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暇つぶしとして書いたお話なのでお読みになる際、過度な期待はなさらぬようお願い致します。
作:┫竜┣


「俺は何のために生まれてきたんだ?」
………      そんな言葉をいつの間にか俺は口走っていた。      その何気ない言葉に俺は恐怖をおぼえた………       人間は常に自分が何のために生まれてきたのか?
という問いに常に悩まされているのではないのだろうか?そしてその問いの答えを見つけるために人は常に歩き続けているのではないのか?俺はふと考えた。
自分が何のために生まれてきたのかを。 今、俺が生きている事によって誰かの人生に影響を与えているか?
いや、又は俺がこの世に生まれて俺自身何か得るものがあったかを考えてみた。誰かの人生に影響を与えたと言うなら、それはきっと親であろう。
もし俺が生まれて来なければ、今の人生よりも苦労することは無かっただろう。俺が生まれた事によって子育てなど苦労することが多くなっただろうし…
今考えると俺が生まれて来なかったら、夫婦二人だけの生活だったかもしれない。
そのほうが親にとっては幸せだったのかもしれない。
そう考えたら自分が生まれてきた事が間違いだったのかもしれないと思えてきた…
しかし、俺は生まれたんだ。
これは紛れもない事実だ。
覆せない事実だ。
俺はもう一度自分が生まれてきた理由を考え直すことにした。
俺はこの世に生まれてきて何を得た?
今考えてみただけでも山ほどある。
その中でも一際目立つものと言えば、「愛」
だろう。
人というのは生まれてからたくさんの愛を得て育つものだろう。
中には愛を知らずに育った人もいるかもしれないが、ほとんどの人は大抵、親の愛情を受けて育ったものだろう。
俺もその中の一人だと思う。
親の愛情を一心に受けて育ってきたと思う。
俺は世界中に暮らす人々の中でも比較的幸せに過ごせたのだろう。
しかし何故だろう?そんな何不自由ない幸せであるはずの家庭に育ったはずの俺が、なぜ自分が生まれてきたかを疑問に思ったのだろうか?はっきりとした理由はわからない。
しかし俺は生まれてきたその瞬間から、常に
「何か」
に怯えて生きてきたのだ。このことは未だ誰にも打ち明けたことがない事だが、これは事実なのだ。俺は今までずっと
「何か」
に怯えながら生きてきた。その
「何か」
の正体が分からないまま。俺はその
「何か」
の正体を掴もうと懸命に努力したが、未だにその正体は不明だ。今考えてみたらその
「何か」
の正体は俺自身なのかもしれない。
俺は俺自身に怯えながらいつも生きてきた。
と考えると少し変だが、俺は俺の中に潜むもう一人の俺に、いつも怯えながら生きてきた。
と考えると分かりやすくなるだろう。
となると、俺は多重人格者という位置付けになる訳だ。
傑作だな、まさか俺が多重人格者だったとは。
でもこの考え方には道理があるようだ。俺がいつも怯えている
「何か」というのは物理的に考えても答えは出てこないだろう。
しかし発想の転換をして考えると、
「何か」
の正体が怨霊、はたまた俺自身など、色々な考えが浮かんでくるだろう。
しかし俺自身は納得がいかない。
俺自身が導き出したものだとしても、本当に俺が出した答えなのか?
誰かに操られているのではないのか?
今こうしてこのような考えを持っている俺は本当の俺なのか?そんな迷いの言葉が俺の頭の中で次々と生まれていた中で、俺はようやくある解決の糸口を得た。
それは、俺は俺、ということだった。 つまりは、たとえ俺が誰であったとしても、自分を信じて俺で居ようということだ。
この考え方で、俺が今まで抱えていた問題はあっという間に解決した。
ただひとつを除いて
 「俺は何のために生まれてきたんだ?」

この問いの答えは、いくら考えても答えが見つからない。俺の今までの人生を振り返ってみても見つからない。
答えが見つからないということは、俺はこの世界に必要がない存在だったのか?俺は今まで生きてきて、社会の役にたった事は一回もない。俺が今までしてきた事はいつも裏目に出てしまい、ひとつだって社会の役にたったことなんか無かった。
悲し過ぎる話だが事実だからしょうがない。
そんな俺が何故生まれてきた?
考えれば考えるほど答えは遠ざかって行くように思えた。 結局、答えなんてないのかもしれない。その問いの答えは、人それぞれ違うと思うし、その答えは自分が見つけられるものではないのかもしれない。
つまり自分が見つけるのではなく、自分以外の人々が見いだしてくれるものなのかもしれない、ということだ。
俺もその答えを人々に見つけてもらえるように生きていかなければならない…
その人生がたとえ、きつく険しい道だとしても…
俺はもう迷わない。自分の歩くべき道を知っているから…


  (完)


この作品又は作者についての批判はお控え下さい。













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