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異世界に巻き添え召喚されました 作者:鹿鳴館

一章

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40#エピローグ(キンジの異世界奮闘記3)

キンジ視点

今おれ達は、とある建物の中に居る。

ここから、『復讐対象パグス』の仕事場が良く見える位置にある部屋だ。

パグスの仕事場は、おれが名付けて『金融ビル』とした。

まぁ本来のビルとは随分とかけ離れてるけどね。

なんとこの金融ビルには、所々にガラスがはめられている……カーズさんが言うには、珪砂と鉛となんかを超高温でなんたらかんたらって 言ってた。
もう半分以上忘れたけどな、ガラスで良いじゃん。

まぁ 建物内の人間達をみんなで上手く操作して、ようやく建物内は、一般人、未成年、パグス本人は居ないよう仕向ける事ができた。
2人とも、あんなに好き放題やらかすのに、未成年には拘るんだよな……

あっカーズさんが金融ビルの前に着いたぞ、ドキドキワクワク。

カーズさんがたった今、金融ビルの扉を開けました。
何やら中から誰かの声がします。

「ん? なんだ? お前は……今日は色々あって店終いなんだ、明日出直してきな……」

カーズさんが仕掛ける……
「第5レベル呪文……クリエイトモンスターLVⅡ……出よ、オークキング」

「うわぁ化物だぁ」
「用心棒はどこだぁ?」

「第3レベル呪文……クリエイトモンスターLVⅠ……出よ、ラストスラグ」

「こんどは、巨大ナメクジだぁ 逃げろー!」

「第5レベル呪文……クリエイトモンスターLVⅡ……出よ、アシッドスライム」

「うわぁ 、助けてくれぇ」

建物内で、悲鳴がこだまする。

「第1レベル呪文……マジックロック」

「お、おい……扉が開かない……外に出られないぞ!」
「裏口も開かない……閉じ込められたぁぁ!」


事前の襲撃の打ち合わせでは、町中と言うこともあり、カーズさんが、モンスターを召喚して、召喚したモンスター達に一任する事だった。

第1陣、オークキング部隊……出入り口以外の内装の破壊及び抵抗勢力の殲滅、無抵抗の人間には手を出さない。

第2陣、 ラストスラグ部隊……殺傷能力は無いこの巨大なナメクジは、殆どの金属を錆させる能力があり、金融ビルの金目の物を錆にして無価値にしてしまう役割。

第3陣、アシッドスライム部隊……この、強酸スライムは、錆びない金属を溶かし、ついでに、人間の肉が大好物なので、肉を溶かして食べる役割。

とどめに、カーズさんが魔法で鍵を掛けたから、魔法で対抗しない限り 脱出不可能な密室となった。

あっカーズさん帰ってきた。
「カーズさん、お疲れ様っす」

「ありがとう、どれどれ 作戦は順調かな?」

みんなで金融ビルの、ガラスの向こう側の様子を伺う……

ひえぇぇぇぇ……アシッドスライムに足だけ溶かされて、這って逃げていく姿を見てしまった……グロッ

あぁっ あっちは抵抗虚しく、頭をかち割られてる、用心棒らしき人が 倒れてるとこだった……
酷い……

「うん、今の所は順調ですね。
リンダさん、もっとじっくり見ていかれますか?」

リンダは首を横にフリフリしている。

バリヤードの皮剥きの一件以来 リンダはカーズさんにびびっている気がするんだが。
でも……アーサーさんを見る目には、何か特別な物を感じる……気のせいだよな。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

場所は変わり、只今パグス邸から約300m近く離れた地点に、我々は待機しています。

こんな場所でいったい何をするつもりだろう……
おれは、カーズさんから魔法使いになるための教育を受けている。
だからこそ不思議だ、『ファイヤーボール』の射程は100m、『ファイヤーストーム』でさえ150mなのだ。

