第6話の修正点のご指摘ありがとうございます。確かにタマにも敬語は使っていませんでしたね。あと、もうひとつのハヤテのタメ口に関するご指摘ですが、僕は、ハヤテはタマが自分より格下だと思っていると思うから生意気な言い方なんだと思っていますので、その件についてはご勘弁を…。 一度深夜にやってしまうと、1日サボったような気分になってしまうので、書きました(笑)
第7話:初デート(後編)
「え、ちょっとあれって…」
「え?おかしい?」
「いや、おかしくはないけど…」
ヒナギクが指差したもの、それは信じられないものだった。というのも、ジェットコースターだったのである。実はヒナギクは高所恐怖症なのである。どう考えても有り得ないことだった。
「高い所…いつ克服したの?」
「え?してないわよ!ていうか、できるわけないじゃない!」
「…」
じゃあなぜジェットコースターなんだ!とツッコミたかったが、その前にヒナギクがハヤテを引っ張っていた。
(ハヤテ君…ためらってるわね…。まあそうよね。以前の私ならこんなことなかったもの)
と、意味深なことを考えるヒナギクだった。そして、数十分待ち、遂に番が回ってきた。
(ヒナギクさん、本当に大丈夫かな…?)
まあもちろんハヤテは不安だらけだ、ヒナギクのことで。しかし、実はハヤテ自身もあまりジェットコースターの経験はない。
遊園地に来たのは、執事となってから2度目だが、一回目(ナギの屋敷にて)はコースターごと吹っ飛ばされ、2度目(3人組のヒナギクの地雷除去作戦・実質はデート)はもちろんヒナギクがいたから、乗れなかった。
それ以前はバイト漬けの日々だったから、おそらくまともなのはハヤテも初めてだ。
と、ヒナギクがハヤテの方に手をやった。
(あのとき…私が目を開けられたのは、きっとハヤテ君といて、安心感があったからよね…だったら、きっとこれも…)
これだけでは意味が分からないだろうが、『あのとき』がどのときかさえ分かればすぐ分かることだ。『あのとき』とは…
おっと、ジェットコースターが動きだした!
言い忘れてましたが、もちろんハヤテはヒナギクが差し出した手をしっかり取っています。
音を立てながらゆっくり上昇していくジェットコースター。自然とヒナギクの全身に力が入る。足はつまさきから靴の先への圧力が強くなり、片方のそのまま置いている手は服の布を巻き込みながら握り、ハヤテに預けている手は、ハヤテの手をしっかり掴む。顔も段々こわ張ってきた。
(ここまでしてもジェットコースターに乗りたかった理由って、何なんだろう?)
ハヤテが思った瞬間、ジェットコースターが急速に落下し始めた。他のと比べてスケールは大きいとはいえないが、まあ傾斜角は40度はあるだろう。
(ううっ…!)
目をつぶるヒナギク。まあそうだろう。下がしっかりと見えるのだから。そして、5秒経たぬ間にコースターはターンし、ハヤテ達は自然と空を見るが、上を向いている訳ではない。つまり、ループだ。そして、少し勢いをつけて、また高速でコースを駆け巡る。そして数分後、止まった。
そして、そこでの光景は、思いもよらないものだった。
「うーん…、楽しかった!」
「あはは…よかったね、それは」
なんとヒナギクは途中からすっかり慣れて、しっかり楽しんだのだが、ハヤテは想像以上に恐怖を感じたらしい。
「ねえ、ヒナギクさん」
「ん?どうしたの?」
「最初に聞いたとき、答えてもらえなかったから、今聞くけど、なんでジェットコースターに乗ろうと思ったの?」
「え?ああ、うん…そのことね。まあ…簡潔に言えば、大丈夫かなって思ったのよ」
「えーと…、もうちょっと具体的にいい?読者の皆さんからもそれだけじゃ納得いかない方もいらっしゃるだろうから」
「うん…。きっかけは、私の16歳の誕生日の夜だったわ」
「それって…僕が2時間半遅刻したやつだよね…?」
「…ええ。あのとき…」
―――(回想)
「あの、ちょっとこっちに来てもらえますか?」
「あ、ちょっ…駄目よ!テラスは…私…!知ってるでしょ!?私が高い所苦手なこと!」
「僕がしっかりつかまっていますから、目を開けてみてください」
「……」
「…すごい」
「今も、怖いですか?」
「…怖いわ。でも…悪くない気分よ」
―――(回想終了)
「私…今までの私なら、絶対に目を開けなかったと思うの。それで私、ハヤテ君となら、一番苦手な高い所でもきっと大丈夫だって思ったの。まあ高所恐怖症はまだ残ってはいるけど」
「へーえ…」(じゃあ…ヒナギクさんはそのときに僕を好きに…?)
最後に
「?」をつけるところがまだ鈍いが、話の裏も少しずつ分かってきているハヤテ。まあナギの執事歴も1年以上経っているので、少しくらいは学習してもらわないと困る。ここでようやく分かって頂けただろうか?
「あのとき」について。もちろん、ヒナギクの誕生日の夜のことだ。
時刻はまだ3時過ぎだが、ナギの遊園地でも貸し切っているわけでもないから、人がかなり増えた。今まですんなり乗れたのは、おそらく揃って昼食を取っていたからだろう。
「どうする?だいぶ混んできたね…」
「うーん…もう最後にする?もうほとんどのアトラクションが待ち時間長そうだし」
「そうしよっか。じゃあ…」
「分かってるわよ。アレでしょ?」
「…うん」
今更赤くなるハヤテ。
「じゃ、早く並ぼう!」
こうして、再びメリーゴーランドに乗った2人。このメリーゴーランドが、もしかするとこの話の終わりには『マリーゴーランド(英語で書くと、marry go land つまりは結婚へ伸展させる場所)』となるのだろうか…?
「あ〜、今日は本当に楽しかったわ!」
「そうだね。また機会があったら行こうね!」
「うん!」
と、こうしてハヤテとヒナギクの初デートは幕を閉じた。
しかし、恋というものは毎回そう順調に進むものではない。次回はハヤテとヒナギク、突然の別離!?そんな話。
いかがですか?無理やり漫画と繋げるところもありましたが…。 あと、評価・コメントしてくださった方、ありがとうございます。書いている通り、コメントは原動力となります。他の皆さんも、訂正の指摘でもアドバイスでも何でもいいので、よろしくお願いします!
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