店内に入って稜哉は目を見張った。
40000㎡くらいは裕にありそうな広い部屋に、音楽ホールのように高い天井。
むわぁっと蒸し暑い室内に土の匂いが強く漂う。
少し砂が舞っていた。
床には土やら木くずが広がり、1歩踏み出すたびにジャリッと音を立てる。
そして6段くらいのスチール製の棚が部屋の入口から奥にかけて、室内半分を占めるように何列も並び、その上には茶色、黒色、といったオカリナが、見る限りでは際限なく並んでいる。
「工……場……?」
そう、ここは店というよりは巨大な工場だった。
稜哉たちから見える範囲で従業員は少なくとも30人はいた。
きっと奥にも同じだけの人数がいるんだろう。
上下長袖の灰色のジャージを着ている彼らは客が入ってきたことに気づかないようで、棚の上を整理したり、忙しそうに歩き回っていたり、黙々と木を削っているようだった。
「こっちよ」
ジェーンおばさんは3人にそう声をかけ、入口の脇にある、2階に通じているらしい階段を上がっていく。
稜哉、ジョン、オリバーも慌てて後についていった。
階段も木が組み合わさってできていて、1段上がるたびにギシッときしんだ。
2階に上がった彼らが入った部屋は、清潔感の漂う、こじんまりとした楽器店だった。
1階の、あの400mトラックが入りそうな広さが嘘みたいに思えるほどの狭さで、10人の大人がこの部屋に入ったら身動きがとれないんじゃないか、と思うくらいだった。
両手を広げたくらいの幅、高さ1mくらいのガラスのショーケースにさっき下で見たようなオカリナが並んでいる。
「いらっしゃいませ」
そう言って、ショーケースの向こう側の壁のドアから姿を現した男の人は、白いトレーナーにジーパンを履いた35歳くらいの男の人だった。
髪の色が黒いことや、"SAKASHITA"(たぶん、坂下、だろう)という名札を胸につけていることから、稜哉はこの人は日本人じゃないかと思った。
「オカリナをお探しですか?それとも修理ですか?」
「この3人にコウモリ用のオカリナを買いに来たのよ」
坂下氏は稜哉、オリバー、ジョンを順番に眺めると、愛想の良さそうな笑いを浮かべ、
「それではこちらへどうぞ」
とたった今坂下氏が出てきたドアの向こうに行くように4人を促した。
すみません、ここのところ、すごく忙しくて更新が滞り気味です……。
(体育祭の朝練習とかで毎日5時代に起きてて、、、午後は果ててます)
はい、日曜日に次話更新予定o(●´ω`●)o
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