「第6レベル呪文……トゥワイスレンジ」

えっ『第6レベル』!? 聞いたこと無いぞ……

「第1レベル呪文……ダイレクトヴォイス」

あっ これは知ってる……屋敷に直接語りかけるんだな。

「私は復讐代行人のカーズ。多くの人々に恨まれているパグスの屋敷をこれから盛大に燃やします。
巻き込まれたく無い人は屋敷を脱出してください」

こんな台詞で、出てくるのかな……あっ もう出て来た動きが速いな……

そして数分後 ……

「第5レベル呪文……ファイヤーストーム」

遠くのパグス邸が轟音をあげながら 燃え盛る。
この距離じゃハッキリわからんが、灼熱の炎が屋敷を燃やし尽くしていることだろう……チーン。

「さてリンダさん、パグスの財産はたった数刻でほとんど無くなってしまいました。頼りの部下、傭兵、憲兵隊、バリヤードも居ません。パグスの今後の事を考えると、不幸過ぎてスッキリしませんか?」

「は、はい、ありがとうございます。まさか、こんなになるまでしてくださるなんて……」

確かにね……一矢報いたいって言ってたからな、一矢どころかいったい何矢刺したことやら……

「メインディシュは頂きましたが、デザートのパグスさん どんな調理をしましょうかねぇ……」

ニヤリと笑うカーズさんにビビるおれとリンダであった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

パグス視点

な、何故だ……何故こんなことになっている。

時間は少し戻り、ある食堂。

バリヤード憲兵隊総隊長以外 36名が テロにより、殉職したことの話題で持ちきりだった。

面倒な事だ……バリヤードには少なからずお金をつぎ込んだ、新たな総隊長にまた一からつぎ込む事になると思うと……ため息をつくワシ。
「はぁ……」

「お待たせしました『特上の肉丼』です」

「うむ……」
明るく、活発そうな女、年は二十歳行かないくらいだろう。
まだ男は知らなそうな感じだが、出るところは出ていて、男好きのする身体になっている。
声、容姿、肉体、どれをとっても良い……二重丸◎だな。

まだこの辺に これ程の女がいたか……早速素性を調べて、頂く準備をしなくては、あんなエッチな身体付きをしていて、生娘そうな雰囲気……
燃えるのう……ひさびさの特上肉じゃな。
「これ、おぬしの名はなんじゃ?」

「は、はい、ブランカっていいます」

「そうか、ブランカ か……良い名前じゃな、またくるか……」
特上肉丼を食べ終わり、足早に店を出る。

「ありがとうございましたぁ」


早速仕事場に戻り、あの娘を拐かす作戦でも練るとしよう。



ん? なんかワシの建物の近くで人だかりができとる……何事かの?

すると、ワシの仕事用の屋敷を取り囲んで、ザワザワ話し合っているじゃないか。

「な、何事じゃ、ワシの建物になんかあったか?」

野次馬の一人が ガラスに向かい指を差す……

ガラスを覗いてみると、中が!中が……メチャクチャになってるではないか、しかも何故か人影が無い……ワシの手下や、用心棒たちは何処じゃ? いったい何処にいったのじゃ?

「な、何がおこったのじゃ? 中の人間達はどこじゃ? 」

しかし野次馬達は首を振りながら、建物の中を差す……

「さっぱりわからん、中に入るぞ! ……ぬう 開かない……どうしたんじゃ ワシじゃ開けろ! 開けんかい!」

しかしいくら待っても反応はない……
はっそうだ、この時の為の憲兵隊じゃないか。

「おい、そこの! 早く憲兵隊をよぶんじゃ」

野次馬の一人が、「中で、悲鳴が聞こえたから、とっくに呼んだよ……でも例の事件で憲兵隊も人手が無いんだとよ」

くぅ使えん奴等め……

結局一時間も待たされた上に、来た憲兵隊は、2人だけであった。

「待たせ過ぎじゃ、早く中に入りたい、扉を開けて中を確認してくれ」

「鍵が掛かってますね、扉を壊しても?」

「構わん、早く頼む」

しかし、憲兵隊2人がかりでも、扉を壊す事は出来なかった。

「ダメですね、あの透明な、ガラスをって言うんでしたっけ、あれを壊しますか?」

なんて事を言うんだ!? この透明なガラスは貴様等の給金一年分はするんだぞ!

