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  H×H~X番目の人生記~ 作者:スリジャヤワルダナプラコッテ
ごめんなさい!この章、大幅に変更いたしました!
偽キラ事件な~んてね
 ある時、パソコンをカタカタといじっていたシャルナークがあっと声を上げた。
「……どうかした?」
俺が聞くと、シャルナークは俺にパソコンの画面を見るよう合図した。
「キラって知ってる?」
そりゃあもうよくご存じですよ。だって俺だもん。
「数年前に忽然と消えた凄腕の殺し屋だよ。しばらく名前すら聞かなかったのに、なんか復活してるみたい」
……は?復活?俺はわけがわからないまま、シャルナークのパソコンを覗いた。
「……キラだね」
そう、キラだ。つまり俺がキラ時代に使ってたホームページと瓜二つのホームページが立ちあがっていたんだ。どーいうことでしょーね。
「もっと良く見せて」
俺がそう言うと、シャルはオーケーと呟いて、いろんなページを開いていった。
 結論、こりゃ間違いなく俺のパクリだ。いわゆる偽キラ。別に良いんだけどね。勝手に名前とられたって、自分になり済ますやつがいたって、俺に直接危害があるわけじゃあるまいし。
 ……けど気になる。
「……シャル」
「なに?」
「このキラのこと、ちょっと調べてくんない?」
「……なんで?」
「気になるから」
「無理だよ」
……えっ?無理ってか……?
「なんで?」
すると・シャルナークは肩をすくめて言った。
「俺、むかしキラについて調べたことがあるんだ。けど、無理だった。一切の情報が無いんだよ。殺し屋って言うのはさ、仕事をする時に何かしら足がつくもんなんだけどね、こいつに関しては誰一人目撃者がいないし、痕跡も残さない。それなのにターゲット以外の人間はたとえその護衛にやとわれたハンターでさえも一切殺さずターゲットのみを殺すっていう、もうこれは最強の殺し屋だよ」
そりゃあ……ねぇ。俺、自分の部屋から一歩も出ずに殺してたから……
「団長がこのキラに興味持ってね、なんとかこいつの顔を見てやろうと思って、仕事の依頼をしてみたんだ。どこかから団長がさらってきた人間の顔写真と名前を送って、後はその人間を四六時中見張ってたわけ。そしたら団長も俺も一瞬目をそらした隙に、その人間は窓から飛び降りて死んじゃった」
……おいおい、そんなことしてたのかよ……俺って狙われてた?
「他にもいろいろ実験してみたんだよ。このキラってやつ、依頼をする時には必ずターゲットの顔写真と名前を一緒に送らないといけないんだ。他の情報は一切いらないけど、この二つは絶対必要。どちらか一つかけても依頼は引き受けてくれないんだ。それで、顔写真は本物で名前を偽名で送ってみたり、顔写真をパソコンでいじくって送ってみたり、顔写真はなしで代わりにターゲットの情報を事細かに書いて送ってみたり、写真と情報のみ送ってみたり、色々してみた。そしたら依頼はいったん引き受けてくれるけど、あとでやっぱり無理ってなるんだよな。たぶん、何かの念能力で殺しているんだと思う。制約で顔写真と名前がないと発動できないようになってるんだろう。……それから、あれだ、最初に言った、団長がさらってきた人間、あいつの死に方から考えて、操作系能力者だと思う。断言はできないけど。それなら遠距離から人を殺せるしね」
……やべぇ……超あぶねぇじゃん!ほぼ正解なんですけど!!
「ま、わかったのはそれくらいで、結局キラがどこの誰かなんて全然わからなかった。ホームページも数年前に閉鎖されて、キラもきえちゃったし手がかりなし。だから、もう一度調べようと思っても、結局同じだと思うよ」
……恐るべしシャルナーク。敵に回したくないな。けど、それは本物のキラ、すなわち俺であった場合であって、偽キラなら話は別。……まさか偽キラも俺と同じ能力使ってるわけはないだろうし。
「まぁ、もう一回チャレンジしてみてよ」
「え~?」
「お願い、シャル!!この通り!!」
「……仕方ないなぁ」
さすがシャル!やっぱ良いやつ!!
 と言うわけで、偽キラ探し開始だ!
「……で、どうやって調べるの?」
「さぁ」
「さぁって……」
シャルは腕を組んで考え始めた。
 ふと、俺の携帯が鳴った。画面を見ると、なんとゼノさんって書いてある!キルアのじいちゃんだ!
「はいもしもし」
『ハヤトか』
「うん」
『お主、キラはもうやらないと言っていなかったか?』
「……言った」
『なぜ再びキラのホームページができておるのじゃ?』
……ちょっと怖いよゼノさん。
「あれは偽物だから!俺じゃないし!」
『本当か?』
「本当本当!俺じゃなくて偽物なの!」 
『……わかった。なんなら偽キラの処分はわしらがしておこうか?』
「えっ!いや、それはいいから!」
『なぜじゃ?お主なら特別に半額でやってやるぞ』
「え~!?いや、ありがたいけど勘弁!!それはこっちでどうにかするから、偽キラのことはほっといて!!」
『……わかった。お主がそう言うなら放っておこう』
「うん、ありがと」
『ではな』
「うん、バイバイ」
 ふとシャルを見たら、すっごい怪しむような眼で俺を見てきた。……どうしたんだ、シャル。
「……どういうことか説明してくれる?」
シャルは微妙に殺気に似たどす黒いオーラを醸し出しながら聞いてきた。
「あの……なにかございましたでしょうか?」
「偽キラってどういうこと?てか今の電話誰?」
えっ!俺今偽キラって言っちゃった!?まじで?へたこいた!?
