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<R15> 15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

真実は一度だけ

作者:あおいろ発泡飲料
※wが割と大量。
※残酷な描写扱いしていいのか微妙な表現が一か所あり。
※顔文字あり。

以上が問題なければどうぞ。
こういう国なら婚約破棄云々起きないよね、と思って書いた話。
この世界には、いろんな宗教がある。それこそ神様の数だけあるのではないか、そう思わせるほどの数。崇拝する神は、国によっては一柱だけだったり、二柱、三柱以上だったりする。
ここ、リーヴェランダ国では、一柱。真実を司る神、ラーヴェラ=トゥーラ神を崇拝している。そのため、トゥーラ教という宗教が信仰されている。その教えは、ラーヴェラ=トゥーラ神の言葉が元になっているとされる。
トゥーラ教の最たる教えは、『真実は一度のみ口にすることが許される』。転じて、嘘は一度のみならず二度、三度と口にされることを表している。
人は、信じてほしいと繰り返し同じことを言う性質だ。その性質が、ラーヴェラ=トゥーラ神はお嫌いらしい。大神官様曰く、一度聞いたことを二度も聞きたくない、と仰られているとのことだった。確かに。その気持ちすごいわかる。
死んで生まれ変わって早十五年。多分乙女ゲームなんだろうこの世界で、「ゼルーベラ・ヴェルタース」として生きる私は、「前世では無宗教だったのに、今世で宗教にどっぷりはまっちゃってらwww前世の母親のこと言えねえwwwww」と思いながら、目の前で狼狽える婚約者一同を見た。





事は一週間前に遡る。
リーヴェランダ国有数の魔法学院である、王都高等魔法学院に通い始めた私は、政略結婚が嫌で嫌で嫌すぎて、将来家を出ても食べていけるように必死こいて講義に参加していた。この王都高等魔法学院だが、形式としては前世の大学に近く、自分で好きな講義を、自分の都合で取ることができる。一週間前に講義予定表が配られ、その中から取りたい講義を選択するのだ。一応単位制で、家の都合等で講義に参加できず単位が足りない、となった場合は、申請すれば補講を受けさせてもらえる。補講に関しては完全に教師の都合次第だが、申請しないよりはマシだ。私は侯爵令嬢だがお茶会、夜会は最低限のものしか参加しないため――三女なので、ヴェルタース家の広告塔としての役割は少ないのだ――、一日六限、がっつり講義を入れていた。
講義時間は小中高と同じく五十分。休憩時間は十分。昼休みは一時間。私が食事にかける時間は、料理が配膳されるまでも含めて五十分。六限目終了と同時に即行で馬車乗り合い所に駆けこんで帰宅する。帰宅してからは魔法薬の実験や、父が暇な時は剣の稽古をつけてもらったりと、何かと忙しい。そう、忙しいのだ。自分のことに精一杯すぎて、友達作り損ねてぼっちなのだ。学院には、一つ年上の婚約者しか面識がない。えっ、交流?なにそれおいしいの?
だというのに。

「ゼルーベラ・ヴェルタース、君は彼女、ラベンダー・メルダシウムに暴言を吐いたか?」

その婚約者、アルスター・クランドロ公爵令息が、一限目が終わった直後にやってきてそう訊いてきた。その表情は、挨拶を兼ねたお茶会の時と同じく無表情。

「答えは否。私はまず、ラベンダー・メルダシウムという人物を存じません」

だから私も、無表情で返してやった。貴重な移動時間の十分、無駄にしてくれやがって。思っても、相手のが身分が上だから、絶対に口には出さない。
というかマジでラベンダーなんちゃらって誰。

「そうか。すまない、時間を取らせた」
「いえ。ですが一言申させていただきます。私は一日六限の講義を取っており、この十分の休憩時間は貴重な移動時間にも等しくございます。今後私にご用がある際は、手紙を送っていただくか、休日にお呼びくださいませ。では、失礼致します」

残り八分。私は言いたいことを早口で言って、相手の返事も聞かず足早に次の講義室へ向かった。
今度から、貴重な十分間を潰すような真似はしてこないだろう。私はそう油断していた。



その三日後。
今度は昼休みだった。食事を終えて次の講義に向かおうとすると、アルスターと紫色のミディアムヘアーの女の子がやって来た。アルスターは相変わらずの無表情だけど、女の子の方が私を睨みつけつつ、怯えた表情を取り繕っている。それを見て察した。
――何々?コイツ乙女ゲーの主人公気取り?wwwつーかこれむしろ悪役令嬢がヒロインプギャる系のやつwwwうっわウケるwwwリアルでこんな奴見ちまったワロスwwwヒロインは二次元にお帰りくださいwww
心の中は大草原。しかし、表面上は無表情。元々表情出にくい顔なんだよね、なぜか。表情筋がニート。

