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妄想癖。第四章。
パラノイア4
作:荒木ヒロ


 一体どうしてだかわかんないんだけど、メカニズムなんてそれこそ意味不明だし過去のことはなるべく思い出したくないんだよなぁと思いつつも、時々は昔のことを思い出すって瞬間みたいなものがあり、今まさに思い出し、頬杖とため息なんてクソ付いても似合わないことを俺はしていた。

 小学校の時。
 宿泊学習なんてもんがあり、同学年みんなで一泊二日の小旅行(目的は学業だけどね)として山奥にいくのであった。
 今考えると安っぽい飯を喜んで食い、狭い風呂にも修行!つって水かけられながら入った後である。

 自由時間、トランプに興じてた。
 相手は忘れたが、とにかくテーブルに座っていさえすれば良いわけだ。そこが重要。
 女の子はみんなパジャマ。男の子は短パンTシャツ。
 図らずも今まで見たことのねー女子達の姿にぐっときてたと思う。

 そんな中一人の基本的には美少女と言っていい俺の好きでもあった子が、俺の右膝に乗っかった。ごく自然に当たり前のように美少女が右膝に座った。
 俺はと言うと、意識しないようにしてたけど無理無理努力の甲斐なんかこれっぽっちもなく、頭はほくほくし出すし膝は美少女のお尻とエッチな部分(もちろんそうやって認識していたってだけで何故そこがエッチなのかはまだ知らなかった。うぶだったなぁ俺)を感じていた。
 迫る美少女の愛らしい背中、濡れた後ろ髪の張り付き。

 しばらく眺めていると、俺の番が来た。多分大富豪だったと思う。
 
 あたしが出してあげようか?
 振り向いて聞く美少女。俺は黙ってカードを渡した。

 はい。
 と差し出す美少女。

 うわぁ何でここで「2」だよ?
 ぶーぶー
 ふざけんなー
 ちくしょー

 等という声が聞こえる。

 みんなパスー?
 くすくすと笑う美少女。
 
 次はー?
 俺は振り向いた美少女にカードを渡す。
 Aのスリーカードとダイヤの4。
 
 うへーなんだよ大富豪かまたー
 Aのスリーカード…………
 くそーばかじゃねーの?

 ばかじゃねーよと思っていた。

 勝ったね。
 くすくす。
 
 俺はカードを失った手をどうすればいいのか分からなくてどぎまぎしていた。

 今なら、その手を美少女の体に回して弄り倒してぐちゅぐちゅにしてるってところだ。

 ちなみに経験則から言うと、体の接触を求めてくる女は大概にして俺に気がある。
 実際そうだった。
 美少女にも中学校へ上がるときに告白された。
 俺は無視した。
 何故か。
 その時違う女と付き合ってたからだ。
 まぁ同時に二人を処理できるほど大人じゃなかったって訳だ。
 その後、美少女とはなんだか陰険な仲になってしまった。
 
 今告ってくれりゃあ一撃なのによ。

 講義室のドアが開く。

 おっはよぅ!

 と元気いっぱいな挨拶がトレードマークの元気娘が俺の隣に座った。
 
 ねぇもうお早くないよ。
 と俺、時計は12時と1分。

 その日初めて会う人にはおっはよぅ!って決めてるんだぁー。
 
 へぇ。

 ん?何か考え事してた?それとも熱?

 元気娘が俺の額を触ろうとするが俺は避ける。

 何で避けるの?

 顔がべたついてるから。
 あぶらとり紙あるよーと言って鞄を探った。
 
 ほいっ。
 ひらっと一枚。
 受け取りゴシゴシ。

 じゃあもう良いでしょ?
 元気娘の小さな手が触れた。

 熱はないみたい。やっぱり考え事?えへへーなぁに、考えてったのっかなぁー?

 昔のことだよ。ボクも年取ったなぁって思ってさ。

 何言ってるのまだ18っさいでしょ?これからこれからぁ!
 背中をべしっと叩く。そこにしびれが残る。

 そうだぁ!お昼のお弁当作ってきたんだよ?
 はいっ。

 もうサンドイッチ二つ食べたんだけどなぁ。としばらく考え、食べられる内は食べておくか金なければ食べれねぇからなぁと思い、受け取りふたを開けた。

 箸はある?

 フォークだけど良い?

 別に良いよ。
 
 プラスチックのフォークであった。

 ハンバーグに手を付けたところで、元気娘が聞いた。

 ねぇどんなこと思い出してたのー?聞いて良い?ねぇねぇ?

 元気娘はおにぎりを食べていた。
 俺にこんな豪華な弁当を食べさせるくらいなら自分でこれ食べりゃいいのに。
 別に俺はおにぎりでも構わねぇのにな。もらえるんなら何でも良い。
 と俺は思った。

 口の暇を見つけては、思い出したことを話してった。
 元気娘は時々へぇーとかおぉーと反応。

 ま、色々あるねぇー!
 と言って肩を組み胸が当たる。
 
 こいつ話聞いてたのか?

 じゃあさ。今度は君の話が聞きたいな。

 と聞いてみる。えぇー私の話ぃ!?と恥ずかしがる元気娘。
 ……………………

 後日その元気娘に、君の死んだようなもの悲しいぃー目が大好きなのぉ!
 と言われた。

 俺はどうしたか。
 そりゃ抱きしめて胸揉んでやったよ。
 
 じゃあボクにこういうことされても平気ってこと?

 ちょっと、人前じゃ恥ずかしいよぉ。
 元気娘の力ない様ってのはそそるもんだぜ。実際。こんなに震えてんだからな。














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