ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
Chapter:01 知らせ
Episode:04
 断られるんじゃないかと思ったけれど、意外にもすんなり繋いでもらえた。
 通話石の向こうの声が変わる。

「どうしましたか? あなたがわざわざ連絡してくるんですから、なにかあったんでしょうが」
「えぇと、ケンディク駅で銃撃戦に遭遇して、とりあえず鎮圧したんですけれど……どうも双方わけありらしくて、イマドが学院へ連れていった方がいいって言うもんですから、それで……」

 我ながら説明になってない。
 もっともあたし自身学院へ連れて行く理由を聞いていないから、当然かもしれないけれど。

「その年で『銃撃戦を鎮圧』などとさらっと言えるのは、あまりいないでしょうねぇ。
 いいですよ、イマドがそう言ったのなら連れて来なさい。迎えをやりましょうか?」
 驚いたことにあっさり許可が下りた。

「すみません。怪我人と小さい子がいるので、そうしていただけると助かります」
「分かりました。すぐに向かわせますから、そのまま待機していなさい」
「了解しました」

 それだけ言って連絡を終える。
 現場へ戻ると、もう襲撃者も怪我をした少年も移された後だった。ホームに残る血の跡を、駅員が洗い流している。

「あの、すみません。学院の者なんですけど、イマド――じゃない、友達はどこに行ったんでしょう?」
 尋ねると、その駅員が半歩ほど後ずさった。
 なんだか妙に怯えられている。

「えっと、あの……?」
――太刀が抜き身なの、まずかったかな?
「え、あ、いや、学院ね。その、友達なら控え室、だよ」
「ありがとうございます」

 お礼を言って、指差してくれた方へ向かった。確かに「控え室」の文字がある。
 ドアを開けて中へ入ると、武装解除されて手を縛られた襲撃者と、それを見張るイマドとがいた。
 撃たれた少年はソファに寝かされて、心配そうに子供たちが覗きこんでいる。

「学院長、なんだって?」
「迎えをよこすから、待機してるようにって」
 そう言いながらイマドの隣へ行く。と、今度は子供たちが不安げに身じろぎした。
――あ、いけない。
 慌てて太刀を鞘に収める。

「けど、駅員さんたちに、なんて……言ったの?」
 どう言い繕ったのかが不思議で、尋ねてみる。
「別に。『学院の任務に関係することだから』ったら、すぐ納得してくれたぜ」
「任務って……あたしたち、傭兵隊じゃないけど……」
「どうせそこまで考えやしねぇよ」

 これでいいんだろうか?
 でも代わりに訂正なんて、あたしに出来そうになくて、とりあえずそのままにしておくことにする。
 合計7人を、港から学院の連絡船に乗せて戻ったのは、それからしばらくしてからだった。



Web拍手 ←Web拍手です

FT小説ランキング  毎日OK:FT小説ランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票
 順位だけ見たい方はこちら

NEVEL Ranking  月に1回:NEWVELランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票


◇イラストいろいろです。随時募集中です♪◇
シエラ学院制服  Blue Ocean  ルーフェイア・シリーズ

自サイト美術室はこちら
掲示板はこちら。お気軽にどうぞ♪


筆者サイト
↑筆者サイトへ
最新話へのリンク、改行なし版等があります


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。