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異世界に巻き添え召喚されました 作者:鹿鳴館

二章

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52#攻撃魔法とは

新学年から 幾日が過ぎたある日。

本日はCクラスの担任、アメリア先生の『攻撃魔法について』であった。

アメリア先生の講義が始まりる。

「この世界の攻撃魔法は世界9ヵ国共通で、攻撃魔法を使える魔法使いを『魔導士』と呼ぶ国がほとんどです。

ボードに字を書き始めるアメリア先生……

「一般の魔導士が使う『光破』
出来の良い魔導士が使う事の出来る『魔光破』
優秀な魔導士なら扱える『黒魔光破』
天才達のみ使用可能と言われる『魔天黒龍破』
そして、伝説の魔法と言われる『降魔紋章光破』
更に、古い文献で名前のみ伝えられている『黒魔死滅烈光破』がありました。
我々魔人族も昔は攻撃魔法を普通に使用できたと言われています。今、皆さんが生活魔法しか使えないのは、長い間 平和が続いたために退化してしまったためと言われています」

アメリア先生は一呼吸置き、再び話始める。

「しかし、我々魔人族は、使い魔の魔力を借りることで、攻撃魔法を唱える事が出来ます。それではボードに書いた事を午前中に覚えて下さいね。午後からは外に出まして、攻撃魔法の実習をしましょう」

クラス中がワイワイと騒ぎ出す……
それは無理の無い事であった。
身体をは大人に、近いとは言え、中身はまだまだ子供……子供等にとって、攻撃魔法は夢のような存在だったのだ。
その夢が実現に向かって動き出したのだ。



アメリア先生が生徒達の騒ぎを断ち切る。

「みなさん、静かに! 魔法を修得する前に、知っておかなくてはいけない大事な事があります。攻撃魔法は凶器です。下手をすると死んでしまう事もあります……攻撃魔法の使用には充分に注意しなくてはなりません。 これからどれ程危険性があるか、数字で簡単に説明します」

再びボードに書き出すアメリア先生

「我々魔人族の健康な成人男性の生命力を100~20とします。人間族は弱者と強者が極端なので50
~300としますね。『光破』の威力はおよそ50、『魔光破』の威力はおよそ100です。 よって3
~4発の『光破』、『魔光破』なら2発程度で人は死んでしまいます……なのでもし魔法を修得してもむやみに使ってはいけませんよ、わかりましたか?」


まだ一年生だった時 リリスをよく虐めていた、生徒の一人が質問する。
「先生、使い魔なら大丈夫ですかぁ?」

アメリア先生が声を荒げる。
「行けません! 使い魔とはいえ1つの命、それを簡単に奪っては行けません!」

生徒は言い訳をする。
「違うよ先生、使い魔なら生命力めっちゃあるかなって思っただけだよぅ」

アメリア先生はため息をつき、答える。
「後に授業で説明しますが、使い魔にも色々な固体があるのです。数値に現すことが困難なほどにね。まあ50~500くらいだと思ってて下さい……一撃で死んでしまう可能性もあるのです」

「はぁいわかりましたぁ」

「それでは先に外に行ってて下さい。先生は自分の使い魔を連れて来ますね」


◇職員室◇

アメリア先生は職員室のとなりの待機部屋にいる自分の使い魔を呼びに来た。

そこで、Aクラスの担任の先生と顔を合わせた。

「あら、Cクラスはこれから攻撃魔法の授業ね」

「そうなんです、まだまだみんな子供で、不安ですわ。Aクラスは一昨日でしたわね、結果は?」

「何と初日で14人全員『光破』をマスターしたわ。一体今年の2年はどうなってるの? リリスさんの3体の使い魔も、話題持ちきりよ」

「初日で全員……」驚くアメリア先生。

「しかもオエアー君に至っては時間はかかるけど『魔光破』まで修得したの、でも優秀なせいか、実習以外の授業はわりとサボるんですの……困ったわ」

「出来が良すぎるのも、あまり良くないんですね……」

「それじゃアメリア先生また……」

「……はい」


◇野外訓練所◇

ここは野外訓練所。

訓練所とは名ばかりの だだっ広い野原であった。

生徒達の集まっているおよそ100m先には、的と思われる石造りの物体が、10個並んであった。

「はい、それでは私が手本を見せますね。使い魔が術者の左肩に手を置きます、術者は使い魔から貰う魔力を制御、精製するために精神集中しながら、左手をかざし魔法の詠唱をします。そして、左手の先に光球が、完成すると同時に目標に向かって発動します。私がやって見せますので、見ているように」