「ゼルーベラ・ヴェルタース、君は彼女、ラベンダー・メルダシウムの教科書や靴を盗み、隠したか?」
「答えは否。私にそんな暇はありません。…つかぬことをお訊きしますが、アルスター様。私が以前申し上げたことを覚えていらっしゃいますか?」
「答えは否。……すまない、失念していた」
「言い訳をなさらなかったので、このことは忘れます。しかし、私という婚約者がある身で、気安く女性の手を取るのはどうかと思いますわ。そのことはクランドロ公爵にお伝え致します」
「っ…」
「では、時間が押しておりますので、失礼致します」

――ラベンダー…ラベンダーwwwwwwwwwwヤベえwwwwマジで頭が真っ紫wwwwwwwwクソワロwwwwwwwばあちゃんの白髪交じりの紫ヘアーの方が綺麗とかどういうことwwwwwwwwwww化粧似合ってねえしwwwwwwwあの濃いチークねえわwwwwwwwwwww
心の中でこんなこと思ってたとか、バレてはいないだろう。表面を取り繕うのは得意なのだ。というかバレたら侯爵令嬢としていろいろとヤバい。
この日は帰ったら即行で父にアルスターが浮気してるかも的なことを話し、クランドロ公爵に今日のことを綴った手紙を送らせていただいた。



そして今日。我がヴェルタース家主催の夜会にて。
招待してないラベンダーなんちゃらを連れて、招待した王太子、次期騎士団長、次期魔導士団長、次期宰相、そして我が婚約者アルスターが私のもとにやって来た。アルスターは父親のクランドロ公爵に怒られたのか、それとも手を取る役を王太子に取られたのか、ラベンダーなんちゃらから離れている。というか他の取り巻きからもちょっと離れている。

「ゼルーベラ・ヴェルタース。王太子たる私、カルバーニャ・シセル・リーヴェランダの前にて真実を述べよ。貴女は昨日の五限目終了後、ラベンダー・メルダシウムを中央棟三階の踊り場から突き落としたか?」

王太子の声に、言葉に、周囲から音が引いていった。わずかに魔力を感じることから、ラーヴェラ=トゥーラ神の使徒――王族は皆、崇拝する神の使徒だ――として、この問いをしているのだろう。となれば。

「ラーヴェラ=トゥーラ神に誓います。答えは否」

私の答えに、王太子はもちろん、その他取り巻き、周囲の招待客まで息を飲んだ。
神に誓った真実を述べたのだ。それはつまり、これに反論することは、私はできないということ。発言をひっくり返すことは、絶対にできない。ひっくり返せば、私は嘘をついたとして、神に罰せられるのだ。その証拠に、私の足元に白い幾何学模様の紋章が浮かび上がっている。この世界の宗教、マジパネェ…
そして、冒頭に戻る。





「……わかった」

王太子は、重苦しい溜息をついてそう言った。次期騎士団長も、次期魔導士団長も、次期宰相も、苦々しく顔を歪めている。
ラベンダーなんちゃらを睨みつけながら、アルスターがこちらに駆けてくる。なぜ?

「すまない。何度も君を疑ったりして」
「構いません。例え敬虔なるトゥーラ教の信徒と言えど、嘘を一度だけ口にすることもありましょう」

そう。真実は一度だけ口にしろと言われているが、嘘を一度も口にするなとは言われていない。それがトゥーラ教である。そのため、真実を貴ぶ宗教と言えど、嘘つきがいないわけではないのだ。疑うのも仕方がないだろう。
では今後一切疑われないようにするにはどうすればいいか?答えは簡単。私がやったように、神に誓った答えを述べるだけだ。神の誓いは絶対。破れば即座に罰が下る。最悪それで死ぬこともあるのだ。しかし、そう簡単に誓えなかったりする。ラーヴェラ=トゥーラ神が「ホイホイ簡単に誓うな!」と大昔に怒ったため、三度以上の疑いを晴らす時にしか使えない。今回で同じような疑いが三度目なので、ちょうど使えた。ちなみになぜ三度なのかと言うと、大神官様曰く、仏の顔も三度まで、という諺が異世界にあるから、とのこと。あるね、その諺。それに乗っかっちゃった感じですか。神様って意外とシャレがわかる感じ?

「しかし、これではっきりした」
「何がですか?」
「ラベンダー・メルダシウムが嘘をついている、ということが、だ」

ラベンダーなんちゃらは、王太子一同に責められている。真実を述べよ、と。彼女の顔は真っ青だ。濃い赤のチークがいい感じに気持ち悪さを演出している。
――断罪するつもりが断罪されてやんのm9(^Д^)プギャー
心の中でプギャってると、アルスターがこの状況について説明してくれた。
曰く、ラベンダーなんちゃらが私に暴言を吐かれた、教科書や靴が盗まれて、どこを探しても見つからない、休み時間に階段から突き落とされた、とアルスターたちに主張したらしい。それも一度だけの申告。一度だけなら信じもしよう。しかし、一方の意見だけを聞いてもそれが真実とは限らない。ということで、アルスターは私に再三確認を求めてきたようだ。

