母さん、満月だね。 そうね。 でも空は真っ暗だね。 そうね。 ねぇ母さん、父さんはまだ帰ってこない? そうね。きっともうすぐ帰ってくるわ。 ただいま ほら帰ってきた。 ただいまユト。 おかえりなさい父さん。 おかえり貴方。さぁ、ユトはもう寝なさい。 うん。おやすみ父さん、母さん。 どうして?私は貴方を愛してる。 俺も愛している。けれどもう… …父さん?母さん? ドアの隙間の僕の瞳に映ったものは 赤い赤い水しぶき ごとりと床に倒れた母さんの細い体 それは父さんが母さんを殺した満月の夜の事。