小説ゼルダの伝説 時の歌がきこえるPDFで表示縦書き表示RDF



ムジュラの仮面ベースです。
長さも丁度短編っぽい感じで読みやすいかとは思いますが……


小説ゼルダの伝説 時の歌がきこえる
作:かく@zld



 あなたはもう、このハイラルから旅立ってしまうのですね。
 ほんの短い間でも、このハイラルであなたと過ごした日のことは、決して忘れません………………。
 そしてまた、いつの日かあなたと出会える日が来ると私は信じています。
 その時が来るまであなたにこれを……。
 あなたの旅が無事であるよう……祈っています。
 もし何か起こったら、この歌を思い出して。
 あなたと出会った思い出の歌を。


 ――――時の歌
 
 
 時の女神はあなたを守っています。
 


 §


 ――――時の歌が聞こえる。
 彼と出会った思い出の曲。記憶の片隅に残る、この旋律。
 ほんの短い間でも、彼と過ごした日のことは忘れない。
 そしてまた、いつの日か彼と出会える日が来ると信じている。
 その時が来るまで。
 彼の旅が無事であるよう……祈る。
 もし何か起こったら、彼の名前とこの歌を思い出そう。
 少年剣士の名は確か――――


 §

 
 ――――鏡の中には、幽霊が住んでいる。
 有機的な現実の世界と、無機的な鏡の世界。有機的な世界には有機的な生きものが、無機的な鏡の世界には無機的な生きものが住んでいる。無機的な生き物とは即ち、神や天使や妖精、悪魔や堕天使や怪や幽霊。
 彼女が小さい頃にお姉さんが読んでくれた絵本には、鏡の中の生きものがたくさん登場した。
 今でも鏡を見ると、そこに何かが映っていないか探してしまう。
 現実と全く同じ世界を映しているのに、そこに映る世界は現実と正反対。
 鏡とは不思議なものだ。
 人は直感的に思う。鏡の中には何かがいると。
 ――――なら、オバケが出てくるあの『月』は。
 鏡ということになる。
 太陽を映す丸い鏡。だが、この鏡は特別だ。
 夜空に浮かぶこの不気味な鏡は、普通のそれと比べて異常に大きかった。今にも落ちてきそうなほどに。
 そして、特別なのは大きさという、それだけではない。
 月の持つ妖しげな魔力。それが月という名の『鏡』を特別なものにしている。
 異常な鏡は、そこに映る異常なモノを現実世界に呼び出す。
 ――――きっと今日も。
 月からやってきたオバケ達は、彼女たち姉妹の経営している牧場を荒らすだろう。牧場の経営は、姉妹の生活の生命線だ。それを荒らされるなど、冗談ではなかった。
 だが、成長したとはいえ、彼女はまだ子供だ。あの、この世ならぬモノたちを追い払うことなど、少女に出来るわけもなかった。
 指をくわえてみているだけ。彼女は、今の自分をそう評していた。 
 冷たい夜。だが、月の光が地面を照らしているせいで、そこまで暗くはなかった。ただ月の光は決して優しい銀色ではなく、妖しい紫色だったが。
 ――――ほら。
 少女の頭上にある、圧倒的な存在感を持った不気味で巨大な月。それが、まるで水晶で出来ているかのように、一層妖しく輝いた。
 その輝きの中から、異様な『物体』がずるずるとこちら側にしみ出てきた。
 それは、闇の中に黄色い目を光らせ、身体そのものはローブで隠している謎の存在。紛れもなくオバケだった。
 それはなすすべもなく立ちつくす少女に向かってまっすぐ降りてきて――――
 
