挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
盾の勇者の成り上がり 作者:アネコユサギ

盾の勇者の成り上がり

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

339/854

強化方法【上】

「大変です! 世界中の魔物が活発化し、Lvも急上昇している模様! 国内の村や町近隣で大変な事になっています!」

 怪我をした兵士が必死に玉座の間にやって来てそう報告した。
 まだ会議中だ。一応、錬達はタクトを逃げられないよう砂時計でLvリセットを施させ、国の牢屋に入れさせて俺達と合流した。
 ま、グラスが俺達と一緒にやってきた事や、新しい大地が出来ている事に驚きを隠せていなかったがな。
 グラスとの話し合いはまだ続いている。そんな矢先だ。

「そ、そう言えば」

 ガエリオンが、波毎に魔物が活発化すると言っていた。
 波の事情が深刻化していると言う事は、こう言う事態を招くと言う事か!

「どんな物だ?」
「辛うじて撃破した冒険者の話では、倒すだけで……カルミラ島で得る経験値よりも上だったとの事です」

 く……普通の冒険者なんて精々40止まり、兵士でも100だ。
 それよりも民間人に危険が及びかねない。

「これより龍刻の砂時計を解放する。クラスアップしたい者は自由にさせよ!」

 人員なんて選んでいる暇は無い。
 むしろ、国民全体のLvを上げさせないと死に繋がる。
 最低でも100がラインになるのだ。

 まあ、ガエリオンが居るからそれより先は国が管理すれば良い。
 七星の再設定でどれだけ時間が稼げるかと言うのが課題だが、それよりもグラスの世界がどれだけ融合してしまったのかを測定するのが先だ。
 フォーブレイとの戦闘との爪痕を初め、波への対処に追われそうだ。

「世界中の波をどうする?」
「クエ」

 フィトリアが馬車を小さくさせてやってくる。
 そして馬車の扉を開いて見せる。
 そこには様々な景色が映し出されていた。
 何処かで見た事のある様な道具だな。おい。

「えっと、フィトリア様の話では、眷属器の馬車は運搬と転送の能力があるので、世界中の波に対応可能だそうです」
「……便利だな」

 最初からそうしろとは言わないでおこう。
 おそらく、これが馬車の眷属器の能力の一つ。
 ポータルスキルの範囲拡張と移動範囲の短縮か……?

「次の波まではどれくらいだ?」
「約五日後です」

 ……思ったよりも日数が無い。
 だが、それまでの間にするべき事があると言う事か。

「……連合軍や世界中の軍は期限までに1でもLvを上げて死なないように、自国の民を守るよう指示を出すんじゃ」

 クズが兵士に指示を出した。
 俺たちがするべき事は、神を僭称する者だが、そいつの思い通りにさせない為に波をいかに早く沈めることを意識しないといけない。

「グラス。次の波はどうなる?」
「波によって出現する魔物は世界が融合する時に出る世界の悲鳴だと伝えられています。魔物の強さが下がる事は無いでしょうけど、この世界の聖武器と眷属器が存在する限り、時間は稼げます」
「お前の世界は……」

 グラスの世界は未だに四聖も眷属器も破損状態だ。

「覚悟の上……です。仮にこの世界との融合を阻止している間にも別の世界との融合を行うでしょう……その果てに相手となる世界に滅ぼされるかもしれません。私は……一度波に乗じて帰るでしょうけど」
「この世界に留まって戦わないのか?」
「私はあの世界の眷属器の勇者です。使命は遂行するまでですから」
「そうか……ところで気になったのだが、こんな終わりの見えない戦いを繰り返すのか?」

 正直、救いが無いようにしか見えない。
 盾の精霊は終わりがあって、救いがあるような言い方だった。
 もちろん、波とはどういう物かを概要的にしか教えて貰えなかったが、報酬があると言う事は、終わりがあるはず。

「私もその辺りまでは詳しくは無い。ただ、扇の精霊が教えてくれた。この戦いにもいずれ終わりが来る。神を僭称する存在にも、限度があると言う話です」

 敵の根負けまで、世界融合を阻止し続ける。
 いや……もしかしたら籠城戦のような、攻めてくる敵に対して味方を待つような戦いが波なのかもしれない。
 こうして、波への基本方針は固まった。

 次は聖武器と眷属器に関した問題だ。
 全ての聖武器、眷属器が力を合わせなければこれからの波を乗り越える事は出来ないだろう。

「グラスの扇と俺達の武器とは強化方法で繋がるのか?」
「……どうやら無理のようです。強化に対する互換はありません」
「そうか。じゃあラフタリア、フィーロ、他新しく眷属器に選ばれた勇者とフィトリア。それぞれの強化方法をヘルプで確認して説明しろ」
「は、はい!」

 ラフタリアが筆頭で、自らのステータスとヘルプを確認して行く。
 その工程でコンバートが作動して、俺達の武器が相互互換をする。
 これで眷属器は四聖が解放した箇所が開かれるだろう。
 かなり多いが、それぞれ聞いて試さないと強くならないのだからしょうがない。

「まず私からですね」

 ラフタリアが手を上げて説明する。

「えっと槌の強化方法は、武器合成とヘルプに書かれています」
「武器合成……」

 なんとなく想像できる物があるな。
 この場合はどれが当てはまるだろうか?

「武器のツリーにあるもっとも特徴的な専用効果を他の武器に付与させると言う物、らしいです」

 とりあえず強化が進んでいる霊亀甲の盾で実験してみるとするか。

 霊亀甲の盾(覚醒)+8 70/70 SR ブレス(慈悲)
 能力解放済み……装備ボーナス スキル「Sフロートシールド」「リフレクトシールド」
 専用効果 グラビティフィールド Cソウルリカバリー Cマジックスナッチ Cグラビティショット 生命力向上 魔法防御(大) 雷耐性 SPドレイン無効 成長する力
 熟練度 100
 アイテムエンチャントLv8 防御力10%アップ
 ドラゴンスピリット 防御力50 火耐性向上
 ステータスエンチャント 魔力30+
 ○ ○ ○ ○ ○

 確認する下に○と言うアイコンが出現している。
 ちなみにブレスシリーズの慈悲の盾は他の盾に……エンチャントは合成とは別カテゴリーのようだな。
 ブレスシリーズは強化とか出来ないが普通の盾と混ざって、性能を発揮させる。
 どんなに弱い盾であろうと、慈悲の盾分、付与されると思ってくれていい。

 とりあえずこの盾に、ソウルイーターシールドでも付与してみるか。
 ああ、慈悲の盾にスペルサポートと言う専用効果があるが、あれはクズの杖と同等の魔法を唱えやすくしてくれる効果がある。

 って、話が脱線したな。
 ソウルイーターシールドを合成!

 霊亀甲の盾(覚醒)+10 70/70 SR+ ブレス(慈悲)
 能力解放済み……装備ボーナス スキル「Sフロートシールド」「リフレクトシールド」
 専用効果 グラビティフィールド Cソウルリカバリー Cマジックスナッチ Cグラビティショット 生命力向上 魔法防御(大) 雷耐性 SPドレイン無効 成長する力
 熟練度 100
 アイテムエンチャントLv8 防御力10%アップ
 ドラゴンスピリット 防御力50 火耐性向上
 ステータスエンチャント 魔力30+
 魂食 ○ ○ ○ ○

 強化値とレアリティ増加もあるのか?
 ああ、ソウルイーターシールドの強化値とレアリティがリセットされた……。
 試しに他の強化したことのある盾を合成してみたけれど、武器の強さによって増加するかしないか、上限があるようだな。

 そう上手く行かないか……。
 というかこれで俺のスキル、リフレクトシールドって死にスキル化したような気がするのだが……。
 まあ、応用が効くからまだ良いのか?

「尚文」
「なんだ?」

 錬が何度も強化をしているのか、話しかけてくる。

「どうやらこれで合成するには素材の武器も回数が限られているみたいだ」
「そうなのか?」
「ああ、三回使うとウェポンブックの項目が暗くなった。変更も不可能だ」
「……大丈夫なのか?」
「素材さえ揃えれば、また点灯するみたいだから問題ない。後、これによって開く剣があった」
「まあ、ありそうだよな」

 強化を最大までした刀を鍛冶師に預けることで手に入る有名なローグライクの武器がイメージに浮かぶ。
 むしろ特定の法則で合成すると変化するあの最強の剣か?

「やっぱ一週間の合成か?」
「何を言っているんだ?」
「いや、月、火って曜日の」
「俺が試しにやったのはドラゴンに特攻の剣を一つにまとめた事で出た剣なんだが……」
「ああそっち?」

 錬が試しに剣を変化させて見せる。
 おお、凄く綺麗な装飾が施された剣だ。ドラゴンの鱗がきらめいて、カッコいいな。

「残念な所は、霊亀刀よりも基礎の攻撃力が低い所と、戦う相手だ。ガエリオンが嫌がりそうだし」

 谷子が思いっきり睨んでいる。そりゃあ親殺しの剣なんて持ってたら怒るか。

「Lv上げで使うかもしれないから良いんじゃないか?」
「まあ……なぁ」

 なんで竜に効く剣だけを纏めて合成したんだよとは突っ込まないでおこう。
 なるほど、槌は鍛冶師の側面を持つ眷属器と言う訳か。
 ……なんでラフタリアなんだろうな?

「どうしました?」

 ラフタリアに槌……ハンマーか。
 俺が村の連中とデートとかしてたら怒ったラフタリアが1tハンマーとかに変化させて殴りかかってくるのだろうか?

「何か変な事を考えてますね」
「それで俺を叩くなよ」
「なんでナオフミ様を槌で叩かなきゃならないんですか! それとも叩かれるような事をしているんですか?」
「将来、村の連中やメルティ相手に色々としている最中にありそうだと思って」
「しませんよ! ちゃんと話をしたじゃないですか!」
「まあ、そうだよな」

 考え過ぎか。
 というかツッコミ体質のラフタリアにはぴったりなのかもしれない。
 ピコピコハンマーをイミアの叔父に作らせてコピーさせよう。
 それなら……多分痛くないし、間違っても1tハンマーにならないよう注意しよう。

「また何か考えてる……」

 ラフタリアが思いっきり怪しんでいる。

「さーて、次行ってみよう!」

 色々と面倒なので俺は話を逸らした。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