「この状況については理解しました」
「そうか…」
「そこで一つ質問なのですが」
「なんだ?」
「我がヴェルタース家は、彼女を招待しておりませんの。彼女をこちらに連れてきたのはどなた?」

私の問いに、アルスターは顔をしかめた。それを聞いていた王太子一同も、ラベンダーなんちゃらを睨みつける。

「彼女は最初から、この夜会に参加していた」

アルスターの答えに、今度は私が顔をしかめた。

「彼女の持つ招待状を検めさせていただきます」

本物か、偽物か。見てみないことにはわからない。だから招待状を預かろうとしたのだが、ラベンダーなんちゃらはパニックになったのか、逃げ出した。しかし、次期騎士団長に即座に捕まる。
王太子が険しい顔をして、涙で濃い化粧が崩れてぶちゃいくになったラベンダーなんちゃらを見た。

「招待状は持っていないのか?」
「………」

王太子の問いに対して黙秘。イコール、持っていない、または偽の招待状。てか、黙秘って一番やっちゃいけないやつ。
なぜかって?そりゃあ…ねえ…
次期騎士団長が、慌ててラベンダーなんちゃらを離す。すると…

「きゃあああああああああ!?」

再び逃げ出そうとしたラベンダーなんちゃらの足元に、私と同じ白い紋章が浮かび、そこから白い雷が迸った。真っ紫の髪は焦げて縮れ、頬は焼けて爛れ、それなりの仕立てだったチェリーピンクのドレスはところどころ溶けて、見るも無残だ。
神の使徒たる王族の問いに対して黙秘すると、こうして罰を受けるのだ。これはまだ軽い方で、ひどいと全身大火傷――服も焼けて全裸になる嫌なオプション付き――で死に至る。一度神殿でその死体を見たことがあるが、血を抜かれて出来上がったジンジャーマンクッキーさながらのトラウマ物だった。あれはもう見たくない。

「皆様、今宵はこのようにお騒がせしてしまい、申し訳ございません。今後、招待状の検め方を見直し、出入り口の警備強化も行なって参ります。つきましては、一度この会場に≪検分≫の魔法を使い、他に不届き者がいないか調べさせていただきます。ご不快な思いをさせてしまいますことを、予めご了承ください」

場を収めるために出てきた母が、丁寧に、深く頭を下げる。確かに、この件は我がヴェルタース家の失態だ。侯爵家として、あってはならないことだ。
母の傍にいるうちのお抱え魔導士が、会場全体に≪検分≫――不届き者を目立たせる魔法でとっても便利だが、かなり高度な魔法らしく使い手が少ない――を使おうとすると、私の足元の紋章が強く光った。途端に遠のく意識。










気付けば、朝だった。

「ああ、お嬢様!ご気分はいかがですか!?」

呼び鈴を鳴らすと、私付きの侍女が慌てて入ってきた。

「おはよう。なんだか魔力が前より増えた感じ…かしら?なんとも言えない気分ね。落ち着かないわ」
「あ、お、おはようございます!……そう、ですか…」

私は、侍女のこわばった表情を見逃さなかった。おそらく、この感じは意識が遠のいたことに関係しているのだろう。
侍女を問いただすと、それについては旦那様より食堂でお話しがございます、と返された。侍女に手伝ってもらいながら、部屋着用の(コルセットはないけどそれなりに重い)ドレスに着替え、食堂に向かった。
そこには、両親はもちろん、なぜか王太子とアルスターがいた。

「おはようございます、殿下。おはようございます、お父様、お母様。おはようございます、アルスター様」

挨拶をすると、同じくおはよう、と返ってくる。若干一名、元気がないけど。

「気分はどうだね?」
「なんとも言えませんわ。魔力が増えた感じがして落ち着きませんの。魔力増幅薬を飲んだ時より、体の内側がざわざわしているようで…」
「魔力が…そうか……」
「あの夜会の後、私はどうなりましたの?神の紋章が光ってから、記憶がなくて…」
「それについては私が説明しよう」

侍女と同じくこわばった表情になった両親とアルスターだが、王太子だけは神妙な面持ちで手を挙げて私の問いに答えてくれた。
曰く、紋章の光が私を包み、その体にラーヴェラ=トゥーラ神が降り、ラベンダー・メルダシウムが持っていた偽の招待状は、対となる嘘を司る神、ラーヴェラ=リーア神が戯れに用意したものであると告げた、らしい。そして私を尸童(よりまし)に選んだ、と。
つまり。

「私は半分、人ではなくなってしまった、ということですの?」
「そういうことになる。おそらく君の体には、常人には耐えられない魔力が渦巻いていることだろう。魔力と体の違和感は、まだ体に増えた魔力が馴染んでいないせいだ」
「なるほど…それで段々と力が漲ってくる感じがしているのですね。納得しました」

チート能力覚醒ですねわかります。産まれてすぐに持ってなかったから、せっかく魔法あるのにチートじゃないとかツマンネって思ってたんだけど、まさかの遅れ咲き。全私が驚愕だよ。

