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その鎌で何刈る気 作者:織田 涼一
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001:終わりの始まり

小説家になろう初投稿です。
継続して投稿していく予定ですので暖かく見守って頂けると嬉しいです。
 寺田隆二25歳、今俺は人生最大の修羅場に直面していた。

 農家の次男に産まれ農業と畜産の高校大学を卒業し家業で共に働くか就職か悩んでいた頃、大学の先輩の勧めでとある役場に臨時の枠があると聞き就職を決めた。その後は同役場への意欲を買われ地域復興課への配属となった。
まもなく地域の収穫祭もあり盆踊り・出店の手配等の打ち合わせを兼ねて各組合や地域のお偉いさんへの挨拶回りをしていた所だった。

 話を戻そう。
今目の前には大きな木がある。黒いスーツの男が樹に寄りかかった人に何かを振り下ろし終わった所だった。多分鈍器か何かだとは思うがどちらにせよ傷害罪・殺人罪確実だなというような感じだ。

 もし今動けるなら質問をしたら答えてくれる某サイトに投稿したい。
『誰もいない田舎で殺人犯を目撃したのですがどうしたらいいですか?』

因みに今思いつく案は三つだった。
1.このまま息を潜める
2.大声を出して誰かがいることを祈る
3.犯人に殴りかかり取り押さえる

 どう考えても頭が動かない以上、自動的に息を潜めるになるはずだった。
ここまで長々と書いたが多分数秒も経っていないだろう。

 唐突に「だめぇぇぇぇぇ」という女性の声が聞こえた。
振り向く黒ずくめの男、そして何故か走り出してしまった俺。

 右隅に女性の存在を認識し俺は黒ずくめの男に殴りかか・・・れなかった。
男と女性が俺の方に振り向き、樹に寄りかかった男には鎌が心臓部分に刺さっており、その顔は・・・俺だった。
不思議な3すくみが出来てしまった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 女性は咳払いを一つしてこう告げた。
「えー・・・寺田隆二さんですよね、あなたは・・・はch・・・じゃなかった25歳の天寿をまっとうしました。この後はとある場所に行き生前の・・・って、聞いてます?」
一生懸命喋っている女性の隣では挙動不審な男が顔から汗をダラダラ流していた。

「何点か質問いいですか?」と聞いてみる。
どうぞと涼しい表情を浮かべる女性。

「お二人は大体わかりますがどなたですか?」
じっくり見てみると男は黒の上下スーツ短髪で黒い鎌を持っている・・・悪魔か死神だろう。
女性は白のワンピ&ゆるふわな感じの爽やかなイメージ・・・天使だろう。
二人は声を揃えてヒミツですとは言っていたがほぼ確定だろう。

「では、だめぇぇぇぇぇとはどんな意味だったのですか?」
この問いに女性が答えようとした瞬間男が片膝を折った。
そのまま日本人が行う『最上級の謝罪の体勢』を取ったのであった。

「えーっと、上司の方お願いします」
そうお願いすると女性はため息をつき男の襟首を掴み「ついてきて」と歩き出すのであった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 しばらく歩くと雰囲気が変わったような気がした。真っ白い空間で目の前にはかろうじて陰影で見える階段がある。
前を歩く女性の後ろをついて歩く男と俺。ふと男の手にある鎌が気になり男に話しかけてみた。

「どうしてこうなったんですか?納得出来る回答があれば今のうちに言って下さい」
話を深く聞くとあの場所で本来亡くなるはずの人が来ず、その人は時間が早まったようでこの仕事が中止になるはずだった。ところが偶然居合わせた俺が勘違いされた上、色んな確認を怠った男が処理を焦り俺が犠牲になったとのこと。因みに死神か悪魔かは知らないがこの業務が必要な割合は全体の数パーセントしかないらしい。

「とりあえず証拠というわけでその鎌預かりますよ」
人差し指でクイクイっと合図を送る。
女性は再度ため息をつくのであった。

「到着しました」
女性が振り返ると何もない空間に突如両開きの扉が出現し女性と男が軽く押し開けた。
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