだ」
「トンパ。ありがとう。俺はハヤトだ」
「そうか、ハヤト、頑張ろうぜ!」
おっさん、トンパはそう言って豪快に俺の肩をたたいた後、どっかへ行ってしまった。
さて、どうしようか、この何か薬入ってるジュース。
俺は迷った末に壁際の隅に放置した。……素敵眉毛のコックさん、つまりサンジ君が聞いたらぶちぎれるだろうけど。ごめんね。
ジリリリリリリリリリリリリ!!!
突如けたたましいベルの音が鳴り響いた。どうやら1次試験が始まるようだ。
広場に現われた素敵なお髭の試験官(まぁ、白ひげの親父の方が素敵だけどね)は「サトツ」と名乗った。第一印象はダンディー。
「それでは皆様、こちらへどうぞ」
自己紹介の後、サトツさんはぺこりと頭を下げて歩き出した。回りの受験生たちもわらわらとついていく。
あれ、なんかおかしい。だんだんスピード上がってねぇ?
「これより皆様を二次試験会場へ案内いたします」
サトツさんが足を止めることなく、むしろぐんぐんスピードをあげながら言った。
「もうすでに試験は始まっているのでございます。二次試験会場まで私に遅れずついてくること、それが一次試験の内容です」
へー。なーるほど。
てかまじで?そんなんで良いの?でもまぁまだ一次だし。これから厳しくなんのかな。
まぁいいや。よくわかんねぇ。
ふと前を見ると、ちょっと変わった三人組を発見した。まず一人目、金髪で民族衣装みたいなのを着た少年。たぶん今の俺と同い年。二人目、黒髪でスーツきたおっさん。三人目、なぜか知らないけど釣り竿を持った少年。俺より年下。
その時、ガーーーーーと俺の横を通り過ぎて行くスケボー少年がいた。釣り竿少年と同い年くらいだな。銀髪で猫目。
「ねぇ君」
銀髪少年が釣り竿少年に話しかけた。
「年、いくつ?」
「もう直ぐ12」
「ふーん・・・・・・やっぱ俺も走ろっと」
銀髪少年は乗っていたスケボーから軽やかに飛び降りた。
「俺キルア」
「俺はゴン」
俺、ついつい顔がほころんだよ。だってさ、友情が芽生えた瞬間だぞ?どの世界でも友情って大事だぞ。うん、銀髪がキルアで釣り竿がゴン。俺も覚えた。
ほかの二人の名前もわかった。金髪がクラピカ、スーツがレオリオ。レオリオ十九歳だって!俺もびっくり!
てかここまで後ろから盗み聞きだからね。できることなら俺も彼らに加わりたい。俺も自己紹介したい!
「いつの間にか一番前に来ちゃったね・・・?」
「うん・・・だってペース遅いんだもん。こんなんじゃ逆に疲れちゃうよなぁ?」
おーい、そんなこと言っちゃあ他の受験生に失礼だぞー。てかレオリオくたばりかけてんじゃん。それでも諦めない根性は感服するよ。あ、ちなみに俺は相変わらずゴンとキルアの真後ろを走ってます。
それにしてもすごいなぁ、この二人。子供なのに大人以上の身体能力。全然息切れしてない。
ふと、キルアが後ろを振り返った。
「おにーさんもそう思うでしょ?たいくつだよな」
え?これってもしかして、もしかしなくても俺に話しかけてくれた?……まじで?