「尸童になったからには、やはり神殿でお勤めをしなくてはならないのでしょうか?その際、現在の婚約はどうなりますの?」
「ラーヴェラ=トゥーラ神は、気に入った人間を尸童にするため、君が思っている以上の人数がいるのだよ。そのため、必ず神殿に入らなければならない、ということはない」
「なるほど。使える手駒は多いに越したことはありませんものね。安心しました」
「婚約に関しては、君の両親とアルスターと要相談、だ。私が君に関われるのは、尸童に関してだけだから」
「確かにそうですわね。お答えくださってありがとうございます」
「構わない。尸童が増えることは、王族にとって喜ばしいことだから」

王族にとって喜ばしい。つまり、自分たちにとっても使える手駒が増えた、ということ?いや、尸童って神の依り代だから……ああ、神と接する機会が増えるかも的な感じか。
王太子は、「後のことは私が関わるわけにはいかないから、お暇させてもらうよ」と言って帰っていった。忙しい人だろうに、それでも時間を作って来たのは、尸童という存在が、神が実在するこの世界では重要だからなのかもしれない。
私は、アルスターと向き合った。正直政略結婚なんて嫌だって思ってたけど、アルスターの人となり自体は嫌いじゃない。むしろ真実と向き合う姿勢は好ましい。ラベンダーなんちゃら一人の言葉だけを信じなかったところも好感が持てる。しかし、私はそれ以上のことを何も知らない。それもそうだ。知ろうとすらしなかったのだから。

「ゼルーベラ、私たちはお前の意見を尊重する」
「尸童になった貴女には、国の管理下であればある程度自由が約束されるの。家同士の繋がりを持つだけの婚約に貴女が満足しないのであれば、解消しても構わないわ」
「もちろん、お前が以前から行きたがっていた魔導科学研究所に就職しても構わない。決めるのはお前だ」

自由。自由ねえ……確かに卒業してすぐに魔導科学研究所に入りたいとは思ってたけど、それって元々政略結婚が嫌で嫌で嫌すぎて、家を出ること前提だったんだよなあ…
でも今は、政略結婚はそりゃ嫌だけど、アルスターと結婚するのは悪くないかな、と思っている。容姿だけで言えば好みのドンピシャなのだ。銀髪赤目のイケ細マッチョ大好物です。あとは内面さえもっと知ることができれば、それが受け入れられれば問題ないんじゃないかな、とも。
アルスターは、困ったような、泣きそうな、複雑な表情をしている。

「…少し外で、二人で話をしてもよろしいでしょうか?」
「ああ、構わないよ」

お父様に許しをもらえたので、私はアルスターを中庭に連れ出した。食堂からでも見事な緑を堪能できるが、その緑に混ざるスイートピーやチューリップを愛でるには、やはり外だろう。食堂を出てすぐにある四阿で、侍女に紅茶とクッキーを用意してもらう。

「ゼルーベラ」

侍女が離れた頃合いを見計らってか、恐る恐るとアルスターが声をかけてきた。緊張が声から滲んでいる。その様子が、学院で私に話しかけてきた時とかけ離れていて、思わず笑った。

「ふふっ、すみません。学院では緊張した貴方を見ることがなかったので」
「………いや、構わない。確かに、私はあまり表情が変わらないから、君にはつまらない男だと思われてしまっていただろう」
「私も、つまらない女だと思われていたでしょう。学院では常に勉学に励み、侯爵令嬢として沈着冷静な振る舞いをしていましたもの。表情だって、滅多に変わりませんし」
「だが、今君は笑っただろう」
「ええ。おかしくて、つい。ほら、もう無表情に戻ってしまったでしょう」
「ああ」
「思わず、といった時にしか表情が変わりませんの。その思わず、ということもあまりありませんし、あったとしても基本一人ですから」
「…そういえば君は友人を作ろうとしないな。なぜだ?」
「……自分にいっぱいいっぱいで、そこまで余裕が持てませんの」
「そ、そうか。すまない、変なことを聞いてしまって」

あまりに哀愁が漂っていたせいか、アルスターは眉尻を下げつつ慌てて謝ってきた。その様子がかわいくて、ほっこりした。美形の慌てふためく姿って、いいよね。…決してSなわけじゃない。

「……君は、私との婚約解消を望むか?」

紅茶を一口飲んでクッキーをかじると、アルスターが泣きそうな声でそう訊いてきた。なぜ泣きそうなのか、ちょっと期待してしまう。

「正直申し上げますと、どうとも言えませんわ。政略結婚なんて、愛のない結婚なんて嫌だ、と思って、いずれ家を出る予定で今まで勉学に励んでいましたの」
「……それで、魔導科学研究所、か」
「はい。あそこならば独り身大歓迎ですし。身分問われませんし。それに魔導科学に魔導工学って、ロマンがあるじゃないですか」
「…気持ちはすごくわかる。しかし、女性でそのロマンを語る人がいようとは」
「まあごく少数でしょうね。それは一先ず置いておきまして…確かに魔導科学研究所は魅力的なのですが、貴方様との婚約も悪くはないかと思っておりますの」
「…!」

