ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
Chapter:03 団欒
Episode:49
「分かったの?」
「それがわかんねぇんだって! なにせこの辺知らねぇから、どっちの方角かも見当つかねぇんだよ!」
「――え?」

 この言い方……。
 急いで記憶を探って思い出す。
 そう、確か母さんが時々、こういう言い方をしてて……。
「ねぇ、何か目印になりそうなもの、ない?」
 よくこうして地図とつき合わせて、位置を割り出していたはずだ。

「目印? そう言われても……待てよ、ジャンク屋があるな。掘っ立て小屋みてぇので、裏手にジャンク品が山積みになってて……」
「そりゃドアルんとこだ。そのガキ、やっぱ寄り道しやがったな。
――ついて来い、こっちに抜け道がある」
 急に右に折れたダグさんに続いて、慌ててみんなで進路変更する。

「あそこから連中のアジトまでは、使う道はひとつだ。これ以上は道草もしねぇだろうし、間違いなくどっかで捕まえられるぞ」
 場所さえ分かってしまえばあとはダグさんの独壇場で、細い抜け道を迷うことなく選んで行く。

「あっ、ごめんね!」
 転がされているごみバケツを飛び越えようとして、餌を探していた野良犬を蹴飛ばしかけた。
「お前、イヌに謝るなよ」
「でも、邪魔しちゃったもの……」
 それ以外にもいろいろ障害物があったり塀の隙間を抜けたり、挙句に右左と折れていくから、学院のランニングよりよっぽどハードだ。

「ここ曲がりゃ、あとはいっぽんだ」
 先頭のダグさんがそう言って、スピードを上げる。
 けどそれを上回ってスピードを上げたのがイマドだ。

「いたぞ!」
「ほんとに?!」
 あたしも並んでスピードを上げる。
「お〜い、いくらなんでも……」
 後ろからゼロールさんが何か言っているのが聞こえたけど、気にしてる暇がなかった。

「そこを道なりに右だ!」
「うん」
 これなら何かある前に、ウィンのところへ着けるだろう。
 そう思った矢先だった。

――殺気!
 ごく微かだけど、感じる。

「イマド、ごめんね、先に行くわ!」
「なっ……!」

 呆れるイマドの前で、あたしは自分に防御魔法と、高速魔法をかけた。
 もう一段スピードが上がる。
 角を曲がると、ウィンの後姿が見えた。
 だけど同時に、殺気がふくれあがる。




Web拍手 ←Web拍手です

FT小説ランキング  毎日OK:FT小説ランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票
 順位だけ見たい方はこちら

NEVEL Ranking  月に1回:NEWVELランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票


◇イラストいろいろです。随時募集中です♪◇
シエラ学院制服  Blue Ocean  ルーフェイア・シリーズ

自サイト美術室はこちら
掲示板はこちら。お気軽にどうぞ♪


筆者サイト
↑筆者サイトへ
最新話へのリンク、改行なし版等があります


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。