「君たちの能力がすごいんだよ。もうすでに脱落者がでてるんだから」
俺がそう言うと、キルアはふふんと鼻を鳴らした。
「けどあんたは余裕そうじゃん」
「そうか?まぁ、まだ大丈夫ではあるけど」
ゴンも振り返った。
「おにーさん、名前なんて言うの?」
「俺はハヤトだ」
「俺は……」
「知ってるよ、ゴンとキルア。……さっきの自己紹介を聞いてた」
「そっか。よろしく!」
ゴンは爽快に笑った。キルアも微笑んでよろしくと言った。
うれしいな。俺も友達になれるかな。
実はこの世界に生まれて、俺は友達なんてろくにいなかったっていうか、作る余裕がなかったって言うか……
俺は四歳くらいの時に両親に捨てられました。いろんな人生歩んできてこれは初めてだった。両親が死んだとかならあったけど、捨てられるのはねぇ。だからショックだった。
まぁ、四歳にもなると言葉も覚えて自由に走り回ることもできるくらいに成長しているわけで、まぁ、困ったのはどうやって生きていくかですよ。さすがに生まれて四年じゃあ世間の情報もろくに得られてなかったし、お金も食べ物も住み家もなし。いきなりの死亡フラグでしたね。
最初はとりあえず泥棒しました。体が小さい分忍び込むのは容易かったけど、でき上ってない体じゃあ、見つかった時に逃げられなくて、二・三回ぼこられて死にかけた。だから、いつまでも泥棒繰り返すわけにもいかなくなったんですよ。
けどまぁ、いろんな人生歩んできて忍術やら錬金術やら悪魔の実の能力やらいろいろ身につけてきた経験のおかげなのか、俺、自然に念ができたっていうね。始めはびびったよ。体から湯気みたいなものが出てくるんだもん。それがオーラだっていうのは後々に調べて分かったことなんだけどね。オーラはチャクラや霊圧と似てる。だから、俺は経験を生かして垂れ流しのオーラーを体にとどめることに成功したんです。俺ってすごくない?自己流の纏!
それからはいろいろ調べまくって、同じように念を習得している人を見つけて教えてもらったり、なんとかかんとか念を習得したんです。そうして俺が考えたのは、念を使って金儲け。効率よく金儲けできるし、何より俺に危険が及びずらい仕事を選んだ。四歳の俺は、いくら念が使えても身体能力は大人のそれにはかなわないから、誰かとバトったりしたら確実に死んでる。けど普通の仕事じゃ効率悪いし。そうして考えた俺の発、その名も『死神の落し物』
何度目の人生だったか、キラVSエルの頭脳戦。俺は死神だったけど、悲しいことに女の子を助けるためにデスノート使って死にました。まぁ、それは置いといて、とにかく俺の年能力の一つ(じつは俺の発ってこれだけじゃないんだよね)『デス・ノート』。うん、死神の時に普通に使ってたあのノートそのまんまの能力です。念で具現化したノートのデザインもそのまんま。すごいでしょ?
そんでこの能力で俺がしてた仕事っていうのが殺し屋『キラ』。ネットで依頼を受けて、暗殺は自分の部屋でノートに名前書くだけだから超安全。四歳児でも可能な暗殺業。ま、これも必要なぶんのお金がたまった時点でやめたけどね。
とにかく、俺は一人で生きていくために必死だったわけだ。今やっとハンター試験受ける余裕ができたところ。だから友達なんて全然いなかった。ハンター試験で友達できるなんて、受けてよかったぁ。
のんびり走ってたら目の前に階段が現れた。……うげぇ、受験生かわいそう……。
階段を登り切ると目の前に広がるのは霧に包まれうっそうとした湿原。もしかして、ここ行くのか?
「ヌメーレ湿原通称“詐欺師のねぐら”。二次試験会場にはここを通っていかないといけません。この湿原にしかいない珍奇な動物たち。その多くが、人間を欺いて食料にしようとする狡猾で貪欲な生き物です。十分注意してついてきてください。だまされると、死にますよ」
サトツさんが言った。
「この湿原の生き物はありとあらゆる方法で獲物をあざむき捕食しようとします。標的をだまして食い物にする生物たちの生態系・・・・詐欺師のねぐらと呼ばれるゆえんです。だまされることのないよう注意深くしっかりと私の後をついてきてください」
「おかしなこと言うぜ・・・だまされること分かっててだまされるわけねーだろ・・・?」
レオリオだっけ?十代に見えない十代が呟いた。かわいそうに、凄い格好になってる。