なぜか暗い目から輝きが戻ったアルスター。これはもしかしてもしかするんじゃないか。

「ラベンダーさんの言葉だけを信じず、私の言葉も聞いてくださったでしょう」
「ああ。一つの言葉だけが真実とは限らないからな」
「それはこの国において、当然とも言われることかもしれません。ですが、それにとても好感が持てたのです。中には片方だけを頑なに信じる、頭の固い方もいらっしゃいますから」
「………」

思い当たる誰かがいるのか、アルスターは遠い目をした。まあ、そりゃいるよね。誰も彼もが本気で神様信じてるわけじゃないし。私だってこの世界で生まれ変わるまではそうだった。
まあ、前世の母親みたいに、教祖が神様だー、って感じで信じる人はこの世界にいないだろうけど。

「…俺は、一目惚れだった」

ぽつり。聞こえた言葉に、目を瞠った。アルスターは耳を真っ赤にして、私から目を逸らしながら語った。一人称が私から俺になってる、なんて現実逃避をしながらも耳を傾ける。

「デビュタントが、うちの舞踏会だったろう」
「そうですね。きっかけが確か、こちらから婚約の打診があったからとか」
「ああ。どうせ俺は四男だ。家を継ぐ必要はない。だから婚約者は好きに選べと言われていた。だがどうも話を聞いただけで選ぶ気にはなれなくてな…相次ぐ書状に辟易して、どうせなら書状を送ってきた家かたっぱしに舞踏会への招待を送って、参加した令嬢の中から選ぼうと思ったんだ。…そこで、初めて君を目にした」

あの時は確か、私のプラチナブロンドに映えるように、とサファイアを使った髪飾りに、ペールブルーの、スレンダーラインのドレスだったか。ウルトラブルーで染めた糸で薔薇の刺繍がしてあったやつ。あれは綺麗だった。確かドレスの色は貴女の瞳の色と合わせましょう!って二番目のお姉様が選んだんだったか。センスいいな我が姉よ。

「一目見て、美しいと。そう思った。恥ずかしながら、冬の精かとも思った」
「冬の精?」
「雪と共に冬の訪れを知らせる精霊だそうだ。神話の中にその描写があって…それがまさしく、君のようだった。『白金の髪を靡かせ、空の瞳で大地を見下ろす。そうして白金の雪が降る』…」

確かに、色合いだけならまさしく、だろう。しかし、私自身美しいかと言われたら中の上じゃないかと思う。比較対象がお姉様方だからなんだが。あの二人ふつくしいよ。いや、一番目のお姉様は鬱くしいだ。あれだ、ジャパニーズホラー系ゲームに出てくる黒髪美少女。しかも本人ちょーネガティブ。二番目のお姉様は金髪碧眼――プラチナブロンドは金髪と言っていいものなのか甚だ疑問である――の正統派。性格は天真爛漫てか基本落ち着きがない。私?知らね。一応クールビューティーで通ってると思う、よ?

「舞踏会が終わってすぐに、君との婚約を受け入れた。だが、それで安心していたんだ」
「安心、ですか?」
「ああ。君が俺のものになる、という安心だ。だが…そちらから婚約の打診があったのだから、君も俺に興味を持っていてくれるだろうと思ったのだが、そうではなかった」
「それに関しては、申し訳ありません。勝手に父が申し入れしたので…」
「ああ。あの茶会の後、君の父上の話を聞いて知ったよ…その時俺はすでに学院に入学していて、君と会う時間が減ってしまっていた。どうにか時間を作って会おうにも、体調を崩していて会えないと言う」

それは、非常に申し訳ないことをした。政略結婚なんて嫌だ!ってなりすぎて、婚約者からも逃げてたんだよね…その時魔法薬の研究やってました。ほんっとに申し訳ない。言ったら泣かれそうだから言わないけど。

「だから、君が入学したら話しかけようと思っていた」
「……私、一度もお見掛けしていませんでしたけど」
「…………学院が広すぎるし、学年で講義室が変わるから、なかなか見つけられなかったんだ」
「確かに、あの校舎は広すぎますし、でかすぎますよねえ…」
「ああ。…何度講義に遅刻しそうになったか」
「わかります。特に西棟から東棟など、正反対の校舎に移動する時とか…」
「転移陣は混むから使いたくないしな…」
「ええ。もう少し陣を増やせないでしょうか?」
「部屋の広さと陣の広さから見て難しいだろう」
「むぅ…」

…っていつの間に愚痴言い合ってるんだ。確かにあの学院、移動めっちゃ不便だけど。歩いていくと十分で間に合わない時あるし。そういう時は窓から飛んでほぼ直線ルートを移動。うっかり先生に見つかると怒られるけど、やらないと間に合わないのだ。