 と、その間に割って入った影が一つ。少女は目を見開いた。
 影の正体は、闇によく融ける深緑の衣を纏った剣士風の少年だった。彼は少女を庇うようにソレの前に立ちはだかると、手に持っていた弓を構え、矢を引き絞って、放った。
 破魔弓から放たれた一筋の光は、冷たく澄み切った夜の空気を切り裂き、ソレへと吸い込まれていった。 そして、弾ける。
 その瞬間、射られたソレは花火のように目映い光を放って霧散し、少女達を照らす。
 少女が今まで見たこともないような、激しく鮮烈な光景だった。
「すごい……」
 少女は、唖然とした表情で呟いた。目の前にいる自分と同じ年頃の、しかし自分よりも遥かに強い力を持った少年。
 少女は、その少年に見覚えがあった。確か、自分の牧場へどこからか迷い込んできた馬の、持ち主だった少年だ。持ち主が現れるまでの間は、馬の世話は彼女がやっていたため、少年はいたく感謝していた。
 今彼女を助けてくれるのは、その恩返しだろうか。
 少年が振り返って少女を見た。
「矢を、持ってきてくれないか?」
 彼は少年とは思えないほど大人びた口調で言った。「まだ、敵は来る」
 見ると、妖しの月から先ほどのソレと同じオバケが二体、三体と次々と飛び出してきた。少年は次から次へとソレらを光で撃ち抜いていくが、矢筒の矢はそれに反比例して減少していった。
「わかった」
 少女は、少年に替えの矢を渡すために、自宅をひっくり返した。
 ふと少女は疑問に思う。
(矢は普通のやつでいいのかしら)
 少年の放つ矢は全て聖なる光を纏い、実体のない怪を消滅させる。
 少女が今し方見つけた矢は、何の細工もないただの矢だ。それを使っても大丈夫だろうか。
 だが、考えている暇はないのだ。少女は急いで、戻った。
 と、少女の背を、不思議な旋律が追いかけた。
 
 
 少女が矢を探している間にも、月から現れるオバケは数を増し、今や『無数』と表現しても語弊がない程の大群となっていた。
 少年はその中で一人奮戦していたが、もはやソレを射るための矢は尽きかけていた。
 この幽霊とも言える怪たちは、そこまで危険な存在ではないにしろ、彼女を怖がらせるには十分過ぎた。
 少年はため息と共に薄く笑い、ポケットの中からオカリナを取りだした。
(ゼルダ…………)
 少年にオカリナを託した気高き王女は、偉大な魔法使いだった。そいてやはり王女から託されたこのオカリナもまた、凄まじい魔力を秘めていた。
 その力は時空をねじ曲げるほど強力で、本来はあってはならない力なのかも知れなかった。
(出来るだけ使いたくはないんだけど)
 だが、リンクはそれを、吹いた。
 不思議な旋律が、世界を包んだ。
 途端に、攻め込んでくる怪の動きが止まったように見えた。いや。
 正確には、『時間』だけが異常な数を重ねていくかのような…………………………


 と、
「持ってきたわ!」
 息を乱しながら少女が戻ってきて、手にした矢束を少年に渡す。
 少年がその矢を放つと、再び光がオバケを撃ち抜いた。
 彼女が危惧したような、矢の種類は問題ないようだ。あの光の矢は魔法の力で放たれているらしい。
「リンク……頑張って」
 少女が、初めて少年の名を呼んだ。
 さすがに応えはなかったが、横から見るリンクの顔は微笑んでいるように見えた。
 その横顔を、黎明の光が照らす。
 あまりにも早すぎる夜明け。彼女が家の中に入る前、先ほどまでは深夜だったのに。
 彼女が矢を探している間にそんなに時間が経っていたのか、もしくはもっと別の理由があるのか……彼女には分からなかった。
 だが、そんなことは今は関係ない。
「もうすぐ、夜明けよ!」
 夜の間だけ彼女を苦しめる、月とオバケ。その、彼らの時間はもうすぐ終わりを告げようとしていた。
 少年が、その最後の怪を霧散させると、太陽が姿を見せた。
 月の魔力が、急激に失せていく…………


