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Heaven or Hell
作:花嵐 飛鳥



第十八話[緊急]




「よしっ!報告書完了!!」



クローは持っていたペンをテーブルに転がすと報告書を持った。


最後に一通り目を通し、ミスがないことを確認する。




「じゃ、俺はこれ隊長に提出してくるけどファイはどうする?」


「どうしようかな?まだ兄さんは忙しいだろうし……ついてく」


「じゃあ行こっか」



二人は椅子から立ち上がった。


刹那。








ゴーン ゴーン ゴーン





鐘が鳴る音が響き渡った。




「何だ?」




クローは動きを止めた。



この鐘は連絡の時になる音だ。




《緊急事態発生 緊急事態発生》




「緊急事態……!?」



隊舎に入ろうとしていたリュラの表情が強張った。




《ゲートから悪魔の大群が天界に侵入 ゲートから悪魔の大群が侵入 戦闘部隊は皆、戦闘態勢に入ってください》




「悪魔が侵入だと……!?」



メアと歩いていたカルトが目を見開いた。



悪魔が天界に侵入。


それは今まで起きたことのない事態だった。


天使は魔界の入り口を知らない。


それと同じように悪魔も天界の入り口は知らない。


だが悪魔は何らかの方法で入り口を知り、攻め込んできたのだ。




「ファイ!」




クローはファイに目をやるとファイは無言で頷いた。




「武器は持ってる。いつでも動けるよ」


「じゃあ行こう!」




クローとファイは隊舎の入り口に向かおうと走り出した。




「待て!」



「た、隊長!?」



すると隊長 リュラが二人を呼び止めた。




「ライザと錬を呼んで来い。指示を出す」


「ライザと錬ですか……?」


「他の隊員には今指示を出した。クローたちはその四人で行動してもらう」




リュラは真剣な眼差しで言った。




「分かりました。ファイは錬を探してきて!多分その辺で寝てるから」


「分かった!」


「見つけたらここに戻ってきて。すぐに指示を出す」


「「了解しました!」」




二人は走り出した。



+++++



「緊急事態か」



自室で読書をしていたライザはゆっくりと顔を上げた。


天界と魔界が誕生し、天使と悪魔が生まれて数えられない程の年月がたった。


だが、今までこんなことはなかったと言われている。




「前代未聞の緊急事態という訳か……」



ライザは重い腰を上げると部屋の隅に立てかけてある大剣に目をやった。



「行くぞ……鳳剣ホウケン



ライザは大剣の柄を握り、背に背負った。




「ライザ!!」




ドンドンと部屋の扉が力強く叩かれた。




「クローか」



ライザが扉を開けると、息を切らしたクローがいた。



「隊長が呼んでる。今回は俺とライザと錬とファイで行動しろって。指示は下で出すと」


「分かった」



ライザは頷くとクローの後に続いた。






戦いの鐘が鳴り響いた―――……
















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