死の塔〜death tower〜縦書き表示RDF


この作品をお読みになる場合は、夜に独りで読む事をお勧めします…
…サァ…コッチへ…
死の塔〜death tower〜
作:りす君


少女が住んでいるのは、ある海辺の町。ここには特産物も無ければ宿も無いただの町。しかし、少女の町には唯一、県内で知られている場所がある。
その建物は、岬の先端にあり、周りが雑草などで簡単には入れない。
町ではそこを不気味がっているのでその場所を“死の塔”と呼んでいる。

昔は何か観光名所らしき建物だったらしく、経営難で、すぐ潰れてしまったらしく、そして塔のような建物だけが残ってしまったようであった…

少女は、その場所へ行く事にした。何故行くかというと以前、少女が学校で友達数人と話していた時に、誰がここに入れれるか賭けをしようと言われ、少女が立候補した。丁度金不足だったので、やると言ってしまったのだった…

少女は夕方から夜になる時間帯にそこへ行った。暗闇に染まった塔は不気味さが一層増していた。
この塔は自殺するのに最適な場所なのだ。かれこれ数百人もの人が自殺し、いまだに自殺名所で有名である。

少女は塔の前に立っていた。中は暗くてよく見えない状態だ。正直、恐くなってきた…。入るのは、また今度にして…逃げてしまおうかな…少女が悩んでいたその時、

“コッチヘオイデ…オイデ…ラクニナルヨ…”

と、声が聴こえた。少女は、全身に寒気を感じて怖くなり、逃げ出そうとした。でも足が動かない、声を出そうとしても出せない…金縛り状態に陥っていた。

“助けて!誰か助けて!”
本当はこう言いたいのだが声が出ない。また声がする…

“コワクナイヨ…スグニイケルヨ…サア…コッチへ…”

ヤダ、行きたくない!誰か助けて!イヤ!

(コツ…コツ…コツ…コツ…)

向こうから誰かが来る…イヤ!助けて!

少女が見たのは鋭い刀をもった醜い骸骨だった。少女は力一杯、声を出した。イヤ!助けて!こんな所で死にたくない!

骸骨は少女を一瞥すると、静かに刀を振り上げた。

イヤ…助けて!助けて!死にたくない!誰か助けてよ!

「助けて!たすっ…!」






(スパッ)






周りに血が飛び散り、少女の頭は静かに地面に落ちた…









…コッチへ…オイデ…

ラクニナルヨ…サァ…





コッチへ…オイデ…


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