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  雨の死神 作者:翡翠
眠る力
3句 死神から貰った力
「…その力は何でも出せる力。」
「何でも?」
「…要が望めば何でも出る。」
「分かった。」
要は集中する。

俺が望む…俺は、死魔こいつを倒す力がほしい。

「…そうか、なら私がやろう。その力を。」
「はぁ?…。」
「…。」
「!?…。」
雨神が要にキスをする。

ドクンッ!
「!?…。」
要の手から剣が出てきた。
「なっ!…剣?」
「…要にはよく似合っているな。」
「そうか?まぁ良い!」
「グワァァァァァァァァァァ!!!!!!」
死魔が叫ぶ。
「…お前の力を発揮しろ。」
「分かってる!!」
要は剣を強く握る。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ジャキッ!!!
「グワァァァァァァァァ!!!!!」
死魔は真っ二つになって、血を流して倒れて消えた。
「…やったのか?」
「…あぁ、よくや…。」
ガクッ!
「雨神!」
雨神が突然しゃがみこむ。
「…大丈夫だ、ただ力を使いすぎただけだ…。」
「そうか?なら、いいけど。」
雨神は立ち上がる。
「…それで、要は家に帰るのか?」
「あっおう、雨神は?」
「…私に家など無いが…今は雨が降っている傘。」
「あっ…これ、昔俺が…。」
要が傘を見て言う。

「捨てないで居てくれたんだな!ありがとな!」ニコッ
「…別に、気に入っただけで…。」
「まぁ、だけど、ありがとう!」ニコッ
「…いいから、さっさと帰れ。私は要の見張りをしている。」
「はいはい!じゃあな!雨神!」ニコッ
「……。」
そして、傘が無くなった途端に、雨神に雨が掛かった。
要を見ると、まったく濡れていなかった。



「…傘が無いと、自分自身じゃいられない…。」
雨神の体が少し震えているように見える。
そして、いつしか雨神は消えていた。




「……。」

あの時も、何も無い私に、あの子供が話しかけた。

こんな化け物みたいな私に、傘を渡してくれた。

嬉しかった。

こんな人間もいるんだなって思えて…。


「要…。」
雨神はビショ濡れになりながら、一人で歩いていた。


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