ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
「隠れ里・豆知識その6」
オリバー・レストレンジ:
イギリス人系バンパイア。
ポーグラント中等学校に通う7年生(13)
レストレンジ家バレンタイン大会では双子のジョンに1個差で勝った。
ジョンよりややそばかすが多いのがあえての特徴。
身長180cm
第1章
第6話 学校に行くの!?
リビングに戻ると、さっきよりも食事の準備は進んでいてほとんどいつでも食べられる状態だった。

「そろそろみんなを呼ぼうかしら。」

エプロン姿の女の人がそうつぶやき、階段を上がっていく。
そして5分後にはお手伝いさんと思われる女の人2人を入れた9人がテーブルを囲んですわり、チキンやらポテトやらを食べながら話に花を咲かせていた。

バンパイアは生き血しか吸わないって言ったのはどこの誰だ……?
稜哉はふと思う。

「明日は稜の学校のもの、買いに行くんだろ?」

稜哉の右隣の男の子――たぶんジョンが、言った。

「そうね。制服とか教科書も買わないと。それに普段着だって。」

長い金髪をくるくる巻いたエプロン姿の女の人、ジョンたちの母親、ジェーンおばさんが言った。

「学校?」

稜哉は聞いた。

「稜も来週の月曜日から学校に行くんだよ。クラス一緒だといいな。」

左隣の男の子――きっとオリバーが笑いかけた。

「僕、学校に行くの? どこの?」

学校なんてもう二度と縁のない世界だと勝手に決め付けていた稜哉はビックリして聞き返す。

「もしかして、あんた、あたしたちは学校に行ってないとでも思ったの?」

エマが卵スープを飲みながら言った。

「エマ、"あんた"じゃなくて稜哉とちゃんと名前で呼びなさい!」

ジェーンおばさんが一喝する。

「稜、きみの通う学校はポーグラント中等学校と言ってね、すばらしい学校だよ。周りの子もバンパイアだし、新学期は9月からだったから心配はいらないよ。」

アーサーが言う。

「稜もあの高鼻教師、ミハエル・パイパーの授業を受けるのかー。稜、覚悟しといたほうがいいぜ。」
「高鼻教師?」

ニヤニヤしているジョンに稜哉は言った。

「事あるごとに生徒を小学生呼ばわりしたり、問題が解けないと授業妨害だと言ったり。最悪な先生よ。」

ハンナが答える。

「からかうには最高の人材だけどな。まぁ、1度受ければ納得だぜ。」

オリバーが言った。

「そろそろ片付けても?」


そんなこんなの食事を終えて、みんなは自分の部屋に散っていく。
稜哉はジョンやオリバーがいなくなった後、アーサーに話しかけた。

「アーサーおじさん。」

さすがにまだ「お父さん」とは呼べなかった。

「ん?」
「明日、少しでいいので僕のもとの家や学校に行きたいのですが……。」
「行っても稜、君はきっと悲しくなるだけだと思うよ。」
「……。」
「もう君の友だちは君の事を覚えていない。というより君の存在自体をね。君のお父さんもだ。そして周りの人間たちに私たち吸血鬼は見えない。」
「どういうこと?」
「私たちは私たちの存在を信じるもの――つまり吸血鬼どうしにしか見えないんだ。」
「じゃあ、どうして僕は今まで人間とつきあえたの?」
「それは稜が自分のことに気がついていなかったからさ。」

稜哉は黙ってしまった。

「……じゃあ、明日買い物前に寄ろう。ただし、人間の世界に行くのはこれが最後だ。」
「ありがとう。」

稜哉はアーサーおじさんに礼を言うと部屋に戻った。
Twitterボタン
Twitterブログパーツ
カテゴリ別オンライン小説ランキング


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。