と、その時。
「ウソだ!!そいつはウソをついている!!」
突然傷だらけの男が出てきてサトツさんを指差して叫んだ。
「そいつは偽者だ、オレが本物の試験官だ。人面猿は新鮮な人肉を好む。しかし手足が細長く非常に力が弱い。そこで自ら人に扮し、言葉巧みに人間を湿原に誘いこみ他の生き物と連携して獲物を生け捕りにするんだ!!そいつは、ハンター試験に集まった受験生を一網打尽にする気だぞ!!」
その言葉に、受験生がどよめく。
しかし次の瞬間、何枚かのトランプか空を切って、その男の顔に突き刺さった。げっ、死んじゃったじゃん。サトツさんの方を見たら、見事に全部を止めていた。
「くっくっくっ◆なるほど◇」
なにやら気味の悪い声が聞こえた。そちらを見たら、あ、ピエロだ。
ピエロは楽しそうにトランプを切っている。
死体だと思った人面猿は、男が死んだとわかると一目散に逃げだした。しかし、ピエロのトランプがその口頭部に突き刺さり、今度こそ本当に死んでしまった。
「これで決定◆そっちが本物だね◇」
あいつ、あのピエロ、念の使い手じゃん。……ん?こっち見てないか?うーん……なんかいやな予感が……
「試験官というのは審査委員会から依頼されたハンターが無償で任務につくもの◆われわれの目指すハンターともあろうものがあの程度の攻撃を防げないわけないからね◇」
「ほめ言葉とうけとっておきましょう。しかし、次からはいかなる理由でも私への攻撃は試験官への反逆行為とみなして即失格とします。よろしいですね」
「はいはい◆」
サトツさんは再び歩き出した。あー、やだな、地面がぬかるんでる。長距離走はまだまだ続くのに。
ふと、背筋がゾクッとした。あー、昔こんなの感じたことあるな。
「ゴン、ハヤト・・・二人共もっと前に行こう」
キルアが言った。
「試験官を見失うとまずいもんね」
「そうじゃないよ」
キルアが言った。
「ヒソカ……あいつ、殺したくてうずうずしてる。この霧にまぎれてやる気だぜ」
「どうしてわかるの?」
「それは俺があいつと同類だからだよ」
……え?そうなの?キルア、ピエロの仕事してんの?
「そうは見えないなぁ」
うん、ゴンと同意見。
「それは俺が猫かぶってるからだよ」
「ふうん……」
なんかよくわかんねぇ。……まぁ、いいか。
そしたらゴンが後ろを振り返って大きく息を吸った。
「レオリオーー!クラピカーー!!キルアが前にきたほうが良いってーー!!」
「どあほーー!行けるならとっくに行っとるわい!!」
あ、レオリオが叫んでる。なんだかんだで元気だなぁ。
それにしても、ピエロさん何する気なんだろ?
「うわぁぁあああああぁぁぁ――――――――っっ!!!!」
突然後方から悲鳴が聞こえてきた。え?何が起こってんの?
「レオリオ!クラピカ!」
ゴンが踵を返して逆走し始めた。キルアは「あのあほ!」と文句をたれる。
「キルア、ゴンはなぜ引き返したんだ?」
「はぁ?なぜって、レオリオとクラピカを助けに行ったんだろ?」
「そうなのか!?」
え?そうなの?え?どうしよう!
「何が起こってるんだ?」
「さっき言っただろうが!ヒソカが霧にまぎれて受験生を殺しまくってるんだよ!」
「なんでそんなことを?」
「知るか!」
うーん……これ、どうするべき?俺、助けにいくべき?ウーン……
「なぁ、ハヤトは助けに行かないのか?」
キルアが聞いてきた。
「キルアこそ行かないのか?」
逆に聞き返すと、キルアはすまして言った。
「別に、あったばかりの奴らのために試験を棒に振るつもりはねぇよ」
ふーん。なるほど。
まぁ、いいか。
なんとなくだけど、ゴンはこんな所で落ちるような奴に思えないし。ほっとこ。
てかさ、俺、キルアとレオリオとクラピカだけど、一目見た時からなんか気になるんだよな。ゴンは本当に子供らしい子供だよ?けどキルア、レオリオ、クラピカはなんか引っかかるんだよな。これは人生経験豊富な俺の見解。同い年の普通の子供とは違う何かがあるよね。
まぁ、いいけど。よくわかんねぇし。
二次試験会場についたけど、十二時までは入れないらしい。だから俺、やっぱりゴンたちのことが気になって、受験生集団から離れてゴン達を待ってた。そしたら……
「あ、ピエロ」
「やぁ◇」
ピエロさん登場!しかも肩にレオリオ担いでる!なんで?え?