「ほ、ほかに方法は無いのか?」

「思いつきませんね、あきらめますか?」

くぅ 背に腹は変えられん。
「一枚だけじゃぞ、やってくれ……」

ガラスを割り憲兵隊達の後から、中に入ってみる
物凄い異臭がする……何なのだこの匂いは、金属の錆びた匂いに、肉を腐らせた匂いに、血の匂い、何があったのじゃ?

部屋の扉のと言う扉は破壊され、引き出し、机まで木っ端微塵だった……
「はっ、ワシの、ワシの金は有るのか?」 慌てて走り出すが、何かに躓いた。
ん? ……ひぃ?!ワシが躓いたのは、血肉が微かに残っている頭部の骨であった……

「わっあわわわわ……」
ワシは 金庫を探しに走り出したかったが 憲兵隊の後ろを歩く事にした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

なんと驚いた事に、ワシの手下及び用心棒等はみな、骨だけになっておった……しかも、金庫らしき錆の塊はあったが、中にいれてある借用書、現金は綺麗さっぱり無くなっておった。

あまりのショックで、暫く放心状態だったか、今から自分の屋敷に帰り、これからの事を考えるか……

とぼとぼ歩いてると、見える景色に違和感を感じる……しかし違和感の正体は直ぐに判明した。

「無い! 無い! ワシの屋敷が……無い……」

ワシの屋敷のあるはずのところには、燃えカスしか無かった、ワシは力無く膝から崩れ落ちた。

そう、今日からワシは無一文……

「いったいワシが何をしたと言うんじゃぁぁ!」


~この様子を少しはなれた所から見ている人達がいる~

「ん~彼にはたっぷり不幸になって貰ったのに反省の色が足りませんねぇ……もう誘拐しちゃいましょう」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


はっ……ここは何処じゃ? いったいワシはどうなっておるんじゃ?