「ありがとう!」
 少女はリンクの手を握って言った。彼がいなければ、今頃自分たちは、そしてこの牧場はどうなっていたか。
 リンクは、照れくさそうな表情はしているものの、無言だ。
 彼女はまだリンクと会話らしい会話をしていない。もっと色々話したいのに。
 自分が何か彼の気を悪くするようなことを言っただろうか。それとも彼は、人と喋るのが嫌いなのだろうか。
「ところで、なんだかすごく早く夜が明けちゃった気がするのよね」
 無言による間を作らないように、彼女は続けて言った。
 本当に、間の時間が切り取られたかのように、魔の夜はあっという間に過ぎた。彼女はそれには彼が何か関係しているような気がした。
 だからこその彼女の言葉だったのだが、それにもリンクは応えなかった。
 ただ、薄く笑って、ポケットからオカリナを取り出した。少女は目を見開いた。薄青色をしたオカリナ。
 少年がオカリナを吹くと、不思議な旋律が再び世界を満たした。
 しかし、先ほど彼が吹いた曲とはまた違う旋律だった。
 自分が、時間の奔流の中に投げ込まれたような、そんな旋律。
 ――――時の歌
 聞いている彼女の脳裏に、唐突にその単語が浮かんだ。そしてそれは、確かに正しい表現のように思えた。
 なぜなら、確かにリンクと少女は今、時の中にいたから。
 彼も彼女も、時の中を落ちてゆく。もう周囲は全く見えず、ただ白い霞のような空間…………いや、時間があるだけだった。
 彼女には、自分が何処に行こうとしているのかは分からない。
 少女は、同じく時を落ちてゆく、自分を助けてくれたまだ幼いながらも勇敢な剣士の表情を見ようと思った。
 しかし彼女には、彼の表情を見ることは、出来なかった。


 最初の日の朝へ。


 §


 最初の日の朝。
 初めてこの地にやってきた時を、リンクはこう呼んでいた。そして、この呼称には別の意味合いもある。
 この日から三日後、月が落ちてくる。
 天空を占拠しているあの巨大な月は、地上にある全てを喰らうつもりなのだ。
 勇者として、力ある者の務めとして、邪悪な月は止めなければならない。
 リンクは、時のオカリナをポケットに戻した。