ピエロさんはレオリオを木の根もとにおろした。うわっ、ほっぺたすっごく腫れてる。痛そう。
「なんでピエロがレオリオを?ゴンやクラピカはどうした?」
「ピエロじゃなくて奇術師さ。それから僕の名前はヒソカだよ◆」
「ならヒソカ、ゴンはどうした?」
「すぐに来るさ。大丈夫、殺してはないよ。大事な青い果実だから」
意味わかんねぇ。何だよ青い果実って……なんかすっげぇ鳥肌立つのはどうしてだろう?しかもなんかヒソカの視線が気色悪い。
にやっと笑んだヒソカは「またね」とつぶやいてどっかへ行った。よかった。
その後ゴンとクラピカも無事に追いついてきて、みんな合流。よかったよかった。
「ところで、君は?」
え?クラピカさんが憚られながら、といった感じで聞いてきた。あ、そっか。こっちは盗み聞きして一方的に彼らの名前知ってるけど、レオリオとクラピカは俺のこと全然知らないじゃん。
「ハヤトだよ!」
と、ゴンが言った。
「ずっと一緒に走ってたんだ!」
ありがとう、ゴン。君はいい子だね。
「そうか、私はクラピカという。よろしく」
「俺はレオリオだ!」
「……よろしく」
うん、これで正式にお知り合い。よかった。……けどできたらピエロさんより早くお知り合いになりたかった。
正午、巨大な扉が音を立てて開き、中にいたのは太った巨漢とナイスバディなお姉さんだった。なんて変な組み合わせ!二番隊副隊長と乱菊さんみたいな?なんかちゃう。けどそんなかんじ!
「二次試験は料理よ!! 美食ハンターのあたし達二人を満足させる食事を用意してちょうだい!」
……料理?へ?そんなのが試験?まじで?一次試験の方がまだましじゃね?そんなことを思ってたら、巨漢が叫んだ。
「オレのメニューは…豚の丸焼き!!オレの大好物!!それじゃ・・・ 二次試験!スタート!!」
豚の丸焼き!ひゃっほーい!簡単じゃん!よかった!俺、料理無理だから!
受験生たちは一斉に森の中にくり出していく。俺ものんびり森に入って行った。
さて、どうやってとろうか、豚。のんびり森の中を歩いていたら、突然どどどどど、と地響きが聞こえた。……なんだろ。って、うぉい!豚が突進してくるんですけど!何この豚!鼻でけぇよ!どうでもいいけど!
とにかく一匹しとめねぇとな。
俺は先頭の一匹に狙いをつけて、跳躍した。足を振り上げて落下とともに振り下ろす。いわゆるかかと落とし!ピギツっと妙な声をあげて、豚は倒れた。
「どうってことねぇな。……飛べねぇ豚はただの豚だ」
なんてね。第一の人生中に見た映画の名ゼリフ。うん、ごめんね。言った自分が一番恥ずかしい。
まぁまぁ、とにかく丸焼きにして試験官さんのもとへ。
えっ、何、全員分食っちゃった?え?豚とってきた人みんな合格?あっそ。味は問題ないんだ。てかさ、あれだけ食う人久々に見た。ルフィとどっちが大食いかな?
「すごいな、あんなにいっぱいあったのに。なぁ、ハヤトもそう思わねぇか?」
いつの間にかそばに来ていたキルアが言った。
「そうだな。だがよく食う人はみていてうれしくなる。親しみがわくじゃないか」
「……そうか?」
あ、わかってくれなかった。
「そうさ。昔、あんなふうによく食う友達がいたもんだ。よく食うやつに悪いやつはいない」
「……あっそ」
ん?なんかキルア機嫌悪くなってねぇ?気のせいか?
俺がじっとキルアを見ていたらキルアのほうが顔をそむけた。あ、なんかショック。しかたなく俺もキルアから目をそらして、なにやら「あんたは甘いのよ!」と巨漢に文句をたれるねーちゃんの方を見た。
「ねぇ、ハヤト」
ん?なんだ、顔そむけたくせにキルアが呼びかけてきた。
「なんだ?」
「昔の友達っていったよね?……その人今どうしてんの?」
なんでそんなこと聞くんだろ?今どうしてるかって聞かれてもなぁ。わかんねぇよなぁ。会いたくても会えねぇし。てかあの人生終えてからずいぶん経つんだよな。もうルフィも爺さんじゃね?ガーブみたいになってんのかな?あーやべ、つらいわ。悲しい。泣きそう。
キルアを見たら、すっごく戸惑ってる。あー悪いな。うん。女々しいわ、俺。
「あいつとは死別したから」
そう言うと、キルアは気まずそうに顔をそむけた。
「あっそ……」
なんかしめぽくなっちまった。俺のせいだよな。死別とか言わなけりゃよかった。いや、嘘じゃないけどさ、死んだの俺の方だし!
