空虚な夢
どれほど空を見上げたのだろう...。
世界に意味などなくてそれでも世界を想う自分がもどかしくて仕方が無かった。
闇が満ちて、光がある。それは絶対だ。
この世界にも闇と光は存在する。闇の俺は光を想った。
届かない夢を。
「君は何を望む?」
そう目の前に現れた男は問うた。
望むもの?この世界に何もないのだ。望むものなど無い。そう男に言った。
「では何故涙を流すんだい?君が何も欲しないなら涙は溢れはしないよ。」
理解、意味、そんな言葉もわからなかった。何も無い世界にあるものはないから、欲とはなんだろう?そして...自分とはなんなのだろう?自分はなんのために生きるのだろう?
「君に意味をあげよう。私と共にくるがいい。君は意味が欲しいのだろう?」
意味、意味...。そんなものない。でもこの男は笑うのだ。俺を見るのだ。俺は...
生きたい。
何故かはわからないが。
そうして、アランカルに俺はなった。意味をくれた藍染様。彼を守ることが俺の生きる意味。そうだろう?
だがあいつが現れた。
笑う。笑う。花のような女。目が離せない。離したくない。
この痛みが心の痛みならばなんと美しくて遠いものなのだろう。
この痛みが俺を殺すなら、殺して欲しい。
それが....心なのだろう?
「さん!ウルキオラさん!」
「......。」
いつの間にか井上織姫のソファーで寝ていたようだ。覚えていない。
「どうしたんですか?お昼寝の時間にはウルキオラさん、私より早く起きてくれてお茶をいれてくれるのに...。」
「夢をみたんだ。」
「どんなですか?」
「......いつか意味のある夢だ。」
女が理解ができないというような顔で俺を見た。ああ、もう。
離したくない。
「ウルキオラさん...?」
俺は女を抱き寄せた。女の心臓の音が聞こえる。早く、小さく、大きくも感じた。
「望むものか....。」
「??」
望むもの...そんなものない。
きっとそれは手に入りはしないから。
この空虚な世界に意味があるなら、俺はそれだけでいいのだろう。
そして彼女が笑うなら望まなくていい。
「女。今何を思った?」
「えっ?....恥ずかしいですけど...嬉しくて温かくて....ウルキオラさんを感じます。」
「....そうか。」
俺は少し笑ってみた。練習はしていてもうまくできない。それでも女は俺を見て笑う。
ふと俺は想った。
何も意味のない世界を。そして彼女と見る月なら、意味が芽生える気がした。
藍染様と出会ったときのウルはきっと泣いていたと思うんです。姿は作者様書いて欲しいです。
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