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Chapter:01 知らせ
Episode:06
◇Rufeir
「おーい、メシできたぞ」
 そう言って入ってきたイマドに、真っ先に反応したのは、子供たちだった。
 聞いたところでは3人とも、ベルデナードのスラムからここまで来たらしい。ただどうしてケンディクへ来ることになったのかはまでは、どうしても話してくれなかった。

「うひゃぁ、ご馳走だよ!」
 3人のなかではいちばん年かさらしい少年が、目をまるくした。
「うわぁ、いっぱいだ〜!!」
「すっごぉい、これ全部食べていいの?!」
 大騒ぎになる。

「……そこらへんのありあわせだって。まぁいいや、しっかり食えよ?」
「うん!」
 一斉に手が伸びる。
 たちまち奪い合いが始まった。

「あ、だめよ、ケンカなんかしちゃ……ほら、たくさんあるんだもの」
 急いで間に入る。
「けど、こいつ俺の盗ったんだぜ!」
「ちがうよ、これあたしのだもん!!」

 この子達、満足に食べていなかったんだろうか? 自分の分を確保するのに必死だ。
――こんなに小さいのに。
 スラムは過酷だと聞いたことがあるけど、急に実感して悲しくなる。
 あたしも戦場は辛かったけど、こういう思いはしたことがない。

「あれっ、お姉ちゃんどうしたの?」
「あ〜、泣かした〜!!」
「俺じゃないぞ!」
 子供たちに騒がれて、自分がつい涙をこぼしていたことに気付く。

「あ、えっと、違うの。ケンカするほど……みんながお腹、空かせてたんだって思って……。
――ゆっくり、食べてね?」
 3人が静まり返った。

「どうしたの?」
「――ごめんなさい。もうケンカしない」
 子供たちが口々に謝る。

「そんな、いいのよ。あたしがすぐ泣いちゃうのが悪いんだもの。
 ほら、ミルクもあるからね」
「うん、お姉ちゃんありがと!」
 今度は3人とも、ケンカをせずにお行儀よく食べ始めた。その姿にほっとする。

「おい、これお前のな」
 ぼうっと子供たちを眺めていたら、イマドがお皿を出してくれた。子供たちの分とは別に、いろいろ挟んだパンが乗せられてる。
「ありがと」
 あたしはどうも生存競争に弱いから、わざわざわけておいてくれたんだろう。

 それにしてもイマド、いったい何人分作ったんだろう? 子供たちのはきっちり3人前以上あるし、自分の分も2人前くらい確保している。
――子供5人で6人前?
 すごいとしか言いようがない。
 半分呆れながら、あたしも手をつけた。

「あ、おいしい♪」
 思わずそう言葉が出る。
 でも食べながら……どうしても気になることがあった。




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