 時の歌を吹くことで、月が落ちてくるまでの三日間を何度も繰り返すことが出来る。
 無限に与えられた時間。別の言い方では永遠とも言える。
 だが、一度時間を戻すと、リンクが出会った人や、助けた人、全てなかったことになる。
 最初の日の朝には、リンクは誰にも会っていないし、誰もが苦しんでいて助けを求めているのだから。
(あの少女……確かロマニーとか言ったっけ)
 リンクと離ればなれになった馬のエポナを世話してくれていた少女。リンクはそのお礼に、彼女を助けた。
 だが結局は、時を戻すことでそれらは無かったことになってしまう。収穫は、エポナの居場所が分かったという、ただそれだけだ。
 月を止めるという大義を背負っている以上、時を戻す度にロマニーを救ってはいられない。
 いくら時を旅することが出来ても、結局身体は一つなのだ。
 そこで何をしようと、どんなに人と仲良くなろうと、時を戻すことで全ては無に帰す。時のオカリナは決して万能ではない。
 自分のしていることはなんなんだろう…………そう思う。
 空から落ちてくる月を止める。それは分かっている。だがリンクはその為に、自分の方が逆に『時間』に操られているような気がしてならないのだ。
 リンクは『時』を恐れていた。
 無情にも全てを流してしまう、時間が怖かった。
「だからアナタは、人との関わりを避けようとしている。そういうことですね」
 後ろから、声がした。リンクは振り向いた。
「ですが、そんなことで月を止めることなど出来るのでしょうか。人から逃げていて、大事を成すことが出来るのですか」
 そう言う声の主を、リンクは知っていた。
 幸せのお面屋。ある意味では月が落ちてくる原因を作ったと言ってもいい人物だ。正確には、彼の持っていたとある『仮面』が全ての元凶なのだが。
 切れ長の目に、いつも口を三日月のように開けて笑っている、不気味な存在。
「お面屋さん……」
 だがリンクは、不思議と彼に対して嫌悪感やそれに類する感情は沸かなかった。
 それは、彼がリンクの境遇を知っている数少ない人間の一人なのだからだろうか。
「アナタ、牧場の少女を助けたようですね」
 何故かお面屋だけは、リンクが時の歌を使って時間を戻しても記憶を失わない。それどころか、リンクが何処で何をしているか、彼は全て知っている。
 お面屋は怪しい男ではあったが、リンクにはそれが何故か気にもならない。
「ロマニーですか……。でも、彼女も、もう僕のことを忘れているはずです」
 ため息を吐いて、リンクは言った。
 誰とも絆を作れない。そんな状況が、リンクを追いつめているということだけは確かだった。
 ――――孤独な勇者。
 唐突にリンクの脳裏に浮かんだ言葉。しかし同時に、リンクが常に思っていたことでもあった。
「そうですか……。私はそんなことはないと思いますがね」
「どうしてそんなことが言えるんですか。最初の日には、僕は確かに誰とも会っていない。そこに時を戻すんですから、誰も僕のことを覚えているはずが、ないんです」
 なぜこの人はそんな無責任なことが言えるのだろう、という響きを持ったリンクの言葉だったが。
「人の絆は、時を越えます」
 お面屋は無表情だったが、その言葉は確信に満ちていた。
「現に私は、アナタが何回時を戻そうが、ちゃんとアナタのしてきたことが分かるじゃありませんか。他の人だって同じです。
 前世で縁のあった人とは現世でも縁がある。これは、それにも通じます。
 遥か昔のことだろうが、逆に未来のことだろうが、どの時間軸のことでも同じなのですが…………一度出来た絆は永遠のものなんです。
 あの少女…………ロマニーも、確かな記憶ではないにせよ、きっとアナタのことを覚えているはずです。それが絆ですから。
 『時』とは、本来アナタが恐れるようなものではないのです」
 聞きようによっては綺麗事にしか聞こえないお面屋の言葉。だが、それが不思議なことに心に直接響くのだ。それはお面屋の力なのかどうかはともかく…………。
 確かにリンクは、繰り返される時間そのものを恐れている。
 だが同じ『時』を歩むときも、それは同じように見えて、同じでない。少しずつそれは変化している。
 それは、確実に動いている月が止まっているように見えることにも似ている。
 どんなに長い夜でも、いつか夜明けはくるのだ。
 リンクが歩んだ時の軌跡…………それが運命を少しずつ変えていた。
 彼は同時に二カ所に存在することは出来ないが、あらゆる時間で築いた絆――――それが、運命を変える力となる。
 人に忘れられることを恐れ、人との関わりを断つのは簡単だ。だが、それではたとえ永遠の時間が与えられていても何の解決にもならない。
 お面屋はそのことを言いたかったのだろう。
「この三日間をかけがえのないものにするか、何もしないか……それは、アナタ次第です」
 それが結局、月を止めることにも繋がるのだ。
 そして月を止めることは、この地に生きる全ての人に希望を与えることになる。
「アナタに言いたいことはただ一つ。人を、信じなさい」
 幸せのお面屋の言葉は、癒しの旋律となって、歌となる。お面屋と少し話しただけでこんなにも心が晴れ渡る。思えば…………リンクにかけられた仮面の呪いを最初に解いてくれたのもお面屋だった。幸せの、という名を使っているだけのことはあって、彼には人を癒す力もあるのかもしれなかった。
 ――――時の歌、か。
 と、リンクは、ある場面を思い起こしていた。自分が生涯をかけて守りたいと思ったゼルダ――――彼女から時のオカリナを貰ったときのことを。
 "もし何か起こったら、この歌を思い出して"
 ゼルダは、リンクにそう言った。時の歌は、ゼルダがリンクの旅の無事を祈って教えた歌。彼女との思い出の歌。大切な、思い出。
 "時の女神は、あなたを守っています"
 ゼルダはこうも言った。時の女神が本当にいるのかは分からない。だが本来、『時間』というものは恐怖の対象となるべきものではないはずだ。
 リンクは、もう一度ロマニーを見に行こう、と思った。見るだけで良い。ほんの少しの間だけだが、確実に少女と少年の間には友情があった。だから、見に行く。
 リンクは孤独な勇者ではなかった。それどころか、誰よりも多くの絆を見つけられる可能性を持った少年だった。
 人を信じよう。そう思う。
 