「二次試験後半! あたしのメニューは・・・・・・スシよ!」
あー試験官さん宣言しちゃった。キルアどっか行っちゃった。もーこの空気改善せぬままに!
まぁいいや。てかスシかよ。
……まぁ、結果を言いますと、全員不合格!
わーぱちぱちぱち。
俺さ、スシ知ってたよ。けど握りズシ限定って!家庭的なチラシとか手巻とか、そう言うのじゃだめなわけ?握りは板前さんがきちんと修業しておいしく作れるものでしょ。いきなり握れって言われても無理だって。まぁ、確かに俺が持って行ったスシは他の受験生の生ゴミ……おっと失礼、個性的な創作料理と比べると断然ましだし、試験官さんもたべてくれたよ?けどシャリがかたいだとか言われてさ、無理だって!
んで、今問題になってるっぽい。試験官のねーちゃん電話で誰かと喋ってる。
そのうちに俺はちょっと気になった人に話しかけてみることにした。名前は何だっけ、ハゲゾー?いや違うな。えーっと……まぁ、いいや。
とにかくこの人、スシを知っててみんなにばらしちゃったんだよね。それはどうでもいいんだ。俺がどうしてこの人気にしているかっていうと、この人忍者らしいんです。
忍者!忍者と言えばナルトじゃん!
なんとなく郷愁にさらされて、俺は坊主あたまの忍者さんに話しかけてみました。
「なぁ、お前……」
「ん?」
腕組みして立ったまま瞑想していた忍者さんは俺を見るとにかっと笑った。
「俺はハヤ……」
「よー!俺の名前はハンゾーっていうんだ!よろしくな!俺な、ジャポン出身なんだ。知ってるか?ジャポン!それでな、俺忍者なんだけどよ、あ、ここだけのことだけど俺、こう見えて隠密集団雲隠流の上忍なんだぜ。それでな、秘伝「隠者の書」っていうの探すためにハンターになりたいんだ。お前知ってるか?もし知ってたら何でもいいから情報欲しいんだけどよ。ってかお前もスシ知ってたよな。もしかしてジャポン出身か?いやー、まさかこんな所でスシ作るはめになるとは思わなくてよ~。な?お前もそう思うだろ?おれハンター試験ってもっとこうひたすら戦ったりすんのかとおもってたけどよ、変な試験だよな。そういやお前はどんなハンターになりたいんだ?たいていの奴は賞金首ハンターだな。ま、俺は違うけど。お前見た目弱そうだけど、一次試験のマラソンも前の方を走ってたし、結構やるんじゃねぇの?てかお前無口だなぁ。ま、とにかく仲良くしようぜ!な!てか俺ら本当に全員落ちるのかねぇ。ったく、ほん……」
うん、わかった。もう話しかけまい。その時飛行船が下りてこなかったらまだ続いてたな。
「どうやらハンター協会会長さんのお出ましみたいだな」
ハンゾーがにやりと笑んで言った。
へぇ。会長って一番偉い人ってこと?
まぁ、いいや。
とにかく二次試験後半はやり直しになりましたとさ。うん。やり直しは簡単だった。みんなで谷へダイブ!たのしかったな。うん。そんで卵をとって終わり。
無事に俺もゴンもキルアもレオリオ・クラピカも、それからハンゾーも合格しました。と、さ。ちゃんちゃん。おいしかったです。クモワシのタマゴ。
【死神の落し物】
・ノートに名前を書くことで人を殺せる。
・殺す対象の、死ぬ前の行動・死に方を名前の後に書くことで操作できる。
・何も書かなければ基本的に心臓発作。
*制約
・ノートに書く名前は本名でなければならない。
・対象の顔を知っていなければならない。
・誰かを助けるための殺害はしてはならない。行った場合は自分が灰化して死ぬ。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
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