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目覚めたらそこは異世界だった  作者: 柊 空音
第4章 英雄の記憶
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第4章12 「聖騎士団第2隊結成式」

俺はその日城に居た。

理由は俺が隊長を務める事となった聖騎士団の結成式があるからだ。

今までバーンクロスは聖騎士団を小規模で結成していたが、今回の事もあってか人数を増やしたのである。

もちろん、ここにいるのは城から認められた戦士ばかり。

だからこそ、俺が隊長ってのがどうにも場違いの様な気がしてならないのだ。


「聖騎士団第2隊入場!」


華やかな音楽と共に、俺達は入場した。


「えーここに居る皆さんは今日という日を迎えた事を胸に刻み、そしてこの国を守る者としての自覚を持ち、日々任務に臨んで下さい。皆さんは選ばれし騎士です」


ヴァルフレアの挨拶が終わると、いよいよ俺の出番だった。

正直、挨拶なんて苦手だ。

まず、人前に出る事すら苦手な俺なのに、何故こんな事にと思っていた。


「えー今日から第2隊の隊長を務めます。侑です。俺はこの隊という騎士団発足初の隊制にこの様に携わった事に凄く光栄に思い、そして責任を持ってこの100人の隊を纏める事誓います。本団と違って人数は少ないですが、本団に負けないくらいの隊にしていきましょう!」


俺が挨拶を終えると、隊の皆が、


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


一致団結した様で嬉しく思った。

確かに100人といえど、俺にとっては大きな組織だ。これから精一杯頑張ろうと思った。


「えー尚、暫くは隊全体で国認定の鍛冶屋を手伝ってもらう事になった」


さっきの発言を撤回したいくらい、ヴァルフレアは要らぬ事を口走った。


「え?陛下、今なんと?」

「いや、暫く仕事が無いからさ」


そして式は閉会された。


「陛下、後でお話が」

「はーい」


この後めちゃくちゃ説教した。


「何で仕事無いのに発足させたんですかああああああああ?」

「いやほら成り行きで?てへ」

「てへじゃなあああああああああああああああいいいいいい」

「そう怒らないでよ。侑君。昨日夜を過ごした仲でしょ?」

「誤解を生むので辞めて頂いて良いですか?」

「事実でしょ?」

「全然違いますから(怒)」

「まぁ、取り敢えず宜しくね」


ヴァルフレアはこの時何を考えているのか俺には解らなかった。

だが、その後何故この様な隊制にし、鍛冶屋を継続する形で動かしていたのかを知るのはこの日から2年後になろうとは、俺はこの時は微塵も考えてはいなかった。

ただの思い付き、そうとしか考えていなかった。

ずっと、こんな国王で何故20年も続いたのだろうとずっと思っていたが、やはり彼が持つ才能は凄かったんだと今はこれくらいしか言えないのである。


to be continued…

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