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Chapter:06 証拠
Episode:99
「ともかく急いで探してくるわ。
 ディアス、行きましょ。あ、みんなはちゃんと寝るのよ?」
 まるで一陣の風を巻き起こすかのような勢いで、母さんが出ていく。
 あとに残されたみんなが、なんとなくため息をついた。

「毎度ながら、妙なお袋さんだよなぁ。親父さんも変だったし」
「だからそれ、言わないで……」
 あたしにはどうすることもできないから、尚更気が重い。

「そうしたら俺も、もう少し知り合い当たってくるか」
 ゼロールさんも腰をあげた。どうやら母さんの話を聞いて、また調べてみる気になったらしい。
「また、何か分かったら連絡するよ」
「よろしく頼むわ」
 ぱたんと扉の閉まる音を残して、このジャーナリストの男性も出ていった。

「そしたら、あたしらどうする?」
「よくわかんないけど、探した方がいいんじゃない?」
 シーモアとナティエスが相談を始める。

「でも、どこをどう探せば……」
「うーん、とりあえず……」
「こら、あなたたち何言ってるの」
 レニーサさんが一喝した。

「ですけど、このままってわけにも」
「子供は寝る時間よ。
 いくら明日の祭りが延期になったとはいえ、夜更かしはダメ」
 こうきっぱり言われてしまうと、さすがにそれ以上相談はできない。

「しゃぁねぇ、引き上げるか」
「こっちもそうさせてもらう。
 あとはあの人が、どういう情報を持って帰ってきてくれるかだろうな」
「てめぇ、気安く『あの人』なんて言うんじゃねぇよ」
「はいはい、もう終わりにしてね。あたしはこのあと、まだ予定があるんだから」

 言い合いを始めかけたダグさんとガルシィさんを、今度も簡単にレニーサさんが止めた。
 多分これが、いつものレニーサさんなんだろう。
 ともかくみんなが立ちあがって扉のほうへと向かう。
 あたしもなんとなく立ち上がりかけて、やっと気がついた。

「ねぇイマド、あたしたちどうしよう?」
「へ?
 あ、言われてみりゃそうだな」
 行き当たりばったりだった挙句になんだかばたばたしていたから、今晩泊まる場所を決めていない。

「なんだ、泊まる場所ねぇのか? んじゃうち来いよ」
「え、でも……」
 押しかけていいものか迷う。

「ちょっと待った、こいつらはうちらのダチなんだ。こっちで泊まるのがスジってもんだよ」
 シーモアとダグさんとが、睨み合いを始めてしまった。これじゃどちらについていっても、もう片方が気まずい思いをするだろう。
 どちらにも迷惑をかけずに住む方法をしばらく考え込んで、今度は上手く思いつく。

「そしたらイマド、あたしたちさっき父さんが言ってたホテルに――」
「なっ、ばかっ★ んなのダメだダメだ!」
「ちょっとルーフェイア、マジかい?」
「いいのか……?」
「――確かに、『ホテル』かもしれないけど」
「そりゃマズイだろ」
 みんなが一斉に反対した。




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