友達の存在...(10/57)縦書き表示RDF


潮見への誕生日プレゼントで悩む高萩に、千駄木が突如現れて…
友達の存在...
作:りす君



friends9:たった一文の手紙…


(さて…困ったよ…。潮見が貰って嬉しいモンって何だろうか。)



俺は潮見へ誕生日プレゼントの事で悩んでいた。



(何をあげたら良いか見当もつかないから。ホント困ったよ…)
「あっれぇ?どうしたの?そんな顔してぇ。」
「うわっ!びっくりさせんなよ。」
「フフッ。」



ハナっから俺の近くにいたのか解らなかったが、いつの間にか千駄木が横にいた。

「何か考え事?」
「いや…今度ダチの誕生日があってさ、何を買っていいか解らないんだ。」

すると、いきなり千駄木が顔を近付けてきた。

「な、何だよ?」
「フムフム…さてはそのダチは女の子だな?当たりでしょ?でしょ?」

簡単に見破られるとは俺も成長してないな。

「女の子なら手作りのモノをあげたら(よろこ)ぶと思うよ。」
「手作りって…俺には無理。手先が不器用だからさ。」
「そお?じゃあ…グロスとか…」
「千駄木。」
「何?」
「あ、ありがとうな…」

俺は無意識の内に千駄木へ御礼を言っていた。

「えっ?いいんだよ、私の方からお節介してるから。高萩クンから御礼を言わなくていいんだよ!」
「そ、そうなのかい?」
「ウン!」

そう言って千駄木は、俺にとびっきりの笑顔を見せてくれた。



「…で、そのコってカワイイの?」



突然、千駄木が言った言葉に俺は正直驚いた。

「た、多分…第三者から見たら可愛いと思うよ。」
「へぇ…。」

千駄木は納得したらしく頷いていた。そして、衝撃の一言を言った。



「ふーん。じゃあ…そのコと付き合っちゃいなよ!」



「なっ?!」
「だってカワイイ人なんでしょ?どうして付き合いたいと思わないの?」
「それは…」

俺は言葉に詰まった。到頭、アレを言うしかないのか…。



「俺…恋愛って今ん所、正直興味無いんだ。てか、俺さ…恋愛感情持ってないんだ。だから、人を真っ向から愛する事が出来ないんだ…。」



俺の言った事に、千駄木は目を(まばた)きながら、

「…えっ?何それ…?じゃ、じゃあ…高萩クンって…ゲイなの?!」
「なっ?!何でそちらの方に考えを持っていくかな、君は!」
「だってさぁ、そうじゃん。高萩クンは異性に恋をする事が出来ないんだから同性愛者って事でしょ?違うの?」

そう言って千駄木は責めかけてきたので、俺は少したじろぎながら答えた。

「俺が同性愛者なら、恋愛感情があるはずだし。てか、俺は同性愛者じゃないし!」
「あっ、そうかぁ!その通りだよね!ゴメンね!」
「まぁ…許すけど…。」

俺がそう言うと、千駄木はニコリと微笑んだ。

「じゃあ、また後でね!」
と、言って千駄木は僕の席から立ち去った。俺と千駄木の様子を後ろで成がずっと見ていたのは気がつかなかったが。

「はぁ…どうしようか…。」

俺は、ますます悩んでしまった。そこに鶴の一声のように蒲原が通り越しに、

「手紙って良いね。」

と、言ったので俺は手紙を書く事にした。

(潮見へ手紙って…何を書けば…。)

また悩む、俺。取りあえず一言だけの手紙にした。



“これからもずっと素顔のままでいてください。”



我ながら恥ずかしい文面に思わず噴き出した俺。潮見…こんなんで悦ぶのか?

益々誕生日プレゼントに不安が募る、潮見の誕生日2日前の午後の俺。












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