アメリア先生は深呼吸をして、真剣な顔になった。

「光を束ね弾けよ。光破」
細い光が術者の左手の先に集まり、直径10cm程の玉になり、光線となった。

そして、見事一番左の石像に命中する。

あちこちで歓声が起きるのを遮るように
「はい。左手の先に、貰った魔力を集めるような感覚で意識を集中します。 それではみなさんそれぞれやってみて下さい」

それぞれの生徒が使い魔の手を方に乗せてもらい、魔法の詠唱を始める。

「光を束ね弾けよ。光破」「光を束ね弾けよ。光破」「光を束ね弾けよ。光破」…………


全く反応の無い者、細い光が見えるだけの者、細い光が集まっているが、光球に成らない者、様々だ。

アメリア先生は小声で呟く、「まあ『光破』とはいえ簡単に出来たら、AクラスかBクラスに行ってるわよね。あら?あの子はいい感じね、数日頑張れば、もしかして……」

と生徒達を吟味していた。
(そう言えばリリスさんは? ……あら、もめているわねどうしたのかしら……)

その実態は、3人の使い魔のうち、ランディとガルが、順番争いしていた。

順番はじゃんけんで決める事になり、勝利をもぎ取ったのは、ガルであった。

「光を束ね弾けよ。光破」

他の生徒達は、気にしないふりをしていたが、3人も使い魔を召喚した実績のあるリリス、もしかして、と注目していた。

結果は何の反応もなかった。

ホッと安心するCクラスの生徒達……
しかしガルと、ランディの目には、蜘蛛の糸の様に細い光が、リリスの左手の先に集まっていた。

しかし、光の玉は非常に淡く小さいため、誰もガルと、ランディ以外は確認出来なかった。

「ぷはぁ やっぱり出来なかったぁ」

こうして、ドングリの背比べは終わった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◇リリスの家から少し離れた森◇

ある日の夕方 ランディ視点


僕はは胡桃(クルミ)の木の前で悩んでいた。

胡桃の木々を見つけたのはよいが、僕にはすぐに胡桃を美味しく食べられる『クリエイトフードフリー』がある……

しかし自然の胡桃も食べて見たい、しかし果肉が邪魔して手間がかかりそう……

一体どうすれば……

僕は決められないまま袋1杯に詰め込んで歩いていた。


◇リリスの家の近く◇

リリスの家の帰り道『コンルシズ』と男と出くわして一緒に歩いていた。

この『コンルシズ』と言う男、始めのうちは嫌いな部類に入る男だったが、話しているうちにあまりの良い性格の男なので、同世代の友人として認識を変えた。

何故 始めののうちは、好きになれなかったと言うと、 粗末な食料でリリスのお母さんの気を引こうとするスケベオヤジと言う認識だったからだ。

僕がリリスの家の食料事情を一気に改善したと知った時は、落ち込んでいたものだが、それでもリリスのお母さんに会いに行くうちに、次第に話すようになり、気に入ってしまったのだ。

この『コンルシズ』は何と29歳。
融合前の僕と同い年で、リリスのお母さん、『ケットシー』に惚れているのだが、口説きかたも分からず、せっせと食料を運んでは少々の会話をして満足して帰えって行く。

なんて不器用な男だ。
最近まで、風俗譲としか話せなかった僕と共感してしまったのだ。
今は香織ちゃんがいるけど、僕も不器用な部類だと思う。


今では『コンルシズ』の事を『コンさん』と読んでいる。

正直、コンと呼びたい所だが、僕の見た目は20歳くらい、なので『コンさん』だ。

そのコンさんは、僕の戦利品を見る。
「何を採って来たんだいランデイヤ君?」

「だからぁ『ランディ』で良いですってぇコンさん」

コンさんは、袋の中を覗き込む。
「あっ、ランデイヤ……ランディ君、それは『クァルミ』の実じゃないか……残念だけどその実は食べれないんだよ……」

クルミの果肉が食べれ無いのは僕も知ってる、ただ何で食べれないかは知らないけどね、僕の知識なんてそんなもんさっ。

でもね、コンさん……クルミの種子の内殻は柔らかくて、炒ると美味しいんだよ。

因みに生で、和クルミを食べた事があるが、美味しくなかった。

よって僕が実際、美味しく食べた事があるのは、市販されている西洋クルミなんだ。

って誰に説明してるの僕……

でもこの国の人間……『魔人族』はあんまり食料で困った事がないと思うぞ。

クルミの種子の中身に気づかないなんてね。


僕はコンさんに説明してあげる。
「コンさん、これは種子が食べれるんですよ」
一応食べる前には、ピュリファイフードを使うけどね。

「種子?」

「種の事です」

「あの堅い種かい?」

「あの堅い外殻の中に柔らかい内殻があるんですよ」

「物知りだなぁランディ君は、見た目通りの年齢の使い魔じゃ無いでしょ?」

「ふふっ正解です。 美味しく出来たら分けますんで、ケットシーさんのついでに会いに来て下さい」

「はは、敵わないなぁランディ君には、まるで同世代の友人みたいだ」

はい、コンさん正解です。
するどいじゃないですか。

こうして楽しい会話が暫く続いた。
えっと 日本産の胡桃は 和胡桃といいまして、

オニグルミとヒメクルミがあるらしいです。

西洋クルミに、比べて実が少なく殻が硬すぎらしいです。
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