ロランの愛夫料理を完食し、フルーチェもしっかりとたいらげた稜哉は浴槽に1人浸かってぼーっとしていた。
(今日1日がやっと終わった)
振り返ってみれば、人間界から外れてまだ1週間も経っていない。
たったの3日だ。
なのになぜか、もう何ヶ月も、何年も前からここにいるような気がした。
女っ気があるれるこの部屋、ロランにリリーにジャスティン、巨大なプラネタリウムにコウモリが棲みついている陰気な生物室……。
(ここでやっていける)
稜哉は確信した。
仲間ができたから――大丈夫だ……。
バンッ!!
勢いよく浴室の扉が開いたかと思うと、ロランが立っていた。
「ちょっ、ロラン!!いきなり脅かすなよ!それに何?その格好?」
「ボクの本気モード」
素っ裸、と思われる体にバスタオルを巻いたロランはそれだけ言うと室内に入ってきた。
「ちょっと待った!!今、僕が入っているんだけど?出るから待っててよ。」
稜哉はいきなりの展開に戸惑う。
そんな稜哉にロランは
「いやだよーん。だって"共浴"したくて待っていたんだからねー。」
と浴槽に入ってきた。
「狭いじゃないか!後で1人ではいってくれよ。つーか、バスタオルとれって!」
「いやぁーん!女の子にバスタオル取れだなんてエッチィー」
「男でしょーが!!」
稜哉の声はよく室内にむなしく響いてもやもやと消える。
浴槽は2人で入っても十分すぎるほど大きかった。
稜哉はあわてて隅に逃げると恐怖の視線をロランに向けた。
「そんな怯えた顔しなくったっていいのにー。でも、そんな稜クンもカ・ワ・イ・イッッ」
ゾワーッ……!!
「さいなら。僕は出る!!」
稜哉はバッと立ち上がると浴槽から出ようとした。
「いやっ」
ロランがすかさずガシッと稜哉の足にしがみつく。
「ヤイッ、離せ!」
「いやぁーだぁー」
「離せっ、このヘンタイッ」
「もっと嫌だねー。抱きちゅき攻撃ー。エイッ」
「うわぁぁああああああぁぁぁぁ……!!」
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