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盾の勇者の成り上がり 作者:アネコユサギ

外伝 槍の勇者のやり直し

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状況整理

 そうして夜も更けた頃、就寝しようとしていた俺の部屋にお義父さんが慌てた様子でやってきました。

「泊めて!」
「どうしたのですかな?」

 ユキちゃんは既に御就寝で、コウは城の庭で寝ていますぞ。
 なのでベッドに空きはありますぞ。

「なんかメルティちゃんが女王に唆されて俺の部屋まで来たんだよ! 凄い薄い服……ネグリジェって奴? あれを着てね」
「なんと、婚約者が痴女になったのですかな! フィーロたんが居るにも関わらずなんという事でしょう!」

 お義父さん曰く『盾の勇者様になら……』みたいな事を呟きながら迫ってきたそうですぞ。
 くっ……婚約者め。
 フィーロたんという婚約者がいながら、俺からお義父さんさえも奪おうと言うのですな。

「まだメルティちゃんは子供だし、そんな真似させらんないよ。サクラちゃんに頼んで冷静になってもらったんだけど、次に何があるかわかったもんじゃない!」
「なるほど、俺に見張りを頼むのですな!」
「えっと……うん、お願い出来る?」
「わかりましたぞ」

 お義父さんの頼みならこの元康、一睡もせずにお義父さんを守り切ってみせますぞ。
 俺が護衛なら大体なんとかなりますぞ。
 それこそお義父さんクラスの者を連れてこないと俺は負けませんぞ。

「無茶言ってゴメンね」
「何を言うのですかな? 俺とお義父さんの仲ですぞ」
「まあ、そうなんだけど……元康くん、寝る前に少し話をしようか?」
「なんですかな? 俺ルートへの相談ですか?」
「なんで元康くんを攻略しなくちゃいけないんだ!」
「ではどの様な話ですか?」

 お義父さんと今後の事に関して打ち合わせでもするのですかな?
 俺の知識とは相当差異が出ていますからな。
 まさかお義父さんがメルロマルクの王様に据えられるとは思いもしませんでしたぞ。
 これ等のイレギュラーが発生した今、今後の事を相談するのは当然の流れですぞ。

「とりあえず、元康くんの話とはずいぶん違う結末になっちゃったね」
「そうですな。未来ではここまでお義父さんは持ち上げられませんでしたぞ」
「……善行をし過ぎたのが原因かなぁ? ま、王の末路はざまあみろとしか思わなかったけど」
「自業自得ですな」
「それは良いんだけど、これからの方針を考えて行かないとさ」
「そうですな。お義父さんの寝ている所に豚が寄らない様にするのですな。後、婚約者ですぞ」

 フィーロたんという婚約者がいるにも関わらずお義父さんまで狙うとはとんでも無いですぞ。

「まあ……さすがに幼い女の子は愛でるのは良いけど肉体関係まではね……自称オタクだったけど、いざその時になると嫌になるもんなんだね。メルティちゃんを異性として相手するのはまだまだ先かな」
「そういえばー未来でも婚約者と縁談の話があったのを聞いた覚えがありますぞ」
「やっぱりメルティちゃんとの話はあったの?」
「ありましたな」

 おや? その時の光景を思い出すとお義父さんとクズが和解している様でしたな。
 今のままでは絶対にありえなさそうな姿ですぞ。

「婚約者もお義父さんも嫌がっていましたぞ。なので話は流れたのではありませんかな?」
「今はメルティちゃんの方は乗り気だもんね……逃げるのにも一苦労したし」

 どう先延ばしするかとお義父さんが呟いていますぞ。

「考えてみれば俺の周りには幼い女の子が多すぎるんだよね。慣れちゃった所為か異性として見れなくなって来てるよ」

 ポツリと『俺はロリコンじゃなかったのか……』とお義父さんが何やら嘆いておりますぞ。
 ロリコン……そういうスラングがあると聞いた事がありますな。
 俺はそこ等辺詳しくないのでそこまで知りませんが、幼い子供に恋愛感情を持つ趣向でしたかな?

 ……つまり、俺はロリコンだと。
 フィーロたんの外見は幼い天使ですからな。
 まあ、フィロリアルクイーン状態のフィーロたんも大好きですが。

「と、とにかく、これからの事を考えよう。確かカルミラ島でLv上げをした後、俺を除いて元康くんを含めた勇者達が霊亀の封印を解いて大事件に発展するんだよね」
「そうですぞ。封印を解いた俺や錬、樹は霊亀に敗れてそれぞれ逃げ出すのですぞ」

 霊亀に敗れた後のみすぼらしい生活が思い出されます。
 一般人に石を投げられ、赤豚や怠け豚に捨てられ、全てに絶望していました。
 そして邂逅するフィーロたんの励まし。
 今思い出しても感動的なエピソードですぞ。

「で、霊亀は俺がどうにか倒してから……波がしばらく来なくなる。その時にキールくんの住んでいた村の復興をするんだっけ?」
「間違いないですぞ。その復興の最中に錬、俺、樹の順番で事件があってお義父さんの領地に住み付いて真の平和を目指すのですぞ」
「うん。で、鳳凰に挑んで横やりを受けて多大な犠牲を出しながら横やりをした張本人のタクトとフォーブレイで対決、敗走した後に戦争になってメルロマルクで再戦し勝利……だっけ?」
「そうですぞ」
「その先は?」