「コホン…どうにかして君に話しかけたいと思って探していたら、あの令嬢に会ったんだ。西棟の裏庭の木陰で、一人で泣いていたから、声をかけたんだが…そうしたら、彼女は君に暴言を吐かれたと言う」
「……すみません。私がそこにいるかもしれないと思われたのですか?」
「……校舎のどこを探しても見つからなかったから、普段人がいないところにいるかもしれないと思ったんだ」
「実際はほとんどどこかの講義室にいましたけどね…」
「それを知ったから二回目は割とすぐに見つけられたんだ。教師に頼めば、適当な理由をつければ君の取っている講義について聞けたから」

適当な理由ってなんだ。婚約者だからどうこう言ったのか。それでぽろっと話しちゃう教師の守秘義務どうなってんの。聞いてきた相手が密偵だったらどうするよ。

「まあそれはともかく…ラベンダー嬢の話を聞いて、俄かに信じがたくてな…必死に君を探したよ。出会えたあの時は、本当に運がよかった」
「私としては非常に困りました」
「すまない。まさか君が一日六限も講義を入れているとは思わなかったんだ…」

確かに。学院に通う生徒の多くは貴族で、それぞれ領地経営や商売、茶会に遠征等々忙しい。私のように一日六限なんてスケジュールを組めないほど忙しい。ほとんどは一日三限、四限ほどだ。しかも午前だけ、午後だけ、なんてパターンもある。……決して私が暇人なわけじゃないぞ。ただお茶会やらなんやらに必ず参加する必要がほぼなかっただけで。

「一度目は、君に会えたのが嬉しくて、心が舞い踊ったよ…だけど、君への疑いを晴らさねばならないと思って、問いかけをしたんだ」
「…無表情だったのでまったく気付きませんでしたわ」
「…………普段動かそうとしても動かないくせに、君に会うと口元が緩んでしまうのが、気恥ずかしかったんだ…」
「あら。婚約者だから別に構わないのでは?」
「…君には、頼れる年上の男だと思われたかった」
「まあ」
「その結果、君とまともに会話すらできなかったわけだが…」
「口下手なのもあるのでは?」
「それは大いにあるな」

揃って紅茶を一口。少し冷めた紅茶の渋みが、恋愛脳になってきた頭を冷静にさせる。

「二度目は、君に少しでも意識してほしくて、ラベンダー嬢の手を取った。決して褒められないことだが、俺も必死だった」
「私、あれを見て、アルスター様が浮気をしているかもしれない、なんて父に話してしまいましたわ」
「……………嫉妬されずに冷たい目で見られて、失敗したと思ったよ。屋敷に帰ったら、即日便で届いた君の手紙を持った父に怒鳴られた」
「当然です」
「ああ、当然だ。だから君に直接謝罪をしたくて、時間を作って昨日の夜会に参加したんだ。……結果、そこにもラベンダー嬢がいて、王太子殿下に泣きついて嘘を述べて、あのような状況になってしまったわけだが」
「王太子殿下に婚約者がいらっしゃらなくてよかったですわね。不謹慎ですけど」
「そうだな…もし王太子殿下に婚約者がいらっしゃれば、身辺警護をしていた近衛に捕まっていただろう。結局、不敬罪及び反逆罪で捕まったがな」
「それこそ当然ですわね。王族を騙そうとしたんですもの」
「加えてヴェルタース家ひいては君への謀略罪。当然だな」

紅茶を一口。もうぬるいを通り越してほぼ完全に冷め切ってしまっている。それでも美味しいのは、それなりにお高い茶葉を使っているからか。でも正直言わせてください。緑茶飲みたい。

「…改めて、すまなかった。君に、正直に気持ちを打ち明ければそれで済む話だったのだが…」
「今後、あのようなことがないようにお願い致します」
「ああ。もう二度としない。クランドロの名に誓って」

…家名に誓うとは、ずいぶん大きく出たな……それだけ、説教されて懲りたんだろうな。まあ元々真面目そうだし、女性関係のだらしなさがないし、信用するにはそれとプラスアルファのこの誓いで十分か。婚約者が浮気やらかすと、この国じゃ「婚約者に道を踏み外させた不出来な奴」扱いされるからね。婚約相手が堅物なことに越したことはない。もちろん結婚した後の浮気もNGだ。
ちなみにこの国では、正式な婚約は誓約書を以て為される。つまり、誓約書のない婚約は婚約ではない。だから、結婚しようと口約束した恋人がいるのに浮気するのはアリだったりする。結婚してもないのにヤることヤって孕ませた際の浮気もアリ。それを規制する法律も、トゥーラ教の教えもないが、嘘をつくとリーヴェランダ国にいる以上はラーヴェラ=トゥーラ神によって罰が下る。そのため、良くて大怪我、悪くて死、な目に遭わないよう、浮気をする人は少なかったりする。もし目移りした場合?婚約してたら婚約解消を依頼して解消してもらうか、恋人なら事情を話して別れればおk。要は「将来を約束した相手or想いを交わし合った相手がいるんだから、不誠実なことすんじゃねえよ。したら罰当たるからな」ってことだ。

