挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
その鎌で何刈る気 作者:織田 涼一
2/79

002:そして異世界へ

 その御方は偉大な方だった。言葉で表現すると陳腐になってしまうが山であり海であり太陽といった普段当たり前にある反面、特別な状況では限りなく遠い存在であった。

まず預かった鎌を地面に置き、数歩下がり60度位に腰を折り言葉を待った。

『まずは顔を上げて欲しい、そして此度は部下が大変な迷惑をかけたことを謝罪する』
その言葉を受け顔を上げた。

「もう全てご存知なのですね」
『ふむ、報告は受けておる。残念ながら既に失われた命を元に戻すことはできない』
覚悟していた事だがやはり無理だったか。
祭りの準備とかどうしようかなぁとか家族が悲しむなぁとか今更ながら走馬灯のように思いが巡る。

『お主には二つの選択肢を用意した、このまま次の生を待つか新しい世界に旅立つかだ』
「新しい世界ですか?」
『我が管理するのとは違う世界があり、その世界で助けが必要になったようだ。詳しくは説明できないが良い人物がいたら紹介して欲しいと打診を受けておる』
このまま人生を終えるのは正直いってかなり残念だ。今の仕事も実家も気にはなるがまずは充実した人生を送ってこの世界で遣り残したことをやってみたいかな。


『では、異世界に行くにあたっての注意事項を話そう』
まとめるとこんな感じだった。
これから行く異世界は剣と魔法のファンタジーな世界でこれから起きる【世界で必要な助け】というのは不明との事。これを話すと未来が変わってしまうかもしれないらしい。
移動では自分(魂と肉体)をまとめて次元の壁を通過させる際フィルターのような物を通る必要があり、その時にエネルギーを大量に消費し見た目年齢が逆行する可能性がある。またフィルターには色がついているようで様々な変化が起きるだろう。
※内容はイメージで個人の感想だそうです。

『謝罪の意味も込めて何かできることがあれば協力しよう。まずは二人よりお詫びを』
俺の後ろに控えていた女性と男が前に出る。
女性は左肩に手を置き何かをつぶやいた。
『これは祝福となります、現地についたら色々確認をしてください』
続いて男がポケットからか木の棒を・・・ってまた鎌出してきたよコイツ。
『あ、そんな目をしないでください。これは旅に使える杖として・・・』
そういうと鎌の刃の部分をはずして光る玉と木の棒に別けた。

『最後にお主からの思考から読み取ったこんなスキルを与えよう。新たな人生となるが実りあるものとなるよう祈っておるぞ』そういうと体が淡い光に包まれる。
『おっと忘れるところだった。過保護かもしれないが転移先に色々用意しておいた有効に使ってくれ』
そう言うとだんだん光が強くなっていき俺は気を失った。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