なんでこんな…
ばかだったんだろ?
「晴樹!」
俺に呼び掛ける声を
もう面影でしか思い出せないんだ…
半年前、約一年付き合っていた由宇と別れた。
「別れよ」
この言葉は絶対言わないって誓ってた。
不愛想で、好きとか言わないどうしようもない俺に、いつも一生懸命話ししたり笑顔見せたり…とてつもなくありえないくらい。好きだった…
でもいつの日にか
二人の間に溝が出来ていた
「晴樹…」
俺は、分からなかった。
少しのズレを。感じ取れなかった…
「なに」
決して冷たく接してたわけじゃなかったけど…
「なんでも…ない。」
気付かない内に、由宇の言葉さえも止めていたんだ。気付けなくて…
今になって後悔してる。
こんな自分が許せない。
楽しかった帰り道も
「……」
いつしか会話がなくなって沈黙の時が増えた。
「あ〜今日は疲れたなぁ。4限国語でね…」
笑顔で話す由宇。
「もういいよ。」
その時は無意識で由宇の言葉を止めていた。
「…え?」
きょとんとしている由宇は不思議そうにしてた。
…今思うと、この時
“なんでもない”って言っておけば良かったんだ。
「別れよ。」
無理して話してる由宇をもう見たくなかった。
自然と出た言葉がこんなに重い責任ある言葉とはまだ理解してなかったんだ…
「ぃ…やだ」
小さく由宇は言った。
「無理してるだろ?」
「してないよ。ゃ…だよ」
泣きそうな顔を見てらんなかった。気付けば必死で離れていた。…もう会うことは出来ないのに。
「今更バカだろ。」
現実に戻り
過ぎた時間を恨み
増えた感情に、芽生えた
“会いたい”という気持ちに必死に蓋をかけた。
けど…あの声を
聞きたい…。
もう一度…
呼んでほしい…。
「まだ」
…間に合う?
「由宇」
名前を呼ぶことはもうないと思ってた。夢に居るみたいに変な感じ
「晴…樹。」
今度はちゃんと言えるから…もう不安にさせないから
側に居てほしい。
「由宇…」
これからどんなこと
あっても守るから。
伝える…
「好きだよ。」
一生言えないと思ってた
言葉が大切なヒトの前では言える…
伝えたい気持ちの方が
大きいからだ。
伝えたいなら
“伝えればいい”
逃げ出したくなっても
“強くなればいい”
「晴樹…」
ありのままを伝えれば
いいから、ちゃんと伝える。
どんな答えが返って来ようとも…逃げずに。
ちゃんと待って…
「好き。」
言葉が嬉しすぎて
意味わかんなくなっても
現実を掴んで離さない。
「ありがとう」
今も過去も
…全部。繋がっているなら後悔なんて言葉は
捨ててしまえる。
“変えられるから”
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