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マヤ文明の裏事情
作者:東野佳奈子
楽しんでご覧ください。
 これまでに数多くの予言をし、見事に当ててきたマヤ文明。
 そして、ついに地球が滅亡するという年、2012年がきてしまった。そして、昨年10月末にも滅亡説が仄めかされた。だがそれが当たることはなく、今現在に至る。
 そこで考えた当時のマヤ文明の裏事情。もしかしたら、当時こんなことがあったのかもしれない――。

 それはもう何百年も何千年も前の話。
「ねえねえ、そろそろやめようよ、マヤカレンダー作るの」
 一人の男(ここではXにしておこう)が地面に何か文字を書きながら作業をしているところに、別の男(Xに倣ってYにしよう)が声をかけた。
「ううん、いや・・・・・・そうだな。代わってくれよ、カレンダー作り」
「えー、面倒だからやめて飲みに行こうぜって言ったじゃんかよ」
「だって、作らなくちゃならんだろ、どうせ必要になるものなんだしさ・・・・・・」
「いいよ、だっておまえ作り始めてもう何年目のやつ書いてるんだよ」
「一応、2012年目」
 Xは書きながら答えた。Yはため息をついて頭の後ろを掻いた。
「なあ、おまえなあ。地球が2012年も続くと思うか? その頃には俺らはいないわけだけどさ、絶対地球無いってば。それぐらい分かるだろ。続くわけねえってば」
「そうかなあ・・・・・・」
「そうだよ。 だーかーらっ。飲みに行こうぜっ」
 Xは木の棒を投げた。そして地面に大の字に寝そべる。Yは傍らにおいてある大量のカレンダーに目を移して、ため息をついた。
「こんだけ地球続いたら、俺褒めるわ」
「どこに飲みに行くんだ?」
「すぐそこのマヤマ庵。近場でいいだろ、おでんだってあるし」
「そうか。酔いつぶれるなよ」
「そっくりそのままおまえに返すぜ」
 ――翌朝。
「うっ・・・・・・やべえ、二日酔いだ」
 Xは洗面所にいた。Yはその背中をさすって促している。
「もういいよ、カレンダー、マジで。な?」
「あー、もう作らねえ」

 そんなことがあったのでは??
 くだらないことを考えるな、と罵っても構わない。少しでも地球滅亡説に対する不安を緩和できればそれでよいのだ。
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