「なんなの?このキラって偽物なわけ?なんでハヤトはこれが偽キラだって知ってんの?知っててどうして俺に調べさせたいの?ちゃんと説明してよ!」
あっちゃ~……どーしよ。どーしよ。オーパッパラッパーオーパッパラ…………
「ハヤト!!」
あ~もう。本当にどうしよう。
「……あのな、シャル……順番に話そう。まず、さっきの電話はゾルティックのおじいちゃんね」
「ゾルティック!?ハヤト、ゾルティックとつながりがあるの?」
「つながりっていうか……まぁ、最近友達になりました的な……」
「はぁ!?」
「あはははは」
「笑ってごまかさない!」
あ~ったく、もう。なんだか面倒くさいわ。けど正直に話すのもちょっとなぁ……
「……ま、キラともお友達なんです、俺」
「はぁ!?うそだろ!?」
「本当」
「まじで?」
「まじまじ。大まじ」
「……あ、そう……」
シャルの膨らんだ興奮が一気にしぼんでいった。
「……なんていうか……ハヤトって何者?」
「一般市民です」
「ふざけないでくれる?」
「ごめん」
シャルナークはため息をつく。
「じゃあ、キラって何者なの?」
……何者って言われてもなぁ。ん~、あー、ま、大丈夫だろ。
「キラはな、超頭がよくて、んで、超美男子。そんで」
「俺が聞いてるのはそう言うことじゃないんだけど」
「え~。何を言えばいいわけ?」
「だから、どこの誰か具体的に!」
「えーっとね~、キラの本名はライトっていうんだ。念能力者だったとしたらきっと特質系だろうな~
。両親と妹と四人暮らし。それから~他に何言えばいいんだろ?」
「……念能力者だったとしたらってどういうこと?能力者じゃないの?」
「……能力者です、はい」
そう言うことにしておこう!シャル相手にごまかすのってむずいじゃん!
「それで?ほかには?年齢とか、性別とか、今どこにいるのかとか」
「男です!それから歳は二十歳くらい。今はもう死んでます!以上!」
「死んでるの!?キラ死んでるの!?」
「はい、もう死んでます」
「死んでるならふつう過去形で言うだろ!さっきまで現在形で喋ってたよね?二十歳くらいってなに?享年!?」
「そうそう。そうだよ、うん」
あ~めんどくせぇ。もうほっとけよ。
「てかさ、なんでシャルはキラのこと探してたわけ?もしかして恨みでもあった?」
「違うよ」
シャルはわずかに笑って言った。
「旅団員のかつての4番が死んじゃった理由はキラなのかなって思ったからだよ」
淡々とした口調だった。
「……それってやっぱりキラに恨みがあるんじゃ……」
「だから違うって」
シャルはふうっと息を吐いた。ため息多いぞ、シャル……
「4番は結局心臓麻痺だったことがわかったんだよね。だからキラに恨みなんて持ってない。むしろ空いた4番の席にキラを勧誘しようかってことになったんだよ。団長もキラに興味持ってたし。けどキラは消えるし、キラの代わりに4番になったやつは変態ピエロだし、まじ最悪だったね」
……変態ピエロ?どっかで聞いたことがあるような……てか心臓麻痺って……間違いなく俺が殺してるじゃん……黙っとこ。
「それにしても、キラはもう死んでるのか……だからハヤトはこれが偽キラだってわかったんだ」
「はい、そうです」
そういうことにしておこう!!
「……何で死んだの?」
「えっ!」
……なんでか……う~ん……
「……殺されたんだよ。リュークっていうやつに」
俺はなるべく悲しんでいるように言った。
「リューク?」
「リュークはライトの相棒であり、共犯者みたいなものだった。リンゴ好きで、自己本位で……キラを殺したのはリュークだったんだ」
「裏切りってこと?」
「ま、ライトからしたらそうだろうな。けど、リュークからしたら単なる後始末」
「へ~」
なんかこういう湿っぽい話してもシャルはドライな反応しかしないからすっごく助かる。
「キラ、死んじゃったのか。ちょっと残念」
「……本気でキラを旅団に入れる気だった?」
「うん」
あっそ。
「……ところで、話を戻すけど、この偽キラっていうの、どうするわけ?」
いや、どうもする気ないんだけど。単にキラを語るやつがどれほどの奴なのか気になったって言うだけだし。
「処分する?」
「いや。ただ、会ってみたいだけ。……調べてくれる?」
「……いいよ。偽物なら、どこかにアラが見つかるだろうし」
さすがシャルだ。本当に良いやつ。
「……というか、ハヤトの写真と名前を送ってみようか?」
……はぁ!?それってつまり俺の殺しの依頼をするってこと!?
「ふざけんな!俺はまだ死にたくない!!」
「ハヤトなら死なないよ、たぶん」
いや、俺だからこそ死ぬ可能性高いんだけど!俺が何度死んできたか!!
「ま、それは冗談として、でもその作戦をもう一回やってみるのもいいかもね。ハヤト、誰かさらってきてよ」
「絶対やだ」
「なんで?」
「犯罪じゃん!!」
「何をいまさら」
「やーだー」
「わかったよ。……じゃあ俺が行ってくる」
おいおい……どこかのだれかさん、ごめんねごめんね!!そして偽キラさん、ご愁傷様!!











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