 §

 
 恐ろしい月。太陽の光を映す、鏡のような月。今にも落ちてきそうな大きな月。
 その魔性の鏡は、現実にはないオバケをこちらの世界に呼び出す。そのオバケは、ロマニーの牧場を荒らす憎き敵だった。
 ロマニーは、その、夜に牧場を襲うオバケを退治するために、弓の練習をしていた。
 ロマニーは、あのオバケには弓が効くと思った。いや、それはほとんど確信に近かった。
 それには理由がある。
 ロマニーは、夢をみた。夜の闇にとけ込むような緑の服を着た、少年の剣士に守って貰う夢だ。剣士は、襲いかかってくる魔物を次々と弓と剣で追い払っていた。特に記憶に残っているのが、剣士の放つ光の矢が魔物を霧散させた光景。
 その魔物が、今ロマニーの牧場を荒らしているオバケに酷似していたのだ。
 所詮夢の話、そう片づけられないような、そんな現実味がその夢にはあった。いや、それは単なる夢ではなくて、確かな記憶として彼女の心に刻みつけられていた。…………そんな気がする。
 だから、ロマニーは弓を習う。今夜、その剣士が助けに来てくれるかどうかは分からない。自分が強くならなければならない。
 夢で剣士の弓使いを見ていたからか、それとも夢の中で自分自身が矢束をつかんだ感触があるからか、初めて弓を使うにもかかわらず、ロマニーはそれなりの腕を有していた。
(これなら、あのオバケを追い払えるかしらね)
 と。
 後ろで馬の嘶きが聞こえて、ロマニーは振り向いた。そこに、『あの』剣士がいた。
 彼はロマニーに一瞬微笑むと、きびすを返して走り去ってしまった。
 一瞬だけ見えた剣士の顔。それは、夢に出てきた、ロマニーを救ってくれた少年にそっくりだった。
 少年が去ると、どこからともなくオカリナの音色が聞こえてきた。周囲が時の奔流の中に投げ込まれたような旋律。ロマニーはこれを聞いたことがあった。
 それに耳を澄ませていると、失った記憶が甦るかのようで………………。
 ――――少年が時の歌を奏で、周囲が時間に飲み込まれ、二人は時の中を落ち………………。
 そしてロマニーは思い出した。これはあの剣士の奏でるメロディーだ。

 
 ――――時の歌が聞こえる。
 彼と出会った思い出の曲。記憶の片隅に残る、この旋律。
 ほんの短い間でも、彼と過ごした日のことは忘れない。
 そしてまた、いつの日か彼と出会える日が来ると信じている。
 その時が来るまで。
 彼の旅が無事であるよう……祈る。
 もし何か起こったら、彼の名前とこの歌を思い出して。
 少年剣士の名は確か――――リンク。
 
 
 
 §
 
 
  ――――流れてゆくもの。それは時。
 それは川を流れる水のよう。

 ――――落ちてゆくもの。それは時。
 それはさらさらと落ちる砂のよう。

 ――――刻まれるもの。それは、時。
 それはかちかちと鳴る針のよう。

 ――――そして、時は歌われるもの。
 かちかちと時計の針は戻り、さらさらと落ちた砂は掬われて、川の水は源泉に遡る。
 聖なる歌が、運命を、変える。


 
 
 
 
 
 
 


『詩』を意識しすぎて文章になってない部分が多々あります。
直そうとは思いましたが、修正に時間が裂けずに……時のオカリナが欲しい!!

テーマはもちろん時間。もっとダークな解釈にしてもよかったんですが……今回は前向きな解釈で。
このテーマはそれだけで何作も小説が書けるほど奥が深いんで、もっと別の種類もこれから書けたらいいなとは思います。

前作とは違って今作は幸せのお面屋さんは優しい人です。
物語の核心や不可思議な部分は全部彼のせいに出来るところがムジュラのいいところですね(苦笑


http://zldpori.ehoh.net/
何もないけどホームページの方もよろしく













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