そうだ、最後の記憶は『第2レベル呪文……スリープLVⅠ』そんな言葉じゃったはず……

「こんにちはパグスさん」

ビクンッ! 突然の声に驚くワシ。
「誰じゃ貴様は!」
あれ? ワシ、椅子に縛り付けられて、身動き取れんのじゃが……

「私は復讐代行人のカーズ あなたにお仕置きをしに来ました」

「何じゃ貴様は、ワシは何もしておら……ブッ」
痛い……カーズと言う男に拳骨で殴られてしもうた。

「私、すぐバレる嘘は嫌いなんですよね……冗談なら笑えるんですけど」

「わかった、謝るからワシを開放しろ!」

ん? 何じゃ? カーズと言う男が震えておるぞ……

「貴方は気に入った女性を見付けては、犯し 弄んでいましたね?」

「うん? 何じゃそんな事か、ちゃんと金を払って和解しとるぞ」

「で、和解出来なかった女性は殺して終うのですね……」

「うっ……何故それを……」

「私達の調べでは20件近く 同じ事を繰り返しては、罪もない人々に殺人の罪を着せている……許すことが出来ませんね」

「そ、それはワシのせいじゃない、バリヤードの奴が悪いじゃろ? よく考えてくれ」

ん?よく考える?……バリヤード……そういえばバリヤード以下36名の憲兵隊が死んだって……
ま、まさかあり得ないだろ、それよりどうやって許して貰うか考えんと……

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ここからは私が話しますね。

この『パグス』と言う男、罪の意識が欠落していると言うか、とんでも無い男です。

私の婚約者はこんな男の罪を着せられたの……
悔しさと怒りが込み上げてくる。

カーズさんが、呆れたような顔で私に話しかけてきました。

「私はこの(バカ)と話すのが嫌になってきました。でも、お陰で良い方法を思い付きました。
第3レベル呪文……クリエイトモンスターLVⅠ、出よ、ホブゴブリン亜種」

すると10体もの、大きめの人間サイズのモンスターが出現しました。

私は思わず「ひっ!」と悲鳴をあげてしまいました。

「これは『ガル』の発案で、生み出したホブゴブリンの亜種『ホモゴブリン』だ!」

私には何が凄いかさっぱり解りません。
でも、キンジさんが、モンスターの名前を聞いてから、お尻を抑えて怯えているので、凶悪なモンスターなのは間違い無いでしょう。

「ホブゴブホブゴブ(マスターこの男でいいか?)」
何を言ってるか解りませんが、キンジさんを指差しています。
キンジさんは顔面蒼白になってます。

「あー 違う違う、今回はあの男だ……」
とパグスに指を差すカーズさん。

「カーズさん、『今回は』って何ですか?」

「キンジ 悪さ したら あれで お仕置き」

「ボブゴブホブゴブブ(マスター我慢辛いもうやっていいか?)」

「はい、どうぞ」


パグスは 「な、なんだこのモンスターは? ……ってロープほどいてくれるのか? すまない……あっ 何故ワシの服までぬがすのじゃ? あっあっ なにをする! やめろ! 止めんかぁぁ あっ やめ……やめ……うんぎゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃ」

これが男同士のプレイなのね……少し興味あります。
モンスターのサイズは15cmくらいと人並みですけど、その……下にぶらさがってる物が凄い大きさです。
いったい どれだけ出るのかしら……

「俺 興味 無い 部屋 出る」

「では、私も退室します、リンダさんは?」

「あっ私はもう少し様子を見ようかと……」

「うぷっ おれも 行きます~ おえ~」

「うぐっ! うぐっ! うぐっ! うぐっ! おっ、そんな物を口に近づけるな……ムグッ……モゴモゴモゴモゴ!」

「ゴブゴブゴブゴブ!(まず1発目 でる!)」

「ムゴー! ムゴー! ブムゴ? ボゴ ボゴ……ゲホッゲホッ い、息ができん…… ゴボッ!」


キャー! あ、あんなにでるんですか? もうビックリです。
1回でジョッキ1杯分出してますよね?
うわ~ あんな奥まで…………

私、暫く見いってしまいました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

丸一日経過して、満足したらしいモンスター達は、
消えていなくなってしまいました。

パグスは白濁の池の中で、痙攣していました。

カーズさんが言うには、精神的にも、肉体的にも、再起不能な、ダメージを受けたそうです。

『死』より辛いことも在るんですね、カーズさんに教えてもらいました。

こうして私と奇妙な3人組みの復讐劇は幕を閉じました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


あれから、約1ヶ月 おれは魔法使いになるための最終段階に入った。

今、俺は野鼠を見ている……今朝覚えた魔法を唱えるだけだ、いくぞ! 「魔法の矢よ、敵を射て……マジックミサイル」

俺の前に、光の弾が1つ出現して、野鼠めがけて飛んで行って、野鼠に命中する。

野鼠は、ひっくり返って動かない…… 出来た、出来たぞ、やったぁ大成功! おれ、こんなに嬉しいの生まれて初めてかも……

「キンジ 上出来 野鼠 食べて いいぞ モグモグ」

其処ら辺りに生えている雑草を食べながらだけど、アーサーさんに誉めて貰った……

「まあ、私が教えたんだから、これくらいは出来ないとねぇ」

と言いながら 3枚の何かをおれに渡す……

「カーズさん、これは?」

「マジックスクロールだよ、一枚につき、1回分の魔法が書かれている、もうキンジなら使えるよ。
『ファイヤーボール』『フロストサークル』『ライトニングボルト』の3つだ、木を溶かして造った紙より強力なんだぞ、憲兵隊の……そうそう、バリヤードだっけ、あいつの背中の皮で造ったんだ。
27枚分のスクロールが作れたよ、ふふっ」

カーズさん、喜ぶ所じゃないっす。
少し気味が悪いけど、ありがたく頂くとしよう。

おれは、『森尾金次』改め 『マジックユーザーキンジ』これから 異世界を席巻する男になります。

Fin
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