「…それで、婚約はどうするんだ?もし君が魔導科学研究所に行きたいというのであれば、俺もそこに勤めようと思っていたし、婚約したままでもいいのではないかと思うのだが…」
「あら、そうなんですか?それならこのままでも構いませんわ」
「っ、本当か!?」

アルスターの目が輝く。…本当に私と結婚したいんだな。一目惚れしたって言ってたけど、人間見た目じゃなくて中身だ。私としてはアルスターは異性として好きになれそうだからいいんだけど、アルスターは私の中身を知っても好きでいてくれるのだろうか。

「一つ、質問いいですか?」
「なんだ?」
「私、性格悪い自覚があるのですが、構いませんの?」
「答えは是。例え君が希代の悪女でも、すべて愛してみせよう」

真顔と即答のコンボを喰らって、私は瀕死した。前世でもここまで想ってくれる男いなかったよ!
顔に熱が集まるのを感じながら、冷めた紅茶を飲みほした。それでも冷めやらない熱。真っ直ぐに見つめられて、アルスターの瞳の熱まで伝播してきたようだ。心なしか心臓がバックンバックンいいすぎて痛い気がする。おそらく自律神経の乱れからくる動悸だ。きっとそうだ。誰か某心を救うお薬ください。

「これからは、二人の時間を作ろう。君が俺を愛してくれるよう、恥など捨てて君に愛を伝え続けよう」
「せめて周囲の目は気にしてください」
「嫌だ。それで君への愛を君に疑われたら、考えただけでも気が狂いそうだ」
「…………」

アルスターは、もしかしたらヤンデレの気があるのかもしれない。今一瞬目が死んだ。微笑みが一気に無になった。
しかし、そこまで想われて嬉しくないわけがない。正直周囲の目が、耳がある中で愛を囁かれるなんて恥ずかしすぎて拷問ものだが、外野から「リア充爆発汁」とか言われても気にならないくらい嬉しいのは間違いない。…ええ、ヤンデレ大好物ですが何か?監禁?お世話してくれるならばっちこい!

「平日は講義がある上実務や鍛錬もあるから難しいが、休日なら時間を作れる。街を見て回ったり、遠乗りに行ったりしたいのだが…」
「遠乗りですか…馬に乗るのは苦手なのですが、大丈夫でしょうか?」
「問題ない。俺と一緒に乗ればいい」
「なるほど」

それなら安心だ。

「あと、できるだけ砕けた口調で話してほしい。様付けもなしだ」
「はーい」
「早いな砕けるの」

あっはっは。いやね、ぶっちゃけお嬢様口調とか疲れるんすわ。前世が一般(と言っていいのかよくわからないけど多分一般)家庭のどこにでもいる地味な大学生だからね。正直ドレスとか重くて嫌。重ね着嫌い。量販店のTシャツにデニムでいいじゃん。この世界にないけど。
アルスターが、私の返事がツボに入ったのか、肩を震わせながら笑う。そりゃこんな返事する令嬢なんていないだろうけどさ、それにしたって笑いすぎじゃね?

「っ、すまない。久しぶりにこんなに笑ってしまった」
「貴方の笑いのツボはどこにあるの?」
「ぶふっ」

いや、マジでどこ。笑ってないでぷりーずあんさー。笑いすぎて出た涙拭ってないでぷりーずぎぶみーじあんさー。

「…っ、はあ……もっと早くに距離を縮めていればよかったな。まさか君がこんなに面白い人だとは」
「どこが面白いのか、五秒以内で簡潔に答えてください」
「令嬢らしからぬところ」
「ぶっ叩いていいですか」
「ほら、そういうところ。叩くなら手加減して頼む」
「………まさかの被虐趣味?」
「違うからな?」

いやだって、叩くなら手加減よろーって。叩いてほしいって言ってるようなもんじゃん?
結局テーブルから身を乗り出してデコピンした。その時ふにゃりと笑った顔が可愛くて、内心悶絶した。




















その後、たまにラーヴェラ=トゥーラ神が私の体に降りてきてアルスターをからかったり、王太子にちょっかいかけたりと、尸童として体を利用されながらも、無事学院を卒業して、アルスターと私の体を乗っ取ったラーヴェラ=トゥーラ神が着々と進めていた結婚準備のおかげで卒業後即結婚ということになった。っていうか神様私の体使いすぎじゃね?暇なの?おせっかい焼きなの?
もちろん結婚後、私はアルスターを追って魔導科学研究所に就職した。しかし、初夜だけでは飽き足らなかったアルスターが一週間私をベッドに拘束しやがったため、予定よりかなり遅れてしまった。なんでも私と結婚するまで、自分を慰めることもしていなかったせいでかなり溜まっていたらしい。内定もらってたとは言え、アルスターが夫婦云々事情を説明してたとは言え、あの配属先での居た堪れなさよ。アルスターと揃って生暖かい目で見られたよ。いや、私を見る目は同情が多かったな。
そして私は結婚一年目にして身ごもった。そりゃな!月のもん来てる時以外夜ごとベッドに拘束されちゃあね!十九歳とは言え元気すぎませんかね!?…早く私との子どもがほしいって言われて断れなかった私も私なんだが。