 お義父さんに言われて俺は記憶を探りますぞ。
 四聖勇者と七星勇者の強化方法を共有して強靭な強さを得た後、俺達は波に挑んだのでしたぞ。
 その先は……。

「思い出せませんな」

 万全を期した状態だったと思います。
 あの状態の俺達が波程度に負けるとは思えませんが……。

「つまりその先で負けたんだろうね。波に敗北したのか、それとも別の要因で負けたのかわからないけどね」
「ではどうするべきですかな?」
「前にも話したと思うけど霊亀って奴の封印を簡単に解かせちゃいけないと思う。多大な犠牲者が出たんでしょ?」
「そうですな」
「なら出来る限り、未然に防ぐべきだね。カルミラ島という所へ行く時に勇者同士で話し合いをすると女王が言ってたでしょ? その時に行かない様に注意する……かな」
「錬と樹が話を聞いてくれますかな?」

 樹は何だかんだでお義父さんや俺に対して不満を抱いていますからな。
 反対に錬はお義父さんの話を持っている武器の仕様違いだと勘違いをしている様ですぞ。
 武器強化は信じてもらわないと出来ませんからな。
 難しい問題ですぞ。

「まあ……難しいだろうけど、やるしかないね。幸いにしてキールくんやウィンディアちゃん達も武器の力で強化されているから信じてくれると思いたい。最悪、霊亀の封印を解かせないために抑え込んででも阻止しないとね」
「わかりましたぞ」

 つまりカルミラ島の後に錬と樹が勝手な行動をしない様、捕まえるのですな。
 今回の樹の様に。
 腕がなりますな。次はどこに監禁するか考えておきましょう。

「出来れば穏便にね」
「努力はしますぞ」
「で、それが上手く行ったら各国の波に挑みつつタクトの陰謀を暴いて迅速に処分する。シルドフリーデンとの戦争にならない様にしないとね。あれ? フォーブレイの方はどうなっているんだっけ?」
「最初の世界ではフォーブレイの代表が殺されていましたが、前回の周回では生きていた様ですぞ。メルロマルクの女王も戦争を止めるために援軍に来たので……フォーブレイは関わっていなかったと思いますぞ」
「つまり霊亀事件の後の三カ月の間にフォーブレイの王様は殺される。それまでにタクトを倒した後に戦争を起こさせない方法を模索しよう」

 タクトを殺した時に問題になるのはシルドフリーデンの代表であるアオタツ種の女ですな。
 奴を逃がさず仕留めれば良い様な気がしますがどうなのですかな?
 問題はタクトの取り巻きの女共が復讐に暴れまわる件ですぞ。

 戦争を回避してもいつお義父さん達の命が狙われるか分かったものでは無いですな。
 どう処理すれば良いかが今後の課題になりますな。

「捕らぬ狸の皮算用みたいになっているけど、その事件で波はかなり深刻化したみたいだから、回避する方法を考えて……うん、当面の課題は山積みだね」
「ですから息抜きとしてカルミラ島へ行ってリフレッシュしてから挑むのですぞ」
「そうだね。俺もカルミラ島にある援護魔法の習得をするべきだろうし」

 そういえばお義父さんは四聖勇者の中で最も優れた援護魔法の使い手でしたな。
 お義父さんの使った援護魔法が掛った状態だと今よりも遥かに強くなれますぞ。
 さすがに俺もあの素晴らしい援護魔法の真似や再現は出来ませんからな。

「まだ元康くんみたいにリベレイションまで使えないんだよねー……」

 ライバルから龍脈法を習得はしているのですが、まだ色々な所で上手く魔法が使えないとお義父さんは嘆いておられです。
 リベレイションの習得は思いのほか難しいですからな。

「とりあえず、がんばろうね」
「はいですぞ!」
「そういえば元康くん。フィロリアルの卵はどうしたの?」
「ここにありますぞ」

 俺は大事に持ってきたフィロリアル様達の卵が入った木箱をお義父さんに見せますぞ。
 もちろん、三勇教から奪還した事はお義父さんに報告済みですぞ。

「ずいぶんあるね。どうするの?」
「もちろん育てますぞ。この中にフィーロたんがいると良いですな」

 ああ、フィーロたんは何処にいるのですかな?
 この中にいる事を祈るばかりですぞ。

「となると、明日からカルミラ島に行くから調度良いのかな?」
「おお! 良い塩梅ですな」

 難点はカルミラ島は龍刻の砂時計が無いのでクラスアップさせるのは島から帰還してからですぞ。
 まあ、その辺りは我慢ですな。
 何、クラスアップが無くてもしばらくは問題ありませんぞ。

「100匹もフィロリアルが増えるのかー……まあ、食糧問題も解決して来てるし国が住む所を斡旋してくれるから、キールくんの住んでいた村の再建もあるし丁度良いのかな?」
「ですぞ!」

 こうして俺はお義父さんと今後の方針を話しあってから就寝したのですぞ。
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