「アツっ!! お前大丈夫かよ。」
「だ、大丈夫だよ。こ、このくらい・・・」
「いいから休んでろよ。余計悪くなっちまうよ」
「休みたいけどさ・・・み、みんな僕を必要としてるし・・・」
「必要としてるって言っても、ほとんどのやつらはお前のことなんてすっかり忘れちまってんじゃねえか!! そんな奴らのためにそんなに自分を傷つけて頑張らなくてもいいんだよ!!」
「だ、だめだよ・・・。僕が休んだら・・・みんなは・・・」
「そうなったって仕方ないじゃないか!!自分の事しか考えてないあいつらが悪いんだ!! あいつらはわかってるんだ。お前がもう限界だってこと。だけどめんどくさいとかまあいいやとか誰かがやればいいやとかって言って、全然お前を守ろうとしてないんだぞ!! それでもお前はあいつらのために頑張るのかよ!!」
「……頑張るよ…」
「なんでだよ…。だって、お前がいくら警告したって何も変わらなかったんだぞ!?」
「だけど……なかには……ほんの少しだけど、僕の事を考えてくれてる人がいる……。それだけで、僕は嬉しいよ」
「……だけど…それじゃあ駄目じゃないか!! みんなが変わらなきゃお前を助けることが出来ないじゃないか!! 一人が変わってもみんなが変わらなかったら意味ないんだ!! お前を救うことは出来ないんだよ!!」
「……それでも……きっとみんなもわかってくれるよ。…変わってくれる……気づいてくれる」
「…もう…遅えよ…。お前、もうボロボロじゃねえかよ…。ギリギリじゃねえかよ!!」
「大丈夫……僕は…平気だから……それに…僕にはみんなが…いてるから……」
俺はその時、彼の強い意志を前にして、何も言うことが出来なかった。
ただ、みんなが彼の事に気づいてくれると、彼がギリギリだということに気づいてほしいと、ただただ願っていた。
その後、彼は苦しみ続けた。
熱は上がり続けた。
咳は止まらず、鼻水も止まらず、毎晩毎晩眠れない日々が続いた。
それでもみんなは彼のことに気づいてくれなかった。
いや、気づいていた。
ただ、あまりにも悲惨すぎて、目をそらしてしまっていた。
そして、今までのように彼を苦しめ続けた。
俺は、そんな彼を見続けた。
俺に出来るのはそれだけだから。
それからしばらくして、彼は苦しみから解放された。
彼は長い長い眠りについた。
冷たくなって。
そして、彼はまた眼を覚ますだろう。
そしてまた繰り返すのだろうか…。
こんなことを…。
こんな惨劇を!!
俺は見たくない!!
絶対に見たくない!!
彼の名前は地球!!
彼の名前は地球!!
忘れるな!!
彼は地球!!
地球!!!
彼の名前は地球!!!!!!
彼の名は……
地球 |