「女の子がいいな。ゼルによく似た女の子」
「私はアルに似た男の子がいいなぁ。絶対可愛い」
「ゼルに似た男の子でもいい」
「どんな男の子だそれ」
「中性的な感じだ」
「…私は中性的なのか?」
「髪が短ければ、綺麗めな線が細い男に見られるかとは思うが…」
「今度やってみよう」
「やめてくれ。勘違いした女を君に近寄らせたくない」
「…アルに似た女の子でもいいかも」
「……………………」
「やばいわー絶対イケメンだわー。そんじょそこらの男より男前になりそう」
「……嫁の貰い手がなさそうだな」
「…確かに」

そう。こんな会話をするくらい、私はアルスターに惚れ込んでしまった。だってさ、銀髪赤目、細マッチョ、ヤンデレの三大好物が揃ってんですよ奥さん。そこに誠実さが加わるともう、旦那としては完璧じゃないですか。てなわけで、在学中に見事に陥落致しました。さすがに人気のあるところで「愛してる」だの「早く結婚したい」だの、他にもいろいろ言われて恥ずかしかったけど。手を握ったり髪や頬に触れたりはするくせにキスの一つもしてこなかったけど。なんでか訊いたら、式の時にする誓いのキスをファーストキスにしたかったんだって。可愛すぎて思わず人目も気にせず抱き着いたよ。うちの旦那マジ可愛い。

「ゼルーベラ。俺の愛しい妻。ラーヴェラ=トゥーラ神の御前に誓って、一生、君と俺たちの子を愛するよ」
「アルスター………私も、貴方と生まれてくる子どもを死ぬまで愛するわ。ラーヴェラ=トゥーラ神の尸童の身に誓って」
「……あと五人はほしいな」
「男女半々がいいなー」
「女の子が多い方がいい」
「女三人寄れば姦しいと言うけど?」
「可愛ければ問題ない」
「激しく同意」

この時の私は知らなかったが、私たちがしたこの誓いは、未来の真実を誓うもの認識されたらしい。つまりどういうことかって言うと、未来が約束されたってこと。しかも神様の安心安全保障付き。



…ラーヴェラ=トゥーラ神様、力使いすぎじゃね!?
名前の由来
ファーストネーム→花の名前もじったやつ。一応花言葉も考慮して付けてる。ヒロインだけまんま。
 ゼルーベラ…ガーベラ
 アルスター…アルストロメリア
 カルバーニャ…カンパニュラ
 ラベンダー…ラベンダー
ファミリーネーム→ラテン語をもじったやつ。リーヴェランダはこの国の王族ですよーって証明なのでミドルネームっぽいのがそれ。
 ヴェルタース…veritas(意=真実)
 クランドロ…credo(意=信じる)
 シセル…sincerus(意=誠実)
 メルダシウム…mendacium(意=嘘)
国の名前→libra+landをもじったやつ。



ラベンダーなんちゃらは転生者。シナリオ通りいかなくて焦った結果こうなった。実は悪役令嬢ポジなゼルーベラ氏も転生者だという考えには至らなかったお馬鹿。トゥーラ教から破門されて最終的にお家断絶。貴族には絶対嫁げないし修道院にも行けなかったけど、更生の道は残されていたため、辺境の村娘としてひっそりと暮らす。実はラーヴェラ=リーア神のお気に入り。ゲームと真逆(ゲームではラーヴェラ=トゥーラ神のお気に入り=尸童だった)。
アルスター氏は隠れキャラ。将来の魔導科学研究所所長。出世株。奥さんが可愛すぎて毎日が楽しい隠れヤンデレ。王族や神殿関係者以上に神様と接する機会が多いため、王太子殿下に羨ましがられている。古の技術である錬金術を昇華させ、今の時代で入手できる素材で蘇生薬(エリクサー)を作ってしまい、王族(他国のも)に土下座されたのは苦い思い出。もちろん生まれ育った(リーヴェランダ)に寄贈した。
ゼルーベラ氏は全ルートの悪役。しかし、中身が別物なためただのガリ勉に。魔導ロボの開発者で、最終的に某宇宙戦艦の開発指揮を取る。設計者でもある。後に二男四女に恵まれる。最初の子は二卵性双生児の兄妹。夫婦揃って歓喜。ラーヴェラ=トゥーラ神も歓喜。尸童使わず実体化して子どもを浚おうとした時には、相手が神様であることを忘れて最終兵器(リーサルウェポン)を行使しようとした。もちろん思い止まって長女お手製釘バットで殴った。

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