52ページ目!ジュリエッタvs鈴鳴!ラウンド2!
ドーン! と、爆発音がどこからか聞こえてきた。音の大きさから察するに結構近い場所で起きたものと見られる。
立麻と白は爆発音に気付いた。吸血鬼の美女達やロミオも外見では動揺している。
「なんだあ? 今、どっかで爆発音が聞こえたような……」
立麻は完全に酔っ払っていた。酒で酔ったのではなく、美女達の谷間に酔っていた。
白は酒で酔ったようだ。が、法的に言えば完全に違法である。未成年の飲酒なので。
「きっと、それは花火でしょう」
ロミオは笑顔ですかすがしくそう口にした。
「花火? ……いッっ!!」
歪む視界。
どこか異次元を連想とさせる映像が生き物のように動き歪んでいた。
全身を襲う重い何か。立麻は床に落とされた。時を同じくして白も落ちる。
卑屈な笑い声が床で平伏す二人の上空からいやらしく響き渡る。
「えぇ、人間の死を祝う。ね」
「お前、まさか……」
魔術師なのか――と訊く時既に、立麻も白も意識を失っていた。
その国では神隠しが多発する。
発見された時は、見るも無惨な形で発見されるようだ。
ロミオは懐かしむような淡い声で呟く。
「もうすぐ復活させてあげるからね。我が信愛なる――」
――ジュリエッタは、鈴鳴を睨みつける様子もなく、ただただ無表情で前方を見ていた。
もはや、鈴鳴を見ているのかさえ怪しいくらいだ。
鈴鳴は背後を確認する。
それは、石で造られた柵だ。
ところどころ欠けた部分があり、大雑把で荒削りな雰囲気がある。
強度は期待できないだろう。
(ワタシを外されたら厳しいネ……。いくら鍛錬をしているワタシでも)
鈴鳴は地面を見た。
深く毒々しい霧が視界を阻む。
大半は芝生が埋められているが、これでは地面に何があるか分からない。
(鍛えられない箇所を打ったら命がナイね)
迂濶に飛び降りれない。が、かといってこのままだと分が悪い。
(場所を移動するにも、何がどこにあるかなんて分からナイよ……)
と、鈴鳴が何かに気付いたようだ。
床を強く踏みつける。
ジュリエッタはその行動が解せぬのだろう。首を横に傾げていた。
傾げたままの状態でその奇妙な光景を観察している。
(この地面の音の響きからして――ここは二階より上!)
気付けば、鈴鳴は大きく拳を上に上げ、地面に向けて叩きつけていた。
生身の拳で地面が割れるはずがない。が、鈴鳴は違うようだ。
地面に大きな穴が空いている。半径五メートル内に複雑な亀裂が走り、ごっそりと地面が抜け落ちた。
同時に鈴鳴は“二階“へと降り立った。計算通りの安定した場所へと。
すかさず城内に侵入し、ジュリエッタのいた三階の部屋まで向かった。
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