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途中から(と言ったって比で表せば7:3の割合)繭→佑璃視点に変換されます。
その壱拾灸 一雫涙待機時間延長戦
「な、んで………?」

 東塔のいつもなら神楽さんが一人がけのソファに座っているはずの部屋の中はカラッポだった
 もう三時間も前から委員会の人は誰一人、部屋に来ることはなく 
 俺は一人でただ窓の外から聴こえて来る部活動に励む生徒の声を聞いているだけだった
 一人で呟いた声は、虚しく床に転がる
 拾い上げてくれる人なんて、いるはずなかった
  
 もう二日も、神楽さんはこの部屋に現れていない

 というか、クラスにも顔を出していないようだった
 昨日、初めて神楽さんが放課後の東塔から消えた
 俺は今日、もしかして教室には姿を見せているだろうと思い、三年生の教室まで向かったのだが、そこには誰も座っていない神楽佑璃の席がただぽつんとあるだけで、探していた顔は見当たらなかった
 神楽さんのクラスの人は、普段は東塔に居ることが多いため、教室にいて一緒に授業を受けていることのほうが少ないと言っていた
 そういえば俺は、神楽さんが授業らしい授業を受けているということを考えたことがなかった
 なぜかというと……。 と言って、ひとくくりに出来るような単語では説明出来ない 

 簡単に言うと、神楽さんは毎日学校にきては気に入らないモノを正し、委員会にとって良い人材が居ないかを隈無く調べ、おまけに不良どもを更生し、行事や様々な学校活動の指揮をとっている
 毎日朝と放課後に見回りをかかさないのが、几帳面だなぁと俺は思った 

 普段からその所為で授業に出る暇などないのだろう
 というか、サボっても別に神楽さんに支障が出ることなんてないんじゃないか?と考えてしまう俺の思考のほうが間違っているのだろうか

 理事長の孫だからとか、そんな理由だけでサボっている訳ではなく、きっと授業なんて受けなくても、あの人は大丈夫なのだ。と なんとなく考えてしまうのだ

 ……というか、そんな理由で授業をサボるなんてこと、神楽さんのプライドが許さないと思う。
 

 でも、そんな神楽さんがもう二日も学校に来ていない


 学校大好き!ってな訳じゃないだろうけど、一日もかかさずにやっていた見回りをしないなんてこと、本当にあるのだろうか?
 何故か俺には、そのことがひっかかって喉元をするりと通らないような感じがするのだ
 何かがおかしい、と自分では思うくせに、その『何か』が見えない
 風邪なのか、それとも別の用事で休んでいるのかのすらわからなかった
 情けない、と心の中で呟いてしまった台詞を、もう一人の俺が揉み消した
 神楽さんのクラスの人に聞いても、聞かされていないと言っていた

 何故かわからないけれど、俺は昨日から神楽さんの帰りを待っている

 何故か、という言葉はどこか違っているのかもしれないけれど、今はこの言葉しか思い当たらなかった
 稜真には、
「まぁ、気長に待てば?どうせ5日後には卒業式でしょ、」
 と言われた
 
 何故か“卒業式でしょ”という稜真の言葉が、胸に突き刺さる 
 どうしようもない不安感にも似た焦燥感が、俺の中に在った
 それがどうしてかなんて聞かれたとしても解らない

 5日後には、神楽さんと別れるって何度も何度も言い聞かせてた

 今頃こんな言葉で揺らぐようなはずじゃなかったのに

 もう会うことはないんじゃないか。話せる時間もないんじゃないか。
 そんなことを考える度に、何故か時間が惜しくなった
 昨日はすぐに教室を飛び出して、この部屋まで走ってきた

 どんなお茶をいれようか
 どんな話をしよう?
 もしかしたらもう部屋に居るかもしれない
 昨日の言葉の意味は聞かないでおこう

 ―――――――きっと神楽さんは、自分の言った言葉の意味は随分軽いものだと思っているはずだから

 俺に向かって言った言葉じゃない、そんなことは言われた時から解ってた
 ちょっと期待したかっただけなんだ。本当は、そんなこと塵にもあるようなことじゃないから

 でも神楽さんは、この部屋に居なかった
 
 溜息をついて、俺はイスに座った
 そんなことを昨日もやった気がする。そう思うのに、あまり時間はかからなかった
 この広い空間に一人でいることが、無性に耐えられない
 一人でこの部屋にいる時間がこんなにも長く感じることを、俺は今まで全く気が付かなくて、神楽さんはいつもどんな風にここに居るのかを考えてた

 良く毎日ここに、何時間も一人でいられるなぁと、呟いてみる

 そんなことを口にでもしないと、5日後のことで胸が締め付けられそうだったから
 ――――――いつになったら、ちゃんと声が聴けるんだろう?
 呟いた声すら、今の俺には頼りなかった



 ***



 僕は何をしているんだろう?
 そんな事を心の隅で独りごちたのは、その日の太陽がもうすでに姿を消そうと真っ赤になっていた頃だった
 一昨日の自分の発言が、まさかここまでのダメージになるだなんて予想もしていなかったから、久城と顔を合わせ辛くなったのも一入だ
 適当に家で出来てしまいそうな書類を片付け、学校に居るはずの理事長に5日後の内容を書き記したファックスを送る
 虚しく響く電子音が、嫌にリアルに感じられて、溜息をつきたくなるような衝動が襲って来た
 そんな気分を払い除けて、僕はカーテンを閉めることにした
 掴んだ布が、ふわりとした音を立てて、僕の掌の中にくしゃくしゃになる

 もう終わりにすると決めたのに、

 ふと、その言葉が過った
 一昨日のあの放課後から、そればかりが頭の中を通過して止まない
 何度も忘れようと決めた顔が、隅にちらつくのだ


 ―――――止めてくれ、お願いだから その顔で、僕に笑いかけるのは止めて


 いくらそう願ったところで、それが止まることも、進むことも無い
 永遠に続いていきそうな鼓動が、左胸で熱くなっていくように

 僕は無意識に泣いていた

 どうしてかもわからない
 ただ、本当は君に会うのが怖いだけなんだ

 ……逃げてるのかもしれない、

 そう思う度に、近づいてきた卒業の日が、僕の首をそっと掴むようにして在った
 もう見られなくなる
 僕がそう思うのに、そう時間はかからない

 イギリス行きのチケットを見つめたまま、僕の視線は外れなかった

 さようならを言わなくちゃいけないね、
「―――――他でも無い君に、」
 僕の涙は乾かないまま、ポタリと落ちて、足下を濡らした 
ななななななんとっ
ユニーク6000アクセスとっぱぁ!!!!!してました!
(※さっき気が付いた※)←

ありがとうございますありがとうございます(泣)
つか、PVは二〇〇〇〇越えッ
うひょーっ!?って、さっきまで唸って(?)ました(●´∀`●)

いやぁ、ありがてぇ話ですな(´`)<ホロリ

ほんと、感謝感激です。ありがとうございますを噛まないで五回ほど早口で言えるほど、今テンションがやばいですね←

次回も気合い入れますので宜しくお願いします(^q^)/

つか、啓至のブログから個人的にコメントを伏せて送ってくれる方、ありがとうございます
あんなマイナーなのよく見つけられたなぁって驚きました(笑)
嬉しいので、密やかにわからんように返してます(笑々)

啓至のブログは、『僕へつづく道』というもうわけわかんねぇ感じの、もう素全開やつですね!はい。

よかったら暇潰しにでも遊びにいらしてくださいな

その中でも小説いくつかやってます
どれも止まったり進んだりな気まぐればっかりですが、←

ほんならまた次回もよろすくおねがいします!!
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