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第2章
第26話 IN星学室
「グーテンターク」

星学室の入口から40歳くらいの丸メガネをかけたやや小太りの男の人が入ってきた。

「先生だよ。アルベルト・シュック先生。」

ロランが稜哉に耳打ちする。

「ほらー席につけー。授業だぞー。」

シュック先生の言葉と同時にキーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴った。

「先生、僕はどの席についたらいいですか?」
「見かけない子だね。君は?」
「稜哉・レストレンジです。今日からここに通うことになりました。」
「ああ、君ですか。転入生というのは。まぁ、そこの席にでも座りなさい。ほらー!!座りなさい!!パルヒエラ!!」

イェリ・パルヒエラ。
フィンランド人。
まん丸顔でシュック先生のような黒いふちの丸めがねをかけたイェリはスーツケースをガラガラ引きずりながら稜哉の隣の席についた。

「まずは宿題を集めようか。はい、レポートを前に送って。」

先生は前の人からレポートの束を受け取ると、よくスーパーに山積みにされているプラスチックのかごにいれた。

「先生、前回の小テストは返さないんですか?」

右から3番目、前から4番目の席の女の子――ラナ・ドローレス――が言った。

「返して欲しいですか?(わたくし)は次回にでもと思っていたのですがね。いいでしょう。名前順ですから取りに来なさい。」

何人かの生徒が一斉に立ち、ぞろぞろと先生のもとに行く様子を稜哉はぼんやりと見ていた。

正直、退屈だった。

返却されたテストを見て、ワーだのキャーだのの騒ぎの中、稜哉は気だるげに教科書をめくっていた。

「今回の最高点はアルベールの満点、100点でした。」

とたんにワーッという声が沸く。
「でたー」とか「さすがー」とかいう言葉が飛び交った。

(きっと満点はすごいんだろう。)

「半分の50点に満たなかった生徒は今日8時から追試です。ここに集まること。」

リリーが

「今回はよかったわ。追試じゃなくて」

と言う言葉が稜哉に聞こえた。

「それじゃあ授業を始めましょうかね。教科書の27ページを開いて。2月3日の誕生星からいきますよ。」

稜哉が教科書をよく読もうとしたとき、あたりが急に真っ暗になった。
先生が電気を消したらしい。
それからすぐに満点の星が広がる、無限の空間に放り出された。
稜哉にとってバンパイアとしての初授業、アルベルト・シュック先生の